Yellowfin 選定ガイド
Yellowfinは、エンタープライズアナリティクス、および組み込みアナリティクス両方のユースケースで使用され、独自のアナリティクスアプリケーションを構築します。本ガイドを活用することで、Yellowfinが要件に対して技術的に最適であるかどうかを確認できます。
組み込み分析
-
概要
デフォルトでは、Yellowfinはスタンドアローンのwebアプリケーションとして動作します。しかし、数多くのクライアントが、既存のアプリケーションやウェブサイト、ポータルにYellowfinの組み込み、または統合を選択しています。Yellowfinは、必要な特定の統合スタイルをサポートする豊富な機能を提供します。
Yellowfinが他のアプリケーションやウェブサイトへの統合でサポートしている手法にはどのようなものがありますか?
Yellowfinの統合には、大きく分けて次の2つの手法があります。
- アプリケーション統合:アプリケーション全体、またはアプリケーションの一部を、カスタマイズされたフルページアプリケーションとして統合したり、iFrameに組み込んだりします。
- コンテンツ統合:ダッシュボード、レポート、ストーリーなどの個別のコンテンツアイテムを、ターゲットアプリケーションに統合します。
統合手法を組み合わせることで、統合の作業量に対してユーザーに最適な成果を実現できます。
Yellowfinの広範なホワイトラベル機能と組み合わせることで、どちらの手法でも、Yellowfin機能をターゲットアプリケーションにシームレスに統合できます。
Yellowfinを既存のソフトウェアソリューションに組み込むことはできますか?
ソフトウェア企業は、ユーザーに価値あるレポート作成およびアナリティクス機能を提供するために、以下に説明する方法のいずれかを使用して、Yellowfinを組み込むことができます。Yellowfinでは、グラフなどの個別のコンテンツアイテムから、Yellowfin アプリケーション全体まで、どの機能を使用するかをきめ細かく制御できます。
適切な統合方法はどのようにして選択しますか?
組み込み方法は、作成するユーザーエクスペリエンスに基づいて選択します。既存のワークフローを拡張するだけの場合は、アナリティクスコンテンツを組み込むことができます。例えば、ダッシュボードをエンタープライズポータルに組み込んだり、アプリケーションワークフローにグラフを配置したりできます。
一方、ユーザーがセルフサービスでレポートを作成できるようにするには、アプリケーション全体を組み込む必要があります。
-
コンテンツ統合
このアプローチでは、Yellowfin アプリケーションからレポートやダッシュボードなどの個別のコンテンツアイテムを組み込み、独自に表示します。
コンテンツ統合を選択する理由は何ですか?
コンテンツ統合は、(作成ではなく)使用を目的として、Yellowfin コンテンツをスタンドアローン形式で表示する機能を提供し、多くの場合、アプリケーションの他のワークフローと完全に統合されます。
これは、主にアクティビティストリーム専用のページ上にある小さなグラフから、完全にインタラクティブなダッシュボードまで、様々なものがあります。
Yellowfin コンテンツはどのようにして統合しますか?
様々なアプローチがありますが、コンテンツ統合の主な手法はJavaScript APIです。
個別のコンテンツアイテムは、iFrameを使用して統合し、カスタムURLリンクを使用して、特定のコンテンツに誘導することができます。
JavaScript API
コンテンツ統合にJavaScript APIをどのように使用できますか?
JavaScript APIを使用すると、Yellowfin レポートやダッシュボードを外部ウェブページに組み込むことができ、Yellowfinとは別のウェブサーバでホストすることができます。唯一の要件は、エンドユーザーのブラウザがYellowfin サーバにアクセスできることです。これは、HTMLコードにスクリプトレットを配置することで実現できます。
APIを使用してコンテンツを制御し、既存のアプリケーションにシームレスに統合するにはどのようにすればよいですか?
JavaScript APIを使用してコンテンツを組み込む場合に、表示や非表示を設定できるUI要素が数多くあります。また、コンテンツの状態を操作するために使用できる関数も多数あります。これにより、アプリケーションやその他数多くの機能により、レポートやダッシュボードの値を完全に制御できます。
APIを使用して統合できるコンテンツのタイプは何ですか?
あらゆるタイプのレポートビジュアライゼーション(表、グラフ、レポートキャンバス)や、すべてのタイプのダッシュボード(定義済みレイアウト、またはキャンバス)を統合できます。
レポートやダッシュボードを表示する前にユーザーにフィルターを適用したり、認証したりできますか?
デフォルトでは、すべてのレポートやダッシュボードでユーザー認証が必要になり、データセキュリティやユーザー設定を継承します。ただし、ゲストユーザーを有効にすることで、セキュアではないコンテンツへのアクセスも可能になります。
プライマリーレポートやダッシュボードの読み込み呼び出しに加えて、Yellowfinは補足の呼び出しやAPIも提供しており、アプリケーションとYellowfin レポート間のカスタムインタラクションを実現します。
- フィルター値を取得して、フィルターを適用
- ドリルダウンの呼び出し
- レポートデータの取得
-
アプリケーション統合
このアプローチでは、ユーザーにYellowfin アプリケーションへの直接アクセスを提供し、そこに含まれる豊富なエクスペリエンスや機能の一部、またはすべてを提供します。シームレスな統合のために、表示されるYellowfin コンポーネントを制限し、より広範なUXに属しているように感じられるように、アプリケーションのスタイルを変更できます。
アプリケーション統合を選択する理由は何ですか?
アプリケーション統合は、アプリケーションを介してのみアクセスすることのできる、以下のような対話性機能をユーザーに提供したい場合に適しています。
- セルフサービス・アドホックレポート作成
- タイムラインのようなコラボレーション要素
既存のアプリケーションやウェブサイトにYellowfinを完全に統合するにはどのようにすればよいですか?
アプリケーション統合は通常、以下のいずれかのアプローチを使用して実現します。
1. リダイレクト
一般的に最も実装が簡単なこのアプローチでは、ユーザーを直接Yellowfin アプリケーションへルーティングします。既存のポータル、またはソフトウェアの他の部分と一貫した使用感を維持するために、アプリケーションのリスタイルをすることができます。最もシンプルな方法として、Yellowfin ロゴの差し替えや、コア要素のカラー変更が考えられます。
より高度な実装では、Yellowfin アプリケーション内、およびYellowfinとアプリケーション間の両方で、カスタムヘッダーを使用して、ユーザーナビゲーションを制御できます。
2. iFrame
このアプローチでは、Yellowfin アプリケーションを独自ポータルのiFrame内に組み込みます。多くの場合、Yellowfin ヘッダーは無効にされ、独自のアプリケーションのヘッダーが使用されます。このアプローチはまたは、カスタムナビゲーションを実装する場合、リダイレクトよりも簡単な方法です。
Yellowfinを既存のアプリケーションの自然な拡張に見せるにはどのようにすればよいですか?
リスタイリングとアプリケーション統合オプションを組み合わせて使用することで、Yellowfinを既存のアプリケーションのシームレスな拡張として見せることができます。
Yellowfinのひとつ以上のコンポーネントを既存のアプリケーションに統合できますか?
アプリケーションに組み込むコンポーネントは選択することができます。機能的なアクセス、または個別のURL管理により、アプリケーションに実装するコンポーネントを正確に調整することができます。
ユーザーエクスペリエンスはどのようにして制御しますか?
Yellowfin アプリケーションの各コンポーネントは、個別のURL、または入力パラメーターを使用して、アクセスすることができます。この機能とアプリケーション内のユーザーナビゲーションを制限する機能(または、入力パラメーターを使用)を組み合わせることで、アプリケーションのコンポーネントを個別に組み込むことができます。
例えば、ユーザーを直接レポートビルダーに誘導するリンクをアプリケーションに作成できます。Yellowfinの標準的なナビゲーションは無効になっているため、ユーザーがレポートの作成を完了すると、ユーザーはアプリケーションと対話をして、Yellowfinを含まない次の場所へ移動することになります。
カスタムナビゲーションをサポートするために、Yellowfinは、コンテンツIDやロケーションをプログラムで取得できる複数の管理webサービスの呼び出しを提供します。
どのような機能を有効にできますか?
標準的なYellowfin アプリケーションのように、機能へのアクセスは主にユーザーのロール権限により制御されています。個別のユーザーロールを使用することで、システム管理者や、アドホックレポート作成者から、ひとつのダッシュボードしか表示できないシンプルな使用者まで、アプリケーション統合に関するあらゆるエクスペリエンスを提供できます。
-
その他のコンテンツ統合オプション
その他にどのようなコンテンツ統合オプションを利用できますか?
JavaScript APIに加えて、Yellowfinはコンテンツをアプリケーションに統合するためのその他の手法も提供しています。頻繁に使用されるわけではありませんが、これらの手法が最適な場合もあります。
1. レポートサービス
これらのwebサービスは、レポートの結果セットや、レポートのPDF・CSVバージョンなどのレポートコンポーネントを、プログラムを使用して抽出することを目的にしています。
2. iFrame
アプリケーション統合と同様に、iFrameはダッシュボードなどのコンテンツを組み込むために使用できます。ユーザーが使用できるナビゲーションや機能を制限することで、アプリケーション全体をエンドユーザーに公開することなく、自動インサイトやダッシュボードを中心としたコラボレーションのような機能を提供することができます。
3. REST API サービス
Yellowfinは、様々なREST API webサービスを実装しています。これらのサービスは、アプリケーションへのコンテンツの配信を含む、様々な目的で使用できます。これらのサービスは、シグナル情報、タイムライン通知、ディスカッションスレッド、その他のYellowfinコンテンツなどを配信することもできます。これらを使用することで、カスタマイズされた方法でアプリケーションにコンテンツを統合できます。これらのwebサービスを使用した良い例として、Yellowfin モバイルアプリがあります。アプリケーション統合、iFrame統合、リスタイリングやホワイトラベル化など、組み込みアナリティクスの詳細を確認してください。
-
ワークフロー
Yellowfinから既存のアプリケーションへのワークフローを有効にするにはどのようにすればよいですか?
BIツールから提供されるインサイトは、そこから何もアクションが実行されない場合、何の意味も持ちません。Yellowfin コードモードは、ユーザーの日常的なワークフローを促進するこれらのアクションを実行します。ダッシュボードにアクションを追加するには、次のような様々な方法があります。
- テーブルデータにアクションを追加
- ボタンやその他のキャンバス要素にアクションを追加
- カスタム入力フォームを追加
さらに詳細な情報は、こちらを参照してください。
ロジック、またはワークフローの詳細は、こちらを参照してください。
-
インストーラー統合
Yellowfin インストーラーを独自のインストールパッケージに隠して組み込むことはできますか?
Yellowfinは、サードパーティ製インストールプロセスの背後でサイレントインストールが可能です。これにより、Yellowfinがインストールされていることにエンドユーザーが気付くことなく、インストールを完了できます。これは、Yellowfinを別の製品のアナリティクスモジュールとして使用している場合に必要になることがあります。親インストールプロセスでは、インストールパラメータをプロパティファイル経由でYellowfin インストーラーに渡す前に、必要なパラメーターを独自のインターフェースからエンドユーザーに要求できます。
サイレントインストーラーは、Dockerコンテナへの自動インストールなど、開発運用プロセスでYellowfinを自動的にプロビジョニングするために使用できます。
独自のアップグレード、またはメンテナンスサービスを使用して、Yellowfinをアップグレードできますか?
Yellowfin アプリケーションは、サイレントモードでアップグレードできます。これにより、Yellowfinを親アプリケーションのアップグレードプロセスの一部として、またはスクリプト化された開発運用プロセスを介してアップグレードできます。