組み込みアナリティクスをアップデートする時期が来ている理由
20年間ダッシュボードを使用してきた現在の基幹業務ユーザーは、アナリティクスにさらなる価値を期待しています。ここで最新状態を維持するか、取り残されるリスクを負うかは、それぞれの企業次第です。
製品チームが基礎的なダッシュボードやデータビジュアライゼーションを購入することのできた時代があり、それは平均的なユーザーのビジネスインテリジェンス (BI) およびアナリティクスのニーズを満たすには十分でした。しかし、現在ではそれほど十分ではありません。
AI対応分析から自動アラート、文脈化されたインサイトまで、最新の組み込みアナリティクスソリューションの中核となる、新しく高度なアナリティクス機能がいくつかあり、それに応じて多くのユーザーの期待が高まっています。
簡単に言えば、ダッシュボードだけでは長続きしません。
これはソフトウェアベンダーにとって、どのような意味があるのでしょうか。データへのアクセスや基礎的なレポート作成機能の提供が、既存のアプリケーションのアナリティクス機能が強力で、価値を提供し、セルフサービスであることを自動的に意味するわけではありません。アナリティクスのベンチマークは、劇的に上昇しています。
顧客が期待する価値を提供しなくてはいけないため、既存のアプリケーションのアナリティクス機能をアップデートし、変化するニーズに対応して、機能の最新化を図らなくてはいけません。
既存のアプリケーションのアナリティクスをアップデートすべき3つのサイン
既存の製品のアナリティクスが、現在および将来のユーザーのニーズに対応できない場合、彼らはBIニーズを満たすために、他の製品を検討するようになるでしょう。こちらでは、既存の製品や全社的なアナリティクスソリューションへの投資がリフレッシュの時期を迎えていることを示すいくつかの問題兆候を紹介します。
1.アナリティクスに対する負担が開発者にある:セルフサービスダッシュボードおよびレポートは、ユーザーが構築および使用にIT支援を必要としない場合にのみ定義されます。ユーザーが一貫して開発者からのレポートを要求しているのであれば、既存の製品が提供するアナリティクスが、エンドユーザーが必要とする価値や意思決定に必要なインサイトを抽出するのに十分な機能を提供していないことを明確に示しています。
2.機能に対する要求の増大:文脈的インサイトや機械的に説明された結果は、かつては遠い未来のことのように思われていましたが、今では現実のものとなっており、見過ごすことはできません。ユーザーが、他の場所で見た最新の機能に合わせて欲しいと常に要求してくるのであれば、彼らを他のツールに奪われるリスクを犯すよりも、今すぐアップデートを計画をする方がよいでしょう。
3.アナリティクス使用率の低下:ダッシュボードやデータビジュアライゼーションのようなアナリティクスコンポーネントを既存のアプリケーションの一部として備えることは重要ですが、それが実際に価値をもたらすかどうかは別のことです。全体的な使用率が低い場合は、既存のソフトウェアのBI機能が古くなっているか、役に立っていない可能性が高いので、その認識を修正する時期に来ています。
社内でBIを構築していたとしても、その当時のユーザーのニーズを満たす古いアナリティクスツールを組み込んでいたとしても、既存の製品は現在のアナリティクスニーズに対応する必要があります。そのため、今すぐその選択肢を検討しなくてはいけません。
既存の製品のアナリティクスをアップデートする5つのメリット
このようなサインを無視したり、アナリティクスのアップデートを長期にわたり遅らせることで、潜在的なチャーンや顧客の不満足、商談における勝率の低下などのリスクを抱えることになります。このようなデメリットに焦点を置くこともできますが、それよりも、(まだ実施していない場合は) 企業や既存のアプリケーションのアナリティクスをアップデートすべき5つの重要な理由と、アップデートをすることでユーザーに提供できるようになる様々な価値についてピンポイントの紹介することに焦点を当てたいと思います。
#1 - 競合ひしめく市場で競争力を生み出す
拡張アナリティクスや文脈的アナリティクス、自然言語クエリ (NLQ) のようなものは、単なる凝った機能ではありません。既存の製品エクスペリエンスの一部としてこれらの強力な機能を提供することで、組み込みアナリティクスから得られる価値が以前に依存していたオプションよりも大きくなるため、ユーザーがBIニーズを他のサードパーティ製アプリケーションに求める必要性を削減することができます。
製品がさらに多くの機能を提供することで、顧客を喜ばせることができます。AIアナリティクスやデータストーリーテリング、自動アナリティクスは、現在すべてのアナリティクス製品に搭載されている機能ではないので、既存のソリューションが市場で最高クラスと認められる可能性を効果的に高め、より定着率の高いユーザーエクスペリエンスを実現し、長期的に競争力のある差別化要因を確立することができます。
#2 - 既存製品のコアエクスペリエンスの向上に注力できる
社内構築アナリティクスにはそれなりの役割がありますが、限界もあります。既存の製品のアナリティクスを継続的にアップデートし、反復するために必要な専門知識が社内に蓄積されていない場合、レポート作成依頼を満たすために多くの費用と時間を費やし、この分野での長年の経験と知識を備えた専用のアナリティクスプラットフォームと同等の機能を構築しようとするでしょう。
組み込みアナリティクスソリューションを構築するのではなく購入することで、競合に遅れをとる心配をする時間を削減し、既存のコア製品の機能を向上させるためにより多くの時間を割り当てることができます。最新のアナリティクスは、関連する発見に向けてユーザーを積極的に導き、使いやすいように合理化されているため、複雑なデータを探索する手作業のプロセスを削減し、価値ある時間と労力の両方を節約することができます。
つまり、ユーザーは新しいレポートやIT支援を依頼する必要がなくなるため、開発者は他の作業に時間を費やすことがなくなり、コアエクスペリエンスに対する顧客満足度が向上します。
より詳細な情報はこちら:組み込みBIの購入と構築: どちらがよいのか?
#3 - 最新化と将来への対応を同時に実現できる
わたしたちは、既存のソフトウェアをSaaSモデルに移行するために再構築したり、将来に備えてクラウドに移行したりしている見込み客と話をすることが多々あります。
ビジネスがこの状況にあるならば、既存の製品のアナリティクス機能をアップデートして最新化を進めることで、いくつかの課題に対処することができます。
- 実績のあるアナリティクスプラットフォームを既存の製品に組み込むことは、開発者の労力を最小限に抑える迅速な勝利であると同時に、すぐに目に見える形で有益なユーザーインターフェースとユーザーエクスペリエンスの刷新を実現することができます。
- ベンチマークや比較分析など、SaaS環境で顧客のデータをより高度に分析する機能を提供することで、顧客は競合と比較してどのような状況にあるのかを把握することができます。
- 組み込みアナリティクスは、オンプレミスのユーザーがクラウドやデジタル化された職場に移行するインセンティブとして活用することで、顧客の移行率を高めることができます。
つまり、古いアーキテクチャからの脱却とアナリティクスのアップデートを組み合わせることで、多くのメリットがもたらされ、双方の取り組みへの賛同を得やすくなります。
より詳細な情報はこちら:組み込みアナリティクスで既存のレガシーBIツールを最新化する方法
#4 - 新しく貴重な収益機会を開拓できる
最新の組み込みアナリティクス製品は、セールスチームがより多くの案件を獲得するための重要なセールスポイントになります。他の製品と同じ古いダッシュボードを提供するだけでなく、ユーザーが利用したいと思うような必須機能も提供しなくてはいけません。
前述したように、基礎的なレポート作成機能しか提供しない製品責任者にとって、チャーンは本当に重要な問題です。既存のソフトウェアのアナリティクスをアップデートすることで、ユーザーがこれまで他の場所に求めていたアナリティクスの価値や機能すべてを提供できるようになるため、これを削減することができます。
最後に、製品チームは新しいアナリティクスアップグレードを、より大きなパッケージの一部の付加価値として収益化することができ、それらの機能へのアクセスにより多くの課金をすることができます。競合が類似するサービスを提供しない場合、顧客にさらなる価値を提供できるため、販売が容易になります。
#5 - 最新で優れたアナリティクスエクスペリエンスを提供できる
Yellowfinのような、確立された組み込みアナリティクスソリューションを使用して既存の製品をアップデートすることで、開発者とユーザーの両方に最高で最新のセルフサービスBIテクノロジーを即座に提供し、既存の製品の使用方法をさらに改善することができます。
ユーザーは引き続き主要な指標を監視し、答えを迅速に見つけるために必要なデータを提示するダッシュボードを使用することができますが、自動ビジネスモニタリングや文脈的アナリティクス、データストーリーテリングのような強力で新しい機能が、これら主要なBIツールをさらに拡張することで、ユーザーはセルフサービスアナリティクスをさらに深掘りし、実用的なインサイトを簡単に引き出すことができます。
最新の組み込みアナリティクスがもたらす高度なレベルは、最終的に顧客の製品の使用を最適化し、得られるビジネス上のメリットを増大させることになります。
より詳細な情報はこちら:組み込みアナリティクスを使用して最新化する5つのメリット
既存のアナリティクスのアップデート: 次なるステップ
現在のアナリティクスがどの程度機能しているのか不明な場合は、成熟度曲線を参考にすることで、新規または既存のソフトウェア製品に関わらず、組み込みアナリティクスの導入やアップデートに必要な要件を理解するサポートをしてくれます。
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