データストーリーテリングとは何か?BIにおけるコンテキストおよびナラティブの価値
ストーリーテリングは、人間の基本的なスキルですが、データを使用してストーリーを伝えるというのは、未だ新しい概念です。そのため、その目的を理解することは、現在のアナリティクスを最大限に活用するために重要です。
Gartnerは、2025年までに、データストーリーが、アナリティクスの使用方法として最も普及していると予測しています。これは、単なる流行ではなく、最新のアナリティクスの一部であり、見過ごすことはできません。
しかし、データストーリーテリングとは何なのか、なぜ突然話題になっているのか、まだ不明瞭な方もいらっしゃるでしょう。
今回のブログでは、企業のビジネスインテリジェンスおよびデータアナリティクスにとって、データストーリーテリングがどのような意味を持つのかについて、初級者用ガイドとしてご利用いただくことができ、現在これを活用することの重要性や、Yellowfin独自のストーリーテリングツールが、インサイトレポート作成にかかる努力をどのようにして強化するのかを紹介します。
目次
データストーリーテリングとは何か?
より広義な概念として、データストーリーテリングとは、ビジネスパフォーマンスを共有し、発見したインサイトを提供して、意思決定を促進するために、人々が使用するナラティブのテクニックを指します。
現在、組織におけるストーリーテリングには、2種類の基本的なアプローチがあります。
1. 既存のレポート作成:データを定期的に(日次、月次、毎四半期)正式にパッケージ化したもので、何が起きたのか、どのようにして起きたのか、なぜ起きたのかを示します。これは、次の計画を立てるために、特定の期間に何が行われたのかを、主に数字のみに基づき強調します。
2. 影響力のあるストーリー:テキストを中心としたレポート作成形式(プレゼンテーション、非公式の電子メール、イメージやビデオを使用した長編形式のナラティブ)で、データと全体像(コンテキスト)の両方を使用して、次のアクションを正当化し、特定の方法で意思決定を行うよう、人々を説得するサポートをします。
これまで、運用レポートやダッシュボードは、ビジネスパフォーマンスや発見を伝えるのに最適な方法だと考えられてきましたが、実際のところ、これらは数字しか提供しません。表示された数字がビジネスにとって何を意味するのかを理解するには、依然として分析や解釈が必要であり、閲覧するユーザーが技術的ではない場合や、コンテキストが欠如している場合には、複雑になる可能性があります。
影響力のあるストーリーの形式を使用して、データと共にストーリーを伝えることは、データポイントを共有し、ストーリーと共にこれらをキュレートし、それがビジネスにとって実際のところどのような意味をを持ち、なぜ次の行動指針が決定されたのかを説明する、より優れた方法になります。レポートにナラティブを追加することで、メトリックをより意味のあるものにするコンテキストやインサイト、解釈を追加することができます。
アナリティクス機能としてのデータストーリーテリングは何を意味するのか?
データストーリーテリングは、アナリティクスソリューションのコンテキストとして使用される場合、ビジネスインテリジェンス(BI)およびアナリティクスプラットフォームの特定のナラティブ作成機能を表します。これにより、ユーザーは特定のデータの重要性を、異なる聴衆に伝えることができます。
これらのツールは、聞き手を感情的に引きつけ、トピックに対する深い理解を提供し、次に何をするべきかについてより優れたアクション(意思決定)を促進するために、データで彼らの理解をバックアップすることができる、重要なインサイトを中心としたストーリーの作成をサポートします。
現在の組み込みアナリティクスプラットフォームは、他のツールに切り替えることなく、リアルタイムデータと豊富な情報提示オプションを組み合わせる、様々なナラティブ作成機能を提供します。そのようなアナリティクス分野を推進しているベンダーのひとつが、Yellowfinです。
Yellowfinのデータストーリーテリング機能は、ユーザーがデータとナラティブを組み合わせて、インパクトのあるデータドリブンなレポートやプレゼンテーションを作成できるという点でユニークです。わたしたちは、ビジネスユーザーはデータを閲覧するよりも、データストーリーの使用を好むことに気が付きました。彼らは、発見され、説明され、解釈されたデータにバリエーションを求めています。ダッシュボードでは、このようなことは実現できません。そのため、データストーリーが有効なのです。これは、社内で使用することもできますし、顧客向けのインサイトサービスとして提供することもできます(ベンチマーク分析、業界動向、など)。
Yellowfinのデータストーリーテリングツールとは何か?
Yellowfin ストーリーは、アナリティクスユーザーがニュースやブログのような形式でデータインサイトを記述し、共有して、長編形式のナラティブとしてデザインすることのできる内蔵型ツールです。単なるダッシュボードではなく、ビジネスの詳細な側面を、データに基づく豊富なナラティブのテクニック(イメージやビジュアライゼーションなど)を使用して、文章によるレポートや新聞雑誌記事として提示することができます。月次レポートや、企業の最新情報、および戦略は、この形式を使用して共有および強化できる内容の一例です。
Yellowfin プレゼントは、完全に統合されたプレゼンテーションモジュールで、ユーザーは重要なデータやインサイトを伝え、インタラクティブなウィジェットやライブレポート、イメージ、テキスト、図形、アイコン、フィルターやアクションなどを、スライドの一部として使用できます。プレゼントは、大勢の聴衆を前にしたり、取締役会や部門でデータの詳細を説明し、数字の背後にあるコンテキストを関連するストーリーを使用して理解しやすくする場合に最適です。
データストーリーテリングはどのようにしてBIに価値を追加するのか?
「データストーリー」はもしかしたら、不正確な名前かもしれません。結局のところ、ストーリーはデータだけのものではありません。これは、ストーリーを作成するきっかけになったり、ナラティブの土台となったりするだけです。しかし、ナラティブそのものが、データが示すものを単に記述しただけであれば、意思決定者にとってその価値は限定的になります。
ここで、コンテキストが登場します。
データに関連するコンテキストは、データストーリーのナラティブを単なるメトリックの集合から、価値ある意思決定ツールへと強化します。専門的な意見や過去の経験など、文脈的な情報をデータストーリーの周りに配置することで、データのみに頼ることのできない戦略的な意思決定を行うビジネスにとって、数字がより適切なものになります(運用レポートを使用したリアルタイムデータに依存する生産ラインなどの部門における、単純な運用上の意思決定とは異なります)。
何よりも重要なのは、データを取り巻くナラティブに必要な感情の層を追加することです。数字の背後にある詳細について、意思決定者を盛り上げ、インスピレーションを提供し、驚かせ、時には警告を与えます。コンテキストは重要であり、価値のある「全体像」の情報をレポートの全面に表示するのに役立つデータストーリーを作成できるアナリティクスソリューションを備えることは、意思決定者にとって長期的なメリットを高めます。
当然ながら、ストーリーテリングやコンテキストは、多くのビジネスユーザーが日々のレポート作成ニーズにアナリティクスを使用する際に、常に自然に、または最初に念頭に置くものではありません。そのため、インサイトに基づきナラティブやコンテキストを早急に提供することの価値を訴え続け、データリテラシーを向上させることが重要です。
より詳細な情報はこちら:データストーリーテリングを通してデータカルチャーを構築する方法
データストーリーテリングが現在のアナリティクスに重要である理由
実際のところ、従来の運用レポートやダッシュボードを単独で使用しても、共有するデータに必要なコンテキストを完全に提供することはほとんどなく、その結果として、人により異なる解釈をしてしまいます。
Yellowfin ストーリーのような、データに関連したナラティブを構築するために特別に構築されたツールを備えたデータストーリーテリングおよびアナリティクスプラットフォームは、ユーザーが数字により優れたコンテキストを提供するサポートをするだけでなく、情報をひとつに集約するサポートをすることで、人々はその意味に同意し、前進するために次の(そして最も適切な)アクションを調整することができます。
データ共有を求める理由は、インサイトに満ちた発見がなされたからです。最善のアクションを促進するために、魅力的な方法で発見したものを共有できることは、採用するアナリティクスに必要な機能です。そのため、次のストーリーを伝えるためのツールを提供する、適切なソリューションを見つけることが重要です。
Yellowfin BIのデータストーリーテリングがどのようなものであるのかを、ウォークスルービデオを通して確認
データ共有を求める理由は、発見がなされたからです。Yellowfin ストーリーを使用して数字に関連するより優れた、魅力的なナラティブを作成し、最善のアクションを促進する方法を確認しましょう。