自然言語クエリー (NLQ) とは?
データ分析ユーザーに「データから答えを得る手段」を提供することは有益ですが、それは彼らが「正しい問い」を立てられるよう導ける場合に限ります。
近年では、人工知能 (AI) や機械学習 (ML) の多くのBI (ビジネスインテリジェンス) ソリューションへの統合が進み、自然言語処理とセルフサービス分析を組み合わせた革新的なアプローチが登場しています。その結果、ユーザーにとって便利な自然言語クエリー (NLQ) ツールが実現されつつあります。
しかし、自然言語クエリーとはそもそも何なのでしょうか? なぜ今、注目されているのでしょうか? 単に検索エンジンに質問を打ち込むのと同じことなのか、それとももっと高度な仕組みなのか? 他の自然言語技術とは何が違うのか?
本記事では、そうした自然言語クエリーのさまざまな側面や、現在BIベンダー各社が提供している独自のNLQソリューションについて詳しく解説します。
目次
- 1 自然言語クエリー (NLQ) の主なポイント
- 2 NLQはモダンアナリティクスをどう変えるのか?
- 3 NLQ・NLP・NLUの違いとは?
- 4 BIにおけるNLQの目的とは?
- 5 NLQの種類と具体例とは?
- 6 NLQの代表的な活用例とは?
- 7 導入前に考慮すべきポイント
- 8 NLQ導入における課題とは?
- 9 NLQがセルフサービスBIにもたらすメリットとは?
- 10 ソフトウェア企業やエンタープライズ向け分析におけるNLQの価値とは?
- 11 Yellowfin NLQとは?その主な特徴
- 12 Yellowfin NLQ があなたのビジネスにもたらすメリットとは?
- 13 AI NLQ が他の自然言語クエリ(NLQ)モデルと異なる点とは?
- 14 NLQ分析の成長痛とその未来
- 15 最終的な考察
- 16 よくある質問 (FAQ)
自然言語クエリー (NLQ) の主なポイント
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従来の検索ベースの自然言語クエリーは、あいまいで無関係な検索結果につながることが多くあります。
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自然言語検索では、ユーザーが自分の質問を適切に表現するのが難しいという課題があります。
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ガイド付きNLQを使えば、ユーザーはインタラクティブなガイドに従ってクエリーを段階的に作成することができます。また、Yellowfin AI NLQのような最新ツールでは、AIがクエリーの構造化や回答の生成を支援してくれるため、ユーザーは自然な質問をするだけで結果を得られます。
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専門知識のないユーザーでも、正確で関連性の高い検索結果を得ることが可能です。
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Yellowfinのガイド付きNLQ機能を使えば、すべてのユーザーが手軽にデータ探索を行うことができます。
NLQはモダンアナリティクスをどう変えるのか?
自然言語クエリー (NLQ) は、BIソフトウェアにおける拡張アナリティクス (あるいは、AIアナリティクス) の一機能で、ユーザーが人に話しかけるような自然な言葉でデータに質問できるようにする仕組みです。これにより、ビジネス判断に必要な情報を簡単に見つけることができます。NLQを使えば、分析の専門知識やSQLのような複雑なクエリー言語は必要ありません。非技術者でも、一般的な言葉で簡単に使い始めることができます。
NLQ機能の高度さによっては、ユーザーがキーボードで入力するだけでなく、音声で質問することも可能です。BIシステムは入力されたキーワードを解析し、関連するデータベースを検索。結果として、質問に答えるレポートやチャートを生成します。これにより、ユーザーは直感的かつ迅速にデータの意味を理解できるようになります。
NLQは、データ探索をシンプルにし、インサイト取得のハードルを下げることで、より良いビジネス判断を可能にするツールなのです。
NLQツールは、ソフトウェアベンダーによってさまざまな形態や統合レベルで提供されています。中には、音声操作や仮想パーソナルアシスタントを通じたクエリー入力に対応し、スマートフォンやその他のスマートデバイスへの統合をサポートしているプラットフォームもあります。さらに、NLQは仮想AIアシスタントやAIチャットボットといった会話型AIソリューションとの連携も可能です。
NLQは、自然言語テクノロジーの一分野に位置づけられ、人とシステム間で情報をやり取りするだけでなく、データや分析結果を非専門ユーザーにもわかりやすく伝える新しい手段を提供します。
アナリティクス分野で広く活用されている自然言語技術には、以下のようなものがあります:
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自然言語理解 (NLU)
優れたBI (ビジネスインテリジェンス)ソフトウェアベンダーは、こうした技術をNLQやその他のソリューションに統合することで、より多くのユーザーがより簡単にデータ探索・分析を行える環境を実現しています。
NLQ・NLP・NLUの違いとは?
自然言語テクノロジーにはさまざまな種類があり、それぞれの違いや、BIツールにおける活用のされ方を理解しておくことは非常に有用です。ここでは、NLQ (自然言語クエリー)、NLP (自然言語処理)、NLG (自然言語生成)、NLU (自然言語理解)の主な違いについて紹介します。
自然言語クエリー (NLQ) | 自然言語処理 (NLP) | 自然言語生成 (NLG) | 自然言語理解 (NLU) |
システムは、エンドユーザーが日常の言葉でデータの問い合わせを行えるようにします。 |
このシステムは、AI技術を用いて人間の言語によるコミュニケーションを処理・解析します。 |
このシステムは、処理された情報に基づいて、人間のようなテキスト応答を生成します。 |
このシステムは意味を理解し、自然な言葉でコミュニケーションを行います。 |
このシステムは、ユーザーからの質問をデータベースへのクエリー要求に変換し、情報を取得します。 |
このアルゴリズムは、テキストデータを評価に適した形で整理された統計情報へと変換します。 |
このシステムは、首尾一貫した文脈に即したテキスト出力を生成します。 |
このシステムは、クエリーの目的や状況理解に加えて、その論理的な構造も識別します。 |
このシステムは、ユーザーが自然な言語構造で質問を投げかけることで、データクエリーの結果を取得できるようにします。 |
自然言語処理 (NLP) を通じて、システムは感情分析や言語翻訳を含むあらゆる言語関連の処理を実行します。 |
自然な言い回しのテキストを生成し、情報やインサイトを効果的に伝えます。 |
ユーザーの意図や文脈を理解し、的確な応答を行うことに注力します。 |
BIにおけるNLQの目的とは?
自然言語クエリー (NLQ) の基本的な仕組みは、Google検索を使ったことがある人なら誰でもイメージしやすいでしょう。
キーワードを入力すると、システムは関連データベースから瞬時にマッチする情報を探し出し、回答候補のリストを返してくれます。
しかし、アナリティクスの世界では、その目的は少し異なります。
最新のBIソリューションは、AIや機械学習、大規模言語モデル (LLM) とNLQを組み合わせています。これは生成AIの進化によって可能になった技術で、技術的な知識がない人でもより簡単かつ高速にビジネスデータを分析できるよう支援するものです。ChatGPTやGoogle Geminiなどの大規模言語モデルや消費者向け生成AIツールは、会話形式の入力で膨大なデータ構造を探り、わかりやすい回答を返すという利点を近年示してきました。優れた自然言語クエリーツールのグラフィカルインターフェースも、この流れを反映し、使いやすく洗練されたUIや動的なアシスト機能を備えることで、ユーザーと複雑なデータの間の壁をさらに低くしています。
さらに、NLQはビジネスにおけるセルフサービス分析の民主化を促進し、データの専門家や分析担当者だけでなく、多くの人が情報にアクセスできるようにする効果的な手段でもあります。そのため、今や多くの現場で利用されるようになっています。
要点をまとめると、NLQは以下の役割を果たします:
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非技術者でも別の方法でデータ探索ができるよう支援する
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レポート作成など従来の分析手法を補完・強化する
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組織全体で分析の利用をより広く浸透させる
NLQを使えば、複雑な専門用語を覚えたり手動でデータを掘り下げたりする必要がなく、分析ユーザーはシステムに直接質問するだけで答えを得られるようになります。従来のダッシュボードやチャートだけに頼る方法では、非技術者のBIユーザー全員が簡単に答えを見つけられるわけではありませんが、NLQはそうしたハードルを下げます。このデータクエリーの手法は、他の主要なBIレポーティングツールを効果的に補完し、ビジネスインサイトをすべてのユーザーに届ける役割を果たしています。
また、NLQの注目度が高まっている背景には、分析ベンダーが専門家やアナリストだけでなく、すべてのユーザー向けに分析プロセスを効率化するための新しいツールを次々と提供し始めていることがあります。例えば、データストーリーテリングや自動ビジネスモニタリングなどがその代表例です。
NLQの種類と具体例とは?
自然言語クエリーがBIやアナリティクスツールに本格的に導入され始めたのは2010年代後半からです。現在、NLQツールは主に以下の3つのアプローチに分類されます。以下でそれぞれのタイプを詳しく見ていきましょう。
検索ベース型NLQ
このモデルは、従来の検索エンジンとまったく同じように機能します。ユーザーがクエリー (質問) を入力すると、システムがそのキーワードを関連するデータと照合し、該当する情報を返します。
ガイド付きNLQ
ガイド付きNLQモデルでは、ユーザーがクエリーを入力していく過程で、システムがよりスマートで動的なクエリー候補を提示するため、回答の精度が向上します。単純なキーワードの一致にとどまらず、データクエリー作成を体系的にサポートするプロセスを通じて、ユーザーをナビゲートします。このアプローチにより、非技術者でも迷うことなく正確なデータ探索が可能になります。なお、YellowfinのネイティブNLQツール「ガイド付きNLQ」は、このガイド付きアプローチを業界で先駆けて取り入れたツールであり、2022年の機能リリース時から注目を集めています。
AI NLQ
Yellowfin AI NLQは、2025年にリリースされたYellowfin 9.15に搭載された、生成AIと大規模言語モデル (LLM) を活用した革新的なNLQ機能です。従来のガイド付きNLQをさらに進化させ、データクエリーのプロセスを一段とスムーズにします。
AI NLQモードを有効にすると、ユーザーはYellowfinの検索バーに自由な文章 (フリーテキスト) で質問を入力するだけで、その内容が適切な構文に自動変換され、ベストプラクティスに基づいたデータビジュアライゼーションや表形式のレポートとして回答が返ってきます。
また、「質問の例」機能も搭載されており、メタデータに基づいて自動生成された関連性の高い質問を提示することで、「何を聞けばよいか分からない」ユーザーのデータ探索をサポートします。
このツールは、明確な質問を持つユーザー、質問の仕方がわからないユーザー、の両方にとって、データ検索を簡素化し、より質の高い分析につなげることができる、次世代のNLQソリューションです。
NLQの代表的な活用例とは?
自然言語クエリー (NLQ) は、さまざまな業界や業務分野で活用されています。以下にその代表例をご紹介します:
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ビジネスプラットフォーム
例:「3月の総売上は?」のように、ユーザーがビジネス上のクエリーを入力することで、即座に結果を取得できます。
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医療システム
例:「ジョンの検査結果は?」といった簡潔な質問により、医師が患者データへ迅速にアクセスし、即時に回答を得られます。
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財務分析
例:「第1四半期と第2四半期の収益を比較して」といったクエリーから、金融専門家が即時にビジュアルレポートを生成できます。
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小売業における分析
例:「先月、最も利益を上げた商品は?」といった質問を通じて、店舗マネージャーが売上データを素早く把握し、最適化につなげます。
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教育プラットフォーム
例:NLQツールを活用すれば、教師や講師は「前学期の生徒ごとの成績傾向は?」といった質問を通じて、学習状況の分析と改善が可能になります。
これらは、NLQによるデータクエリーの幅広い業界・業務への応用可能性と、そのメリットを示すほんの一例に過ぎません。
詳細の概要はこちらの記事をご確認ください:「自然言語クエリ:ガイド付きアナリティクスの5つのメリット」
導入前に考慮すべきポイント
NLQをBIツールに導入することは、あらゆる業界の組織にとって有益です。技術的な知識がなくても、SQLやコードといった専門用語を使わずに具体的な質問を投げかけるだけで、大量のデータから価値あるインサイトを得ることができます。
さらに、データ探索の時間を大幅に短縮し、データ主導の意思決定とレポート作成の効率を高めることができます。
ただし、導入を成功させるには以下の点に注意が必要です:
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ビジネス目標を明確にする
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データガバナンス戦略を定義する
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既存のツールや業務フローとの統合性を確認する
また、自社のデータの準備状況やユーザーのデータリテラシーのレベルを正しく評価した上で導入することが重要です。
詳しくは、「NLQ導入前に知っておくべき3つのビジネス観点」に関するブログもご覧ください。
NLQ導入における課題とは?
現在、NLQの導入が緩やかに進んでいる背景には、以下のような複数の課題が存在します:
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既存の業務システムとの統合の難しさ
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日々の業務プロセスにNLQの価値を見出せないユーザー層の存在
多くのNLQツールは依然として検索ベースにとどまっており、複雑なステップを伴うクエリーには対応しきれない場合があります。その結果、関連性の低い、不正確な、あるいは誤解を招くような回答が出力されてしまうこともあります。これにより、ユーザー体験の質が低下し、NLQ導入の妨げとなるケースがあります。
また、従来のBIダッシュボードに慣れたユーザーがNLQへの移行をためらうという心理的ハードルや、NLQではカスタマイズ性や計算機能が不十分であるといった機能面の制約も導入障壁の一因です。
これらの課題に対して、Yellowfin AI NLQのようなAIベースのソリューションは、以下の点で解決を図っています:
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ユーザーアクセシビリティの向上
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データの精度と品質の向上
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BIプラットフォームとの親和性の強化
これにより、NLQは今後ますます実用的な選択肢として、多くのビジネスで活用されていくと期待されています。
NLQがセルフサービスBIにもたらすメリットとは?
自然言語クエリー (NLQ) は、リアルタイムの入力補助、精度の高い検索、そしてBIとのシームレスな統合により、データ分析のあり方を大きく変えつつあります。従来の方法とは異なり、NLQはユーザーの意図を理解し、ミスを減らし、より関連性の高いインサイトを提供します。
特に注目すべきは、ユーザーフレンドリーなインターフェースによって、どのスキルレベルのユーザーでも技術的な知識なしにデータを探索できる点です。これにより、意思決定のスピードと質が向上し、誰もがよりインテリジェントにビジネス判断を下せるようになります。
YellowfinのNLQソリューションは、データ検索やアクセスの障壁を取り除くことで、ビジネス全体における分析活用を促進し、実用的で意味のある成果の創出を可能にします。
詳しくはこちら:ガイド付きNLQが真のセルフサービス分析を実現する理由
ソフトウェア企業やエンタープライズ向け分析におけるNLQの価値とは?
セルフサービス分析ツールは、「誰でも使える」ことが理想ですが、現実には多くのBIツールがデータリテラシーや専門知識をある程度必要とするため、依然としてハードルは高いままです。
たとえば、営業チームのメンバーにとって、「ダッシュボードがあるからといって、自分でレポートを作成する」とは限りません。彼らには時間もスキルもなく、必要な知識を一から学ぶ余裕もないかもしれません。こうした従来型のセルフサービスBIツールは、毎日複雑なレポートを作成しているデータアナリストや、ある程度テクニカルなユーザー向けに最適化されていることが多いのです。
NLQは、そうした非テクニカルユーザーを取り残さないための手段です。
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ダッシュボードやチャートから直感的に情報を読み取るのが苦手な人
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時間やリソースが限られていて、データ分析に手が回らない人
このようなユーザーでも、「売上の推移は?」「今月の利益率は?」といった自然な質問を入力するだけで、必要なデータに即アクセスできるのです。
つまりNLQは、BIツールの真の“全社展開”を後押しするカギとなる技術です。
エンタープライズ全体の意思決定スピードを上げるだけでなく、誰もがデータを活用できる真のセルフサービス環境を構築するための強力な味方と言えるでしょう。
独立系ソフトウェアベンダー (ISV) の場合:NLQ (自然言語クエリー) を導入することで、ソフトウェア企業はIT部門への負担を増やすことなく、顧客向けに真のセルフサービス型分析環境を提供できるようになります。現状では、ISVが顧客ごとにレポートをカスタマイズしたり、コンサルティングサービスを通じて個別対応する必要があるケースも少なくありません。しかし、NLQがあれば、システムが直接クエリーに回答することでサポートの手間を軽減できます。
エンタープライズ企業の場合:NLQは、分析プラットフォームの利用率向上にも大きく貢献します。特にこれまで取り残されがちだった非テクニカルなビジネスユーザー層でも、NLQによって簡単にデータクエリーを実行できるようになるため、社内のデータ活用がより広がります。わかりやすく、直感的に使えるNLQは、多様な職種のユーザーが自分の知りたい情報を自力で探し出せる手段として注目されています。
Yellowfin NLQとは?その主な特徴
Yellowfin NLQ は、エンタープライズ企業やISV向けに設計された高度な自然言語クエリーソリューションです。現場部門のユーザーから分析担当者まで、誰もが簡単にデータを探索・分析できるように設計されており、以下の2つのモードを通じてクエリー精度を高めています:
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Guided NLQ:ユーザーがクエリーをステップバイステップ構築できるガイド付きインターフェース
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AI NLQ:生成AIとLLMを活用した質問自動生成によるクエリー支援機能
これら主な特徴は:
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AIによる探索支援:Yellowfinの検索バーに自由形式で質問を入力するだけで、AIが適切な構文に変換し、正確で関連性の高い回答 (データビジュアライゼーションや表形式レポート) を提示します。
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コンテキストに基づくクエリー候補の提示:入力中の文脈に応じて関連性の高い質問例を提示してくれるため、ミスを減らし、クエリーの質を向上させます。
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ダッシュボードとのシームレスな統合:Yellowfin NLQで生成されたインサイトはそのままダッシュボード、レポート、データストーリーに統合可能。手動でのレポート作成やフォーマット作業の手間が省けます。
Yellowfin NLQは、自然言語クエリーを業務に活かすための最先端ソリューションです。AI NLQモードにより生成AIやLLMを取り入れることで、よりスマートで高精度なデータ分析体験を実現しています。
デモ動画を通じて、Yellowfin NLQの使い方やその効果を実際にご覧いただけます。
Yellowfin NLQ があなたのビジネスにもたらすメリットとは?
Yellowfinは、独自の ガイド付きNLQ および AI NLQ 機能を通じて、誰でも簡単にデータへアクセスし、分析・意思決定を加速できる高度なシステムを提供します。ユーザーは、日常の自然な言葉で質問を入力するだけで、即座に可視化された回答を取得できるため、専門的な知識がなくても、組織内のあらゆるメンバーが自立的にデータを評価できるようになります。
従来の手動レポート作成を置き換えるリアルタイムな質問生成と、ベストプラクティスに基づいたインサイトの提示により、素早く、より良い意思決定が可能になります。また、Yellowfin NLQは、Yellowfinの他のBI機能 ―自動インサイト、ストーリー、プレゼント、シグナルと統合することで、より強力なセルフサービス型分析環境を構築できます。
主なメリット:
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誰でも簡単にデータアクセス・分析が可能:ガイド付きNLQとAI NLQを活用することで、専門知識がなくてもデータクエリーを実行できます。
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スマートなクエリー支援で精度が向上:質問の入力中に文脈に沿った提案が表示され、AIによるクエリー構造化によって、より正確な回答が得られます。
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リアルタイムなインサイトで意思決定を加速:従来の手動レポート作成を不要にし、質問→回答→意思決定までを高速化します。
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強力なセルフサービス型分析を実現:Yellowfinの他の機能 (自動インサイト、ストーリー、プレゼント、シグナル) と連携することで、多角的かつ継続的なデータ活用が可能です。
AI NLQ が他の自然言語クエリ(NLQ)モデルと異なる点とは?
多くの自然言語処理 (NLP) ソリューションは、市場に出回っているものの、精度・使いやすさ・複雑なクエリへの対応力には大きな差があります。
従来の「検索ベースのNLQツール」は、単純なキーワードマッチングに頼っており、ビジネス上の非効率を生み出すだけでなく、NLQの本来の価値を十分に発揮できていません。
詳しくはこちら:「すべての自然言語クエリ (NLQ) モデルが同じとは限らない」
Sisense の「Simply Ask」ではなく、Yellowfin NLQ を選ぶ理由
Simply Ask (Sisense) は、会話型インターフェースによるNLQを提供していますが、その検索ベースの仕組みにより、複雑なクエリ処理に弱く、ビジネスの高度な分析要件には不十分です。一方、Yellowfin NLQ は AI NLQとGuided NLQ の2モードで構成され、複雑な質問もリアルタイムで自動構築し、適切な可視化で出力できるため、ビジネス分析における精度と柔軟性に圧倒的な差があります。
要点: Sisenseは単純な質問には対応できても、ビジネス用途の高度な分析には不向き。
Yellowfin NLQ とPower BI Q&Aとの比較
Power BI Q&A (Microsoft) は自然言語によるデータ質問が可能ですが、特定の言い回しや構文ルールに従う必要があり、使いこなすにはユーザー側にある程度の知識が要求されるのが課題です。YellowfinのAI NLQは、質問候補の提示・構文自動補完により、質問の再入力を繰り返す必要がなく、誰でも簡単に精度の高い回答が得られます。
要点: Power BIは学習コストが高く、非技術ユーザーには使いづらい。
Yellowfin NLQ vs Tableau 「Ask Data」
Ask Data (Tableau) もまた検索ベースNLQに依存しており、ユーザーには適切な検索構文の使用が求められるため、入力ミスや誤解が起きやすいという課題があります。Yellowfinは、AIによる動的な質問生成・構文補正により、誰でも誤りの少ない形で正確なクエリーを構築可能で、AI支援による質問の質と回答精度に優れています。
要点: TableauのNLQは精度・柔軟性に欠けるため、業務利用では限界がある。
NLQ分析の成長痛とその未来
構造化データを解析し、テキストや音声として出力するソフトウェアシステムの能力は、新しい技術や手法というわけではありません。むしろ、真に関連性の高い回答を生成する能力において、徐々にその高度化が進んできたのです。
しかし、これまでに取り上げてきたように、市場に出回っている多くのNLQソリューション (検索ベースのBIツールとも呼ばれる) は、期待された成果や約束された機能を十分に果たせておらず、非技術ユーザーにとって有効な回答を得る手段として機能していないため、大きな可能性を活かしきれていないのが現状です。
Yellowfinの新しいNLQアプローチは、AI NLQのリリースによってこの状況を打破します。ビジネスユーザーは、自分のデータについて自然言語で質問を入力するだけで、即座に自動的な質問構造化、質問の提案、そして役立つ検索パラメータが提示され、正確な形でクエリーを構築することができます。さらに、その回答はベストプラクティスに基づいたデータビジュアライゼーションやダッシュボードとして返されます。
AI NLQは、使いやすいインターフェースに包まれており、チーム内のあらゆるメンバーが、自然言語によるフリーテキスト検索バーへの入力や、スタート地点となるプロンプトの生成を通じて、他の従来の検索ツールや生成系AIツールと同じように、スムーズにデータクエリーを実行できるようになります。
Yellowfinでは、NLQがもたらす可能性を最大限に活用するために、他とは異なるアプローチを信条としています。他の多くの企業が検索ベースの体験の提供に注力している一方で、私たちはAI NLQ機能およびNLQという技術を、ガイド付きの体験として活用することこそが最適だと考えています。そして、この根本的に異なるアプローチこそが、すべてのユーザーにセルフサービス分析を民主化するための道なのです。
AI NLQとガイド付きNLQの詳細、そしてYellowfinがどのように拡張されたAI主導の分析機能によってゲームチェンジを起こしているのかについては、無料ホワイトペーパー『Guided Natural Language Query: 5 Key Benefits of a Guided Approach to NLQ』をダウンロードしてご覧ください。
最終的な考察
今日のAI NLQ技術の進歩により、ユーザーは自然な言葉でデータに質問し、正確で有益なインサイトを得られるようになり、データアクセスの在り方が大きく変わりました。従来の検索ベースのNLQでは、精度の問題や複雑なデータクエリーへの対応の難しさがあり、その成功率は限定的でした。
Yellowfin NLQは、構造化されたクエリー提案システムによって、検索ベースNLQの課題を解決し、特定のコンテキスト内で正確な結果を導き出します。企業がAI主導のアナリティクスをさらに導入していく中で、Yellowfin AI NLQは、誰もがアクセスでき、実際に使えるデータインサイトを提供する決定的な存在となっています。
よくある質問 (FAQ)
NLQのユースケースとは?
ユーザーは、ビジネスインテリジェンス (BI) ツール内で自然言語クエリー (NLQ) を活用し、日常会話のような言葉でデータに関する質問を行うことができます。この仕組みにより、技術的な知識やSQLのスキルがなくても、誰でも簡単にインサイトを得られるようになります。
NLPとNLQの違いは何ですか?
NLP (自然言語処理) は、機械が人間の言語を理解・処理するための技術全般を指します。一方、NLQ (自然言語クエリー) は、NLPを応用して分析ツール内でビジネス情報を検索する特定の機能です。NLPはチャットボットや音声アシスタントなどの動作を可能にしますが、NLQは自然言語でのデータクエリーを通じて、ユーザーがインサイトを得られるようにするものです。
NLPが強力である理由は何ですか?
NLPは、機械が人間の言語を理解できるようにすることで、チャットボット、音声アシスタント、データ分析といった革新的なソリューションを実現できる点が非常に強力です。