Yellowfin 9.15 リリースハイライト

Yellowfin 9.15 リリースハイライト:AI対応の自然言語クエリー機能、使いやすさの向上など

Yellowfin 9.15は、当社のYellowfin ガイド付き NLQ機能にAI対応の自然言語クエリー (AI NLQ)を追加するなど、主要なアップデートを含む重要なバージョンリリースです。また、全体的な機能強化、バグ修正、セキュリティ更新も多数行われています。

本ブログでは、AI NLQが組み込み型アナリティクス環境にもたらすメリットに加え、Yellowfin 9.15で追加された注目の新機能についてご紹介します。すべての技術的な更新内容は、リリースノートページをご覧ください。

新機能:AI対応の自然言語クエリー (AI NLQ) を搭載

Yellowfin バージョン 9.15 では、ガイド付き NLQがついにAI対応モードを搭載し、大幅に進化しました!

ガイド付きNLQは、Yellowfinに標準搭載されている自然言語クエリーツールで、セルフサービス型の分析機能です。ユーザーがデータに対して質問を行う際、ガイド付きのプロセスでクエリを作成できるため、より正確な回答を得ることができます。ガイド付きNLQは、Yellowfin 9.7で初めてリリースされました。詳細は、紹介ブログ「ガイド付きNLQとは?」をご覧ください。

今回のアップデートにより、ガイド付きNLQにAI対応モードが追加されました。これにより、ユーザーは日常的な言葉で質問を入力するだけで、文法ルールを意識したり、必要なデータが含まれる列名を正確に覚えていたりする必要がなくなります。AIが自動的に適切なガイド付きNLQ構文を生成し、瞬時に回答を提示してくれます。

この強力なAI対応機能により、分析ユーザーはYellowfinのガイド付きNLQの持つ本来の力をより簡単に活用できるようになります。複雑なビジネスクエリやその回答を自然言語で生成し、得られたインサイトをダッシュボード、ストーリー、プレゼンテーションへ迅速に追加できます。

また、ユーザーはAI対応モードと従来のガイド付きNLQモードを自由に切り替え、自身の用途やスキルレベルに最適な方法で利用することが可能です。

Yellowfin 9.15とAI NLQのアップグレードには、「質問の例」機能も新たに追加されました。ガイド付きNLQのユーザーインターフェース右上に表示される「質問の例」ボタンをクリックすると、新しく追加されたAI NLQが活用され、基盤となるデータセットのメタデータ設定に基づいて、有用な質問リストが自動生成されます。ユーザーが提案された質問のいずれかをクリックすると、その質問が自動的に質問バーに読み込まれ、そのまま実行することも、必要に応じて編集することも可能です。

※注意:新しいAI NLQ機能を利用するには、OpenAIアカウントとの接続設定が必要です。ユーザーの質問とあわせて、列名、ビューの説明、データ型、参照コードなどのメタデータがAIモデルに送信されますが、実際のデータそのものは送信されません。

この機能はユーザーのロールごとに設定できるため、どのユーザーに利用を許可するかを細かく制御することが可能です。

AI NLQは、外部AIモデルのパワーを活用するYellowfinの新機能群の第一弾です。今回の最新機能をより詳しくご覧いただくには、下に埋め込まれているAI NLQのデモ動画をご覧いただくのがおすすめです。実際の操作の流れをご確認いただけます。

使いやすさの向上

Yellowfinは、非常に柔軟かつ高いカスタマイズ性を誇るBIプラットフォームです。今回のリリースでは、さらにパーソナライズされたBI体験を実現するための新たなオプションが追加されました。

棒グラフ・縦棒グラフのカスタマイズ - 棒グラフおよび縦棒グラフにおいて、棒の幅をピクセル単位で正確に指定できるようになりました。

カスタムアイコンセット - カスタムアイコンセットを条件付き書式のアイコンとして使用できるようになりました。

年間比較の開始月をカスタマイズ可能に - 年間比較は、日付軸を含むチャートで時系列オプションを有効にすると利用でき、データを年ごとの系列に分けて集計します。これまでは年間の開始月が常に1月に固定されていましたが、バージョン9.15ではこの開始月を任意に設定できるようになりました。

エクスポート時のカスタムファイル名設定 - すべての種類のYellowfinエクスポートで、ユーザーが任意のファイル名を指定できるようになりました。これまではダッシュボードのPDFエクスポート時のみ対応していましたが、今回のアップデートにより、ファイル名の指定に加えて、日付のタイムスタンプを付加するかどうか、またその形式も選択可能になりました。

レポートのスタイルをさらに柔軟にカスタマイズ可能に - 「表示中の系列選択」や「日付スライダーウィジェット」などのオブジェクトについても、外観のカスタマイズが可能になりました。これにより、システム全体のブランディングに合わせて、すべての表示オブジェクトの見た目を統一できます。

管理機能の強化

許可するオリジンの登録数が無制限に - 大規模な導入環境向けに、管理者は許可されたオリジンURLを無制限に登録できるようになりました。

失敗したタスクの再試行設定 - スケジュールされたタスクが失敗した場合に、再試行を行う回数と再試行までの間隔を管理者が設定できるようになりました。

ClickHouse データベース対応の強化 - ClickHouseのデータソースを書き込み可能Writeableとして設定できるようになりました。これにより、CSVのアップロード先やデータ変換のターゲットとして利用することが可能になります。

セキュリティ強化 - 本リリースでは、いくつかの重要なデータセキュリティ強化が行われました。その一つとして、インストーラーに新たなチェックボックスが追加され、デフォルトでより厳格なセキュリティ設定を自動的に適用できるようになっています。また、ログインプロセスに関しても、追加のセキュリティ対策が導入されています。

 

REST APIの変更点

前バージョン(Yellowfin 9.14)で行われた大幅な変更に続き、最新版のYellowfin 9.15でも、開発者の利便性を高めるためのREST APIの改良が加えられています。

  • /user-groups RESTエンドポイントが更新され、グループのデフォルトダッシュボードを取得または設定する際に、V3で実装された完全なダッシュボードモデルを返すようになりました。
  • /categories RESTエンドポイント群が再設計され、より一貫性があり、開発しやすい構造に改善されました。

  • 新しいRESTエンドポイント /api/rpc/import-export/get-import-options; が実装され、インポートファイル内のコンテンツアイテムに対する ImportOptions オブジェクトの一覧を取得可能になりました。これにより、環境間でのコンテンツ同期を自動化しやすくなります。

現在のREST APIドキュメントはReDocで管理されており、こちらからご覧いただけます。

なお、V4 APIではいくつかの互換性のない変更(ブレーク変更)も含まれています。以前のバージョンから移行される場合は、必ず移行ガイドをご確認ください。

 

さらに詳しく

ここでご紹介した内容は、Yellowfin 9.15で追加・変更された機能の一部にすぎません。

すべてのバグ修正、新機能、機能強化を含むリリースノートの全リストは、Yellowfin バージョン9の全リリースに対応した9.15の変更履歴(Changelog)からご確認いただけます。

また、Yellowfin BIの具体的な使い方については、公式Wikiをご参照ください。

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