
BIツールとは?Excel管理から解放されデータ分析の幅を広げよう
BIツールとは、企業に蓄積されていく大量のデータを分析し、意思決定のためにサポートまでしてくれるツールです。現在でもExcelなどを活用しデータの集計や分析、グラフの作成などを行い経営判断に活かしていますが、今回はBIツールの使い方や日々のデータ分析などが、どのように変わるのか紹介します。
BIツールとは?
BIツールとは(Business Intelligence)を意味しています。Business Intelligence(ビジネス・インテリジェンス)とは、企業に日々蓄積されていく膨大なデータを収集・分析・可視化をして、業務効率アップや課題の抽出、経営判断のスピードアップなどを助けてくれるシステムになります。
BIツール市場の伸び
BIツールの市場は、ビッグデータやビジネスアナリティクスなどと同様にデータを活用した市場に分類されますが、近年右肩上がりで伸びており、IDC Japanでは年間平均成長率 (CAGR:Compound Annual Growth Rate)は8.5%にもなると予測されています。 今後は、AIやIoT市場が今までよりも一層成長していくと予想されており、DX(デジタルトランスフォーメーション)という概念も合わせたビジネス活用が重要なものになります。
参考出典:IDC Japan
https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ45345019
BIツールの基本的な機能
BIツールの基本的な機能としては、以下のような機能があります。
・ダッシュボード・レポーティング機能
ダッシュボード・レポーティング機能は、その名の通りダッシュボード・レポートを作成する機能です。データの自動更新機能を用いることで自動でレポートのデータを更新することができます。
・データマイニング機能
様々なデータを元に多次元的に統計分析を行う機能です。これまで発見できなかった相関や関係性を発見できます。
・シミュレーション機能
分析した結果を元に、シミュレーションを行う機能です。事業計画の策定や営業戦略の立案などに活用することができます
BIツールの役割・メリット
BIツールの役割は膨大なデータから自社にとって必要なデータを簡単に抽出し、見やすいレポートなどにまとめ、可視化する(アウトプット)することにあります。具体的には、営業資料の作成や、会議によく利用するレポートの作成などを自動化するという役割があります。
それによるメリットは、今まで時間がかかっていたデータの分析やレポーティングの時間を削減(業務効率アップ)できることや、可視化されたデータによって課題に気づくことです。その結果、意思決定のスピードアップに繋がります。
BIツールではどのような仕組みでデータを扱うのか?
BIツールでは企業に蓄積されている膨大なデータを活用し自社の成長のサポートをしてくれるのですが、どういったデータをどのように活用するのか、ここでは3つに分けて紹介します。
1.基幹システムからのデータを収集、蓄積、統合する仕組み
現在でも各データベースには、様々なデータが蓄積されていると思います。CRMやSFA、名刺管理ソフトなどの営業系のシステム、会計や人事システム、販売管理や生産管理などの基幹系システム、メールやグループウェア、SNS・ビジネスチャットなどの情報ツールなど、一例ですが各システムに散らばっていることが多いです。こういったデータを集め 、取りまとめてくれる仕組みがあります。
2.データの分析や集計をする仕組み
現状でも各データをExcelやスプレッドシートなどを使用して、集計し分析を行っていると思います。ただ、都度データを指定の場所に取りにいったり、関数を使ってりマクロを組む必要があるといったように、工数がかかっている方もいると思います。こういったものを一度、データ連携する準備をしておくことで自動的に処理してくれる仕組みもあります。
3.データの可視化、ビジュアル化する仕組み
データの収集や分析ができても、数字だけだと実感が湧かず分かりにくいというのは当然だと思います。現状では抽出されたデータを元に表やグラフに加工している方もいると思いますが、これらを自動的にレポーティングできるようにすることも可能です。
BIツールとExcelで出来ることの違い
データの活用となるとExcelを思い浮かべる方もいると思いますが、BIツールとExcelでは出来ることの違いはどのようなものがあるのでしょうか?
Excelでできること
多くの企業で導入されているであろうExcelですが、BIツールでも利用される分析を行うことは可能です。「予実分析」「ABC分析」「RFM分析」「相関分析」、ピボットや関数なども使えるので、出来ることは多くあります。
Excelではできないこと
Excelでは出来ない(もしくは苦手な)こともあるので、これらも把握しておくことが必要です。 例えば、扱えるデータの多さ、分析できるデータソース数、レポート作成の自動化や表示できるグラフ数などがありますが、重要なのは、「各データベースの統合」、「大容量データの分析」、「リアルタイム性」になると思います。 特に大容量データを分析している時に、読み込みが長時間続き、欲しい結果が得られなかったという経験は多くの方が一度は経験しているでしょう。
BIツールでできること
BIツールを活用すると、散らばっていたデータを統合(大容量のデータ)、必要な条件に合わせたデータの集計や分析、それらを分かりやすくレポーティング、しかもリアルタイムに行うことが可能になります。
BIツールの代表的な3つの利用シーン
確かに便利になるBIツールですが、実際にどのようなシーンで利用されているか、それと同時にどのようなメリットがあるかを併せて紹介します。
業務の効率化
今まではExcelやスプレッドシートを使用し、毎月(もしくは毎週)、抽出・分析・報告をしていたデータを作成するためには、必要なデータベースにアクセスし、取りまとめ、レポーティングする必要がありますが、BIツールを活用することで、自動的にリアルタイムで行うことが可能になります。BIツールにはレポーティング作業に費やしていた時間を削減できるというメリットがあります。
現状把握と問題点の可視化
レポーティングされたデータを元に分析をすることは重要ですが、各状況データを元に現状把握をすることが必須です。そのためには、各データの相関関係を収集・分析するだけではなく、分かりやすくするための可視化(ダッシュボード・レポーティング機能)が必要になります。 通常、データだけを集めると数字のみになってしまうので、推移などが可視化できるビジュアライズ機能により、現状の把握や問題点の可視化につながります。
経営判断のサポート
BIツールを活用することで各種データの収集や統合、分析ができます。そこで抽出されたデータを元に現状の把握や自社の課題の把握、気づきを得ることができます。また、過去の実績データなどの結果からプラニングやシミュレーションを行うことで、いわゆる未来予測も行うことができます。それにより経営判断のための意思決定のサポートもできます。
まとめ
BIツールを活用することで、今までの情報活用(データ収集・分析・可視化)を効率的にすることが可能です。 そこで抽出することができたデータにより、自社の課題や気付き、意思決定のために活かすことが本当の意味で重要なことになります。
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