BIとマーケティングを徹底解説! マーケティングインテリジェンス・マーケティングオートメーション(MA)とBIの違い
- BIツールを導入するとマーケティング分析にどう役立つのか知りたい
- マーケティングオートメーション(MA)とビジネスインテリジェンス(BI)ってどう違うんだろう
- マーケティングインテリジェンスにどうBIが活用できるのかわからない
マーケティングに携わる方なら、一度は聞いたことがあるのが「マーケティングオートメーション(MA)」ですが、「BIツール」との違いや導入のメリットは詳しく知らないという方は多いですよね。
今回は、世界で約29,000社以上にBIツールを導入いただき、企業の業務効率化や自動化をサポートしているYellowfinが、「マーケティングオートメーションとBIツールの違いや、導入のメリット」などについて、活用事例などもご紹介しながら詳しくご説明します。
BIツールと聞くと、生産管理や基幹システムとの連携など、マーケティングの分析に活用するというよりは、現場データを管理・分析するために導入するツールという印象を持っていらっしゃる方も多いようです。
しかし、BIツールはマーケティングオートメーションをはじめ、営業を支援するSFAや顧客管理のCRMなど様々なツールと連携して、組織全体のデータを一箇所に集約し、分析することができます。
マーケティングの戦略・立案の際には、キャンペーン結果だけでなく、売上や営業の進捗状況など、あらゆる観点から検討する必要がありますので、BIツールの導入で、より広く深い情報を基にマーケティング活動を行える環境が整います。
マーケティングオートメーションとBIツールの違いについて
マーケティングオートメーション(MA)とビジネス・インテリジェンス(BI)ツールについて、違いがよくわからないという声が多く聞かれます。
日本では、2015年ごろからマーケティングオートメーション(MA)を導入する企業が増え続けています。 マーケティングオートメーションとBIにはどのような違いがあるのか詳しくみてみましょう。
マーケティングオートメーション(MA)の概要をおさらい
マーケティングオートメーションとは、「顧客を開拓する際のマーケティング活動を可視化・自動化するツール」のことで、リードジェネレーション、リードナーチャリングなど、マーケティング活動を支援する機能を備えています。
主にリード(見込み客)の選別や育成を行うツールとして活用されています。
見込み客が持っている興味や関心などを可視化して、その行動に対して最適な情報をタイミングよく、最適な方法で提供するマーケティング活動をサポートするためのツールです。
マーケティングオートメーションはメール配信の自動化やリードの行動データの収集をするものの、企業が保有しているその他の様々なデータを分析しているわけではないため、施策・戦略の企画はマーケティング担当者がする必要があります。
BI(ビジネスインテリジェンス)ツールの概要をおさらい
大量のデータから必要な情報を素早く、わかりやすく取り出し、迅速な意思決定を支援するツールがBIツールです。
多くの企業が、様々なデータを保有していますが、それらを一箇所に集め、分析し、戦略的な意思決定を支援するツールをBIツールと言います。
企業活動で蓄積されるデータは、取引先情報は名刺管理システム、営業活動は営業支援システム(SFA)、売上は基幹システム(ERP)、サポート・コールセンターは顧客管理システム(CRM)など、会社内で分散しているケースが多く、それらのデータを総合的に分析することは簡単ではありません。
BIツールにはこうした情報を繋ぐ機能が備わっているため、様々な散在しているデータを、集計・分析し、次のビジネス戦略をたてることができます。
もちろんそこにはマーケティングオートメーションツールのデータも含むことができます。
関連記事:BIツールとは?おすすめ10選比較と活用事例10社・無料版のメリットとデメリット・ポイントまで徹底解説
マーケティングオートメーション(MA)とBIはどう違う?
マーケティングオートメーションは、主に顧客開拓に関するマーケティング活動に用いられますので、下記の3つのマーケティングオペレーション部分を主にサポートします。
- 見込み客を集める
- 見込み客を育てる
- 見込み客を選別する
一方で、BIツールは、マーケティング施策を含めた企業のあらゆるデータを一箇所に集め、BIツールを使って分析することができます。
最近では、次のアクションをデータを読み解いて提示してくれる自動分析の機能も搭載されていたります。
マーケティングオートメーションとBIツールを連携して分析
既にマーケティングオートメーションを導入している企業でも、顧客その他の関連データや顧客情報、営業実績や生産管理など、あらゆる現場データが散在しているケースがほとんどです。
BIツールを導入することで、マーケティングオートメーションツールはもちろん、それらの分散した様々なデータを一箇所に集め、SFAなどとも連携してダッシュボードを活用することができます。
それにより、キャンペーンなどの結果分析やユーザーのアクティブ率や売上との関連など、様々なデータを組み合わせて分析することができます。
これまでエクセルなどを用いて手作業で分析をしていた担当者は、業務にかかる時間を大幅に削減できるメリットがあります。
BIツールでマーケティング分析の業務負荷を削減する活用事例
実際の企業では、どのようにBIツールをマーケティング分析に活用しているのでしょうか?
キャンペーンの成果を分析したり、提供コンテンツのユーザー利用率のチェック、データに基づいた徹底した在庫管理や顧客への個別レポートの作成など、企業のニーズによって活用方法は様々です。
関連記事: 在庫分析を基礎から徹底解説!目的からメリット・おすすめツールまで紹介
BIツール「Yellowfin」を導入した企業の事例をご紹介していきましょう。
広告媒体実績の比較と最新のキャンペーン成果分析
バリューコマース 導入事例
全社員が実績の確認、キャンペーン成果の計測にYellowfinを活用〜複数の広告媒体実績を簡単に比較可能に〜
アフィリエイトマーケティング(成果報酬型広告)のパイオニアとして成長してきたバリューコマース。
同社では、これまで経営層が容易に売上などの数値を把握できなかった状況を改善するため、BIツールの導入を決意。
以前の同社では、数字の管理はそれぞれの担当者が管理しており、経営陣が「クライアントの現在の実績を見たい」というと、各担当が管理している数字を集計して提出しなければなりませんでした。
経営陣が見たい時に最新のレポーティング結果が見られる場所を作りたいと思い、BIツールを導入。
今では、Yellowfinでリアルタイムの数字を把握できるようになった同社。その強みを武器に、集客からリテンションまでをトータルに支援するソリューションの充実を加速しています。
ユーザー特性をBIツールで分析し、アクティブ率を大幅向上
NTTドコモ 導入事例
『スゴ得コンテンツ®』『dアニメストア™』のユーザー特性をYellowfinで分析、アクティブ率を大幅向上
NTTドコモが提供している様々なデジタルコンテンツの中でも、人気の高いデジタルコンテンツが「スゴ得コンテンツ」や「dアニメストア」。
これらNTTドコモが手掛けているデジタルコンテンツサービスの最大の特徴は「サービス開始直後でも想定以上ものお客様にご利用いただけること、そしてその伸びが急激であること」でした。
そのため、2012年7月3日にサービスを開始したdアニメストア、翌年にサービスを開始したスゴ得コンテンツにおいても、非常に多くのユーザーの行動に関するデータが蓄積されていました。
Yellowfinで行ったのは、スゴ得コンテンツやdアニメストアがどんな時間にどんな人たちが活用しているのか、集計系の分析。
ユーザー像やユーザー特性が見えたことで理想的なユーザーになってもらうための施策、継続して活用してもらえるような施策を考えられるようになったそうです。
スゴ得ダッシュボードイメージ
現在は、更に新たな切り口を探すため、機械学習を使った分析への取り組みをスタートしているNTTドコモ。
最新のYellowfinの機能には、「Yellowfinシグナル」(大量のサマリーデータから個の傾向変化をAIで検知する機能)や、「自動インサイト」(傾向変化の原因を自動で多様なセグメントで分析する機能) などもあり、今後どのようにそれらの機能が活用されていくのか注目です。
日次、月次の売上や契約口数、稼働率、解約率まで総合的にBIで分析
株式会社協和 導入事例
『シグナル』による在庫管理で、欠品による機会損失をほぼゼロに
化粧品、美容食品、健康食品などのビューティヘルスケア商品を提供している協和。同社では2017年8月よりYellowfinの運用を開始し、全社員が同じ指標で数字を見るための仕組みを整備。
Yellowfinの導入により、社員全員が数字を見る習慣が生まれ、運用2年目からは広告速報やレポートの深掘りができるように。
広告速報とは、テレビやラジオ、新聞、雑誌などの広告媒体別のレスポンス率などを表示するダッシュボードで、このデータを基に、広告チームや施策チームは広告施策の検討を行い、DMを打つなど顧客への営業活動に生かせるようになったという。
2020年1月にはシグナルを導入、通販ではありがちな欠品をほとんどゼロにすることを実現。
シグナルとはダッシュボードの閲覧だけでは見逃しがちな重要なデータの変化を自動的に発見し通知してくれる機能で、協和のように、それぞれに適切な在庫量やリードタイムが異なる商品が膨大な点数があるような場面で特に有用です。
通常のアラート(しきい値設定)による在庫管理の場合、膨大な点数の商品ごとにアラートを設定する必要があります。
しかし、商品の売れ方(傾向)や、施策が異なるためすべての商品に適切なしきい値を設定することは、現実的には不可能でした。
シグナルの場合は、商品ごとの傾向(出荷数の移動平均、信頼区間)を加味して自動的に検知されるので、より現実の商品の流れに沿った検知ができます。
シグナルを活用することで効率的かつ、より精度の高い在庫管理が実現可能になりました。
<シグナルの導入ステップ>
- ステップ1:検討、試行
- ステップ2:周知・浸透
- ステップ3:導入・ルーティン
顧客への個別レポート作成業務を大幅に削減
バリューコマース導入事例 No.2
JasperReportsとの連携機能を活用し、Yellowfinで帳票出力が可能に
キャンペーンの成果分析の事例として上記でご紹介したバリューコマースは、以前はレポートを顧客ごとのレイアウトにするために、レポートのテンプレートをExcelで用意し、マクロでデータを反映する作業をしていました。
しかし、対象の顧客も増えて、マクロでの管理に限界が見えてきましたため、Yellowfinで顧客ごとのテンプレートでレポートを作成できないか検討を開始。
JasperReportsとの連携イメージ
オープンソースの帳票ツールであるJasperReportsとYellowfinを連携させて、さまざまなテンプレートが求められる顧客へのレポート作成における時短化に成功しました。
まとめ
今回は、ビジネスインテリジェンス(BI)活用やマーケティングオートメーション(MA)とBIの違いについて、ご説明しました。
今や、全くデータを保有していない企業は存在しないはずです。それらのデータを今後のビジネスに活用できるかどうかは、成長していく上で一つの鍵となります。
データ分析に関する機能は年々向上しており、Yellowfinでもすでに自動分析機能なども実装されています。
これらの機能を使えば、データアナリストなどの特別な知識を持つ人材がいなくても、データを分析し、次のアクションを判断していくことが可能です。
ぜひ最新の分析ソリューションも検討してみてください。
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