ダッシュボードの終焉:これがアナリティクスにもたらす本当の意味

ダッシュボードの終焉:これがアナリティクスにもたらす本当の意味

現在のBIユーザーのデータに対するニーズは、ダッシュボードが提供できる機能を超えて進化しており、これにより、ダッシュボードの終焉という大胆な宣言につながっています。実際のところ、ダッシュボードの役割は終わっていませんが、その衰退はアナリティクスソリューションの新しい波を導く一助となっています。

 

まずは、こちらを整理しておきましょう。話題となっている「ダッシュボードの終焉」宣言を理解するためには、このフレーズを文字通りの意味を超えた別の視点から見る必要があります。

まず最初に、これは新しい概念ではありません。Yellowfinでは、何年も前からこれについて言及してきました。問題は、これがビジネスインテリジェンスにとって、実際のところ、どのような意味を持つのかに関わる現在の解釈にあります。

結論として、ダッシュボードは終焉を向かえているわけではなく、特定のユーザーのための有用性が失われているわけでもありません。このフレーズに込められた本当の意味は、現在のアナリティクスの未来にとって非常にポジティブなものです。

 

ダッシュボードの「終焉」が意味することは何か?

アナリティクスのリーダーたちが、人々がビジネスインテリジェンス(BI)のニーズのためにダッシュボードから移行していると話すとき、そのメッセージは、文字通りダッシュボードがソリューションとして終わってしまったことを意味しているわけではありません。

代わりに説明されているのは、次のように共有された重要な認識です。

 

  • 現在では、ダッシュボードは重要なデータをビジネスに伝える唯一の手段ではありません。
  • 意思決定に使用できる情報源は、ダッシュボードだけではありません。
  • 一般的なビジネスユーザーの最新のBIニーズを十分に満たすために、ダッシュボードとともに採用することのできる新しいアナリティクス機能があります。

 

基本的に、これはダッシュボードがBIにとって「ひとつですべてに対応できる」ソリューションではないことを認めています。

これは大きな一歩です。かつて多くの企業は、アナリティクスやインサイトのニーズに対する主要な、または唯一のソリューションとしてダッシュボードを検討し、扱っていました。

それでは、この新しい変化の原因は何でしょうか。

自動アナリティクスから拡張技術(AI、機械学習)、文脈化されたインサイトまで、新興の刺激的なテクノロジーは、さらに掘り下げたデータ分析とデータ主導の機会を大衆にもたらしました。現在では、多くが組み込みダッシュボードに統合されており、高度な専門技術やノウハウさえ必要としません。

これらの機能は、ダッシュボードのギャップに対処し、すべての人々により詳細なインサイトを提供します。そしてその「終焉」により、新しいアナリティクスが既存のBIの強化にどのように役立つのかについて、会話する余地が増えています。何よりも、今までに以上に多くの企業が、アップデートへと向かっています。

より詳細な情報はこちら:Yellowfin 顧客のケーススタディ

 

現在のダッシュボードの役割の変化

実際のところ、ひとつのダッシュボードでパフォーマンスを要約し、可視化するのは驚くほどに困難です。そして、人々がこのような大局的な概要からインサイトを得ることを保証するのは、さらに難しいことです。しかし、これはダッシュボード自体に問題があるのではありません。その機能は、依然として大きな価値を提供します

むしろ、アナリティクスおよびテクノロジーへのニーズが進化するにつれて、ダッシュボードは何をすることができるのかについての期待が適切に調整されず、ベンダーと顧客の両方が、これが提供できるものに過度の期待を抱いています。その結果、ダッシュボードは、本来の目的ではなく、ビジネスにおける重要な情報を伝達し、意思決定を行うための決定的なソリューションとして、未だに誤った見方をされています。

当初、ダッシュボードは、エグゼクティブ情報システム(EIS: Executive Information System)として知られており、CEOやC-Suiteなどのエグゼクティブ向けに、ビジネスデータの視覚的な概要を提供することを目的としたグラフィカルユーザーインターフェースでした。その後、組織全体のパフォーマンスを1ページで伝えられるように進化したことで、インサイトを迅速に提供できるようになりました。BIやアナリティクスプラットフォームの開発前には他の選択肢がほとんどなかったため、重要なデータを高いレベルで伝えたいと考える人々の多くが、最初に思いつく唯一の選択肢としてダッシュボードを作成していました。

現在のダッシュボードは、様々な点でよりアクションベースで高度になってきていますが、小規模なグループに限定されるのではなく、より多くの人々にビジネスの概要を提供することに長けています。そのため、唯一のBIソリューションとしての信頼は終わりを向かえています。

 

しかし、なぜダッシュボードは「終焉」を向かえているのか

デジタル時代のデータの複雑さと量は増え続けています。残念ながら、ダッシュボードだけでは、重要な数値や現在の日常業務の一部をすべて把握することはできず、手作業による分析では信頼性や効率性に欠けます。

これは、ダッシュボードが役に立たないと言っているわけではありません。ダッシュボードは、生産ラインやサーバー監視など、データの変化が早く、定期的にデータを確認する必要のある分野では優れた運用レベルを発揮します。Yellowfinのような特定のソリューションを使用する一部のダッシュボードは、自動アラート機能が強化されています。しかし、ユーザーが数字の背後にある詳細を必要としたり、四半期毎の傾向を探索したり、掘り下げたりする場合には、その限界に達してしまいます。

当然のことながら、これらの制約は、データのより深い探求とインサイトを発見するための新しい方法を提供できる新しいアナリティクス機能に対する需要の増加につながりました。Eckerson グループの調査によると、従来のBIツールは、25%以上の組織に浸透しておらず、大部分の人々はダッシュボードを週に一、二度使用する程度でした。

このようなユーザーが新たに求めたのは、適切な意思決定に向けてより積極的に誘導されるように、関連性のあるインサイトを通知・生成できるアナリティクスでした。

ダッシュボードは終焉を向かえているという声を耳にしたら、ダッシュボードがついに限界に達したことを理解し、長期的な目線で最新のデータを把握するために新しいソリューションが必要になったと考えるべきです。

 

アナリティクスの新しい時代

ダッシュボードが目立たなくなるにつれて、新しく刺激的な未来が訪れます。

自動ビジネスモニタリングからデータストーリーテリング組み込みアナリティクスに至るまで、一般的なビジネスユーザーが広く利用できるようになった新しく、刺激的な機能や技術が多数あります。

ユーザーがダッシュボードの使用に費やす時間は、自動生成された文脈的アナリティクスの使用により大幅に減少しており、各ユーザーに合わせて特別に調整されたインサイトが、通常通りソフトウェアを使用している際に提供されます。

Gartnerによると、これらの新機能は高度なアナリティクス機能を一般的な使用者に移行させ、以前はアナリストのみが利用できた機能をユーザーに提供しています。

これらの拡張コンシューマライゼーション機能の分野が、2025年までにアナリティクスおよびBIソリューションを採用する主要な原動力として初めて50%を超えると予想されており、ダッシュボードよりも多くのビジネス上の意思決定に影響を与えると言われています。

 

ダッシュボードの「終焉」に備える方法

現実問題として、インサイトを得るためにデータを探索し、分析する際にダッシュボードだけに頼るのは限界が来ています。既存のBIのために、ダッシュボードを超えた先に何があるのかを調べるには、今が最適です。

もちろん、最新のアナリティクスは多面的であり、組織内でダッシュボードがBIの主要な方法であるならば、最初のうちは変化が難しいでしょう。

しかし、既存のBIを強化したり、最新の機能を使用して既存のダッシュボードを拡張するための選択肢を検討するには、いまがベストのタイミングです。わたしたちのアドバイスとしては、すべてをひとつのシームレスなソリューションとして提供する、信頼できるアナリティクスベンダーから始めていきましょう。

2021年 Gartner アナリティクスおよびビジネスインテリジェンスプラットフォームのマジッククアドラント

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