オープンアーキテクチャーによりBIベンダーロックインを避ける方法

オープンアーキテクチャーによりBIベンダーロックインを避ける方法

新しいアナリティクスソリューションを検討しているのであれば、プラットフォームのオープン性や柔軟性を考慮してください。さもなければ、選択したプラットフォームに長期的に依存しすぎることになるかもしれません。

 

多くの組織が、より安価なプラットフォームや、機能の豊富なソフトウェアを利用したい、あるいは、これらを提供しないベンダーとの関係を断ちたいと検討しているか、既に経験をしています。しかし、移行の負荷が大きすぎるため、その実現を検討することができません。これが、ロックインされた状態です。

今回のブログでは、ロックインとは何か、新しい組み込みアナリティクスソリューションを探している企業にとって、これが何を意味するのか、そしてプラットフォームを選択する際に、これを考慮すべき理由について紹介します。

 

ベンダーロックインとは何か?

ロックインとは、テクノロジープラットフォームから離脱するためのコストや労力が、たとえその選択がビジネスにとって優れたものであったとしても、それを実行することによるメリットを上回る場合に発生します。

ビジネスインテリジェンス (BI) ソリューションにのみ限定された状態ではありませんが、ベンダーロックインは一般的な問題であり、新しいアナリティクスプラットフォームを採用する際に考慮すべき重要な事項です。しかし、それはなぜでしょうか。

その答えは、とてもシンプルです。ソリューションが継続的に魅力的な価値を提供しない限り、ひとつのソリューションに縛られたいと思う人はいないでしょう。Apple社がその良い例です。同社が他社に遅れをとっている未来を想像してみてください。Appleのエコシステムから自分の人生を切り離すのは、どれほどに大変なことでしょうか。組織のテクノロジーに関する意思決定においては、リスクが非常に高くなります。特に、ビジネス運用のために、アナリティクスを含む新しいソフトウェアプラットフォームを選択する際に、ロックインが問題になることがあります。

ソフトウェアの利用に継続的な支払いが必要なSaaSやサブスクリプションソフトウェアモデルの時代においては特に、顧客を縛り付けることがベンダーの利益になると主張する人もいるかもしれません。離脱が難しければ難しいほど、その支払いが将来にわたって継続される可能性が高くなります。しかし、ビジネスに柔軟性を求める場合、この事実はまだ理想的とは言えません。

 

BIプラットフォームにおけるベンダーロックインの3つの典型的なサイン

ベンダーロックインは、採用されるテクノロジーソリューションのタイプに応じて異なりますが、特にBIおよびアナリティクスプラットフォームにおいては、プラットフォームが短期的にも長期的にも柔軟な選択を可能にするかどうかを決定する3つの重要なサインがあります。

 

1. 独自のデータストレージ

長年にわたり、データキューブやインメモリデータベースストレージは、BIプラットフォームの機能のひとつでした。これらのツールの独自のデータストレージレイヤーにデータを取り込むことで、特に企業のデータストアから個人的なデータのコピーを切り出す場合には、データディスカバリープロセスのパフォーマンスを向上させることができました。

しかし、この便利さには代償が伴います。データは管理されていない形式で組織全体に拡散し、さらに重要なことに、これらのデータレイヤーへの投資をすればするほど、切り替えが困難になります。このような独自のレイヤーに保存されたデータは、通常BIプラットフォームプロバイダーが提供するツールからしかアクセスすることができません。これは最新のプラットフォームではそれほど一般的な問題ではありませんが、未だに存在しています。そのため、プラットフォームを採用する前に十分な注意を払う必要があります。

現在の組織には、高速なアナリティクスデータベースの選択肢が゙豊富にあるため、BIプラットフォーム内に独自形式でデータを保存する必要はもはやありません。重要なデータの保存に関して将来的な問題を回避するためにも、この機能は避けることを推奨します。

 

2. クラウド対応プラットフォームプロバイダー

Amazon ウェブサービス (AWS)、Google クラウドプラットフォーム (GCP)、Microsoft Azure のようなメガクラウドプロバイダーは、できるだけ多くの組織から多くの作業時間を獲得するために戦いを繰り広げてきました。これは、あらゆるタイプの作業負荷を実行できることを意味するだけではなく、彼らのプラットフォーム専用の、あるいは彼らのプラットフォーム上で最適に動作する魅力的なソフトウェアを、割引価格で定期的に提供することを意味します。これらのベンダーは、独自の製品を開発したり、買収によって機能を高めてきました。問題となるのは、組織が価格やパフォーマンスの向上を目的として、一部の作業負荷を他のプロバイダーに移行したいと考えたときです。選択したソフトウェアによっては、特定のクラウドプロバイダーに縛られてしまうことが多く、離脱するには費用がかかり、複雑で困難な作業を強いられます。

 

3. 独自のスキルセット

ビジネスインテリジェンスプラットフォームの中には、プラットフォームの機能を拡張できるものもあります。例えば、データソースへのカスタムコネクターの作成、カスタムグラフの実装、カスタム計算式の作成や、カスタムユーザーインターフェース (UI) 要素の実装などです。 また、多くのベンダーは、開発者に特定のスクリプトやプログラミング言語、フレームワークの習得を要求します。これは、新しいプラットフォームを選択する必要がある場合、特定の拡張機能を構築し直す必要があることを意味します。また、これらの独自言語の習得にはかなりの時間を必要としますが、新しいツールに移行すると、チームはそれらを使用できなくなるため、完全に無駄になります。 

 

BIプラットフォームの選択時にベンダーロックインを避ける方法

採用するテクノロジーの選択を誤ると、コストや顧客満足、競争力、そして最終的には組織のミッションの成功に影響を与える可能性があります。

常に正しい意思決定が行われるという保証はありませんし、(利用可能なすべての証拠に基 づいて) 現在適切な意思決定を行なったとしても、明日にはそれが誤った決断にならないこ とを保証することもできません。そのため、必要に応じて新しい選択を行うことで、変化に迅速に対応できる柔軟性を備えたプラットフォームを選択することが、アーキテクチャーの決定において、常に重要な部分になります。

ここで、オープンアーキテクチャーが登場します。

柔軟性を提供し、アーキテクチャーに選択肢を提供するテクノロジーは、「オープン」であると言われており、ロックインとは正反対のものとして明確に定義されています。アーキテクチャーの選択は、将来的に新しい選択をより簡単に実行できるようにするために、現在誤った意思決定を行わないよう保護することができます。これは、考え方を変えた際の影響がそれほど大きくないためです。オープンアーキテクチャーに対応できるソリューションが理想的であるため、これを提供するアナリティクスソリューションを特定し、理解することが非常に重要になります。

 

Yellowfinのオープンアーキテクチャーの活用

Yellowfinは、常に顧客の選択肢を最大化することを原則としています。わたしたちは、様々な事例に適した豊富な選択肢を提供するために、多くの機能を構築してきました。

 

柔軟性 - Yellowfinは、Java プラットフォーム上に構築されているため、完全に統合されたポータブルなソリューションであり、あらゆる最新のOS上で動作し、オンプレミスでもクラウドプロバイダー上でも最適に動作します。

ウェブベース - Yellowfinにデスクトップコンポーネントはありません。ユーザーのアクセスはすべてのブラウザ経由で行われるため、導入が容易です。

ダイレクトクエリー - Yellowfinでは、組織のデータを読み込む必要がありません。代わりに、必要なすべてのデータソースに接続し、データソースに対してライブでクエリーを実行します。

拡張可能性 - Yellowfinの拡張は、JavaやJavaScript、CSSやHTMLなど、開発者に馴染みのある言語を使用してコーディングすることができるため、特定の言語や独自のスクリプトに関する知識を必要としません。

プラットフォームに依存しない - Yellowfinの非独占的なデータ準備出力は、他のアナリティクスツールと併用することができ、内臓されたデータストーリーテリング機能であるストーリーは、Microsoft Power BI、Qlik、Tableauなど、競合プラットフォームのダッシュボードやレポートを長編形式のデータストーリーコンテンツに組み込むことができます。

Yellowfinは、オープンアーキテクチャーの利点を活かして構築されたビジネスインテリジェンスソリューションの最も優れた例のひとつであると確信しており、その点が評価されています。こちらの詳細については、2021年 Gartner ビジネスインテリジェンスおよびアナリティクスプラットフォームのマジッククアドラントレポートを参照してください。

最終的に、どのような決定も完全に未来を保証することはできませんが、将来的なビジネスへの変更が最小限の混乱と後悔で済むようにすることが重要です。

BIにおけるオープンアーキテクチャーの重要性

ビジネスインテリジェンス (BI) およびアナリティクスプラットフォームの採用を決定する際に、長期的な柔軟性と将来性を保証するためのオープンアーキテクチャーの重要性について、さらに詳しく確認しましょう。

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