データ分析の進め方をわかりやすく解説~正しく理解して成果を出す方法~

データ分析の進め方をわかりやすく解説~正しく理解して成果を出す方法~

データ分析といっても何から始めればいいのだろう

データをとにかく分析すれば改善策がわかるのか疑問

そもそものデータ分析の方法がわからない

 

いざデータ分析をしようとしても、実際にどういう手順や方法で分析をすればいいのかもわからない方も多いのではないでしょうか。手順がわからずにやみくもに分析しても、求めている結果にたどり着かない場合もあります。今回は、データ分析の概要や進め方・注意点について、わかりやすく解説していきます。データ分析の基本がわかれば業務の改善につながりますので、データ分析に課題をお持ちのご担当者様はぜひ参考にしてみてください。

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ここではデータ分析を正しく行うために、進め方の基本に関して解説いたします。

 

  • データ分析の概要
  • データ分析の基本は目的を明らかにすること

 

それでは1つずつ解説していきます。

 

データ分析の概要

データ分析とは、膨大なデータを目的に沿って必要なデータを抽出し整理を行い状況を可視化し解釈することです。データ分析をした結果、スピーディーな意思決定やこれまで見落としていた問題点などを把握でき、対応策をとることが可能になります。近年ITの発展により膨大なデータから統計的な傾向を洗い出し、必要なデータを抽出することが重要になってきています。

関連記事:データ分析の基本を解説!データ分析の流れや注意点を分かりやすく紹介|Yellowfin BI

 

データ分析の基本は目的を明らかにすること

データ分析は目的を達成するために行うものになりますので、目的を明確にすることが基本になります。逆にデータ分析をする目的を定めなかった場合、分析の進め方を間違えてしまい大幅に遠回りしてしまう結果になりかねません。まずは現状の課題を洗い出したうえで「各部署の売上状況を知りたい」「各部署の新規案件数を把握したい」など目的を設定しデータ分析を始めるようにしましょう。

 

データ分析の進め方6つのステップ

ここではデータ分析の具体的な進め方を以下6つのステップに分けて解説していきます。

 

  • 分析目的の明確化
  • 仮説を立て優先順位を決める
  • 仮説を検証するための分析計画を決める
  • データを収集する
  • 分析を実施
  • 分析に基づく施策の実施

 

それでは、1つずつ解説していきます。

 

分析目的の明確化

データ分析の進め方1つ目のステップは、現状を把握し分析目的の明確化をすることです。データ分析を行うのは何かを達成したいから行うのであって目的なくしてデータ分析を行うことはありません。「売上の最大化」「新規事業の成功」といった目的を決め、どのようなデータ分析を行うのかを考えます。なぜデータ分析を行うのか目的を決めなければ、多大な労力と費用をかけて何も示唆が得られないことが起きる可能性があるため、注意が必要です。

 

仮説を立て優先順位を決める

データ分析の進め方2つ目のステップは、目的を達成するための仮説を立て、その優先順位を決めることです。データ分析の目的が決まったら、その目的を達成するために解決するための課題を仮説を立てながら特定します。たとえば目的が「売上の最大化」で課題が「A商品の売上の減少」だとすると、売上減少の原因に複数の仮説が出てきたら、その仮説の優先順位を決めることが必要です。

売上減少原因に複数の仮説をすべて検証していては人的なリソース・時間的なリソースが膨大にかかり、現実的ではないからです。そのため、客単価によるものなのか、それとも客数による減少なのかをデータ分析により絞ったうえで、売上減少の課題仮説の優先順位を決めることが大切です。

 

仮説を検証するための分析計画を決める

データ分析の進め方3つ目のステップは、現状の課題がうまれている仮説を立てたら、その仮説を検証するためのデータ分析計画を決めることです。主に、下記4つの項目を確認します。

 

  • どのようなデータを集めるのか
  • データの収集方法
  • データを収集期間や量
  • データの分析手法

 

目的や課題によって、「仮説を実証するために必要なデータはどのようなものか」を検討する必要があります。また、データの収集方法も事前に決めておくことがスムーズです。データが集まった後の分析手法に関しては、様々な切り口でデータを掛け合わせたい場合はクロス集計にしたり、相関関係を見たいのであれば重回帰分析をしたりなどを選択します。

関連記事:データ分析の手順と代表的な分析手法を解説!|Yellowfin BI

 

データを収集する

データ分析の進め方4つ目のステップは、データ収集です。仮説を検証するためにどのようなデータが必要で、どのような分析手法を行うのかを整理できたら次はデータを収集します。集めるデータは非常に多岐にわたりますが、そもそものデータが正しいものかを確認する必要があります。平均から著しく離れたデータは収集や整理の段階でミスが疑われるため、注意するようにしましょう。

 

分析を実施

データ分析の進め方5つ目のステップは、データ分析の実施です。課題の仮説を実証するために、目的に合った分析手法を決める必要があります。仮説を検証するためにどのような数値が必要で、どのような分析手法を行うのかを整理し、どのデータを分析するのかを決めます。データ分析手法は実に多様で専門家に任せなければならないこともあります。専門家がいない場合はBIツールを使用したデータ分析も視野に入れるとよいでしょう。

 

分析に基づく施策の実施

データ分析の進め方6つ目のステップは、データ分析に基づく施策の実施です。データ分析により課題が明確になったら現状の改善施策を検討します。データ分析で終わりにするのではなく、データに基づく施策を実行することが、成果につながるデータマーケティングです。また、データ分析結果をもとに、ターゲットセグメントされた施策を実施した後は、必ず効果測定を行うようにしましょう。サイト来訪者数やメルマガ開封率を見るなど、施策実施した前後の評価ができるようにしてPDCAを回すことが大切です。

 

データ分析の進め方で注意すべき3つのポイント

ここではデータ分析の進め方で注意すべき3つのポイントとして下記を解説していきます。

 

  • データを平均だけで読み解くこと
  • 数字のパラドックスに注意
  • データ分析プロジェクトの一人歩き

 

以下、くわしく解説していきます。

 

データを平均だけで読み解くこと

1つ目の注意点は、データを平均だけで読み解くことです。たとえば、ある会社全体の平均年収が1,000万円だったとしても、一般社員の年収は400万円で、特定の役職者の年収だけが数億円である場合もあります。平均の表面的な数字だけで分析が終わってしまうとその事象を正確にとらえきれないことがあるため、全体の分布にも目を向けて本質を見失わないようにすることが重要です。全体の分布を知るためにヒストグラムを活用するとよいでしょう。

 

数字のパラドックスに注意

2つ目の注意点は、数字のパラドックスにかかってしまうことです。普段データ分析をしていない人が統計データを読むと、データの意味を読み違えてしまう場合があります。「母集団全体を2つに分けた場合にある仮説が成立しても、母集団全体では正反対の仮説が成立してしまう」というアメリカの統計学者E.H.シンプソンが提唱したシンプソンのパラドックスがまさにそれです。たとえば、下記が成立する場合であってもA高校全体の平均点はB高校全体の平均点を上回るとは言えません。

 

(例)

A高校の理系クラス平均点>B高校の理系クラス平均点

A高校の文系クラス平均点>B高校の文系クラス平均点

 

仮に下記の理系クラス、文系クラスの人数が偏っていた場合、B高校全体の平均点はA高校全体の平均点を上回るからです。

そのため、データ分析の際も数字のパラドックスには気を付けるようにしましょう。

 

データ分析プロジェクトの一人歩き

3つ目の注意点は、データ分析プロジェクトの一人歩きです。データ分析プロジェクトは事象の複雑性から専門性が求められることも多く属人化しやすいものです。そのため、ややもすると「一部の専門的な人間が行っているよくわからないプロジェクト」と思われることも少なくありません。

そのため、定期的な情報共有をするために共有会を実施したり、ドキュメント化をすることで組織知として蓄積をしていくことが大切です。また、データ分析プロジェクトは魔法の杖ではないので必ずデータ分析の目的を設定したうえで課題をみつけ、どのように分析結果を活用していくのかを計画していくことが重要です。

 

まとめ

ここまでデータ分析の進め方に関して確認してきました。データ分析を進めていくにあたり、まずは目的を明確にしていくことが重要になります。目的が決まれば、その目的を達成するための課題を決めていくフェーズになるわけですが、どのような打ち手を実施するのかをデータ分析を通して決めていくことになります。ただし、データ分析をするにしても統計学の知識がない場合データの読み違えをしてしまうことがあるため、数字のパラドックスに惑わされないようにしてデータ分析を進めていくようにしましょう。

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