データビジュアライゼーションの興味深い歴史
データビジュアライゼーションは、人間の学習と理解の基本的な要素です。また、現在のビジネスインテリジェンス (BI) およびアナリティクスソリューションの重要な機能でもあります。
それでは、データビジュアライゼーションはどのようにして生まれたのでしょうか。データビジュアライゼーションの謙虚な起源と段階的な進化は、興味深いタイムラインへと繋がっています。狩りの成果を表す古代の洞窟壁画から、コンピューター革命に支えられた複雑なダッシュボードまで、本ブログはデータビジュアライゼーションの興味深い歴史を紹介する入門書となっています。
データビジュアライゼーションの歴史概要
古代の昔、人々は石に情報を刻み込んでいました。しかし、時が経つにつれて、コンパスや六分儀のような発明が正確な測定値を持つ精密な地図をもたらしました。
現代では、BIダッシュボードにデータビジュアライゼーションを組み込むことで、レポート作成者は数値や値の背後にある深い意味を伝えることができるようになり、記録された歴史の中でこれまでに見たものよりも遥かに優れたインパクトのあるストーリーを視覚的に伝えられるようになりました。
データの視覚的表現のほとんどが、プレゼンテーションとビジュアライゼーションの2つのカテゴリーに分類されます。素晴らしいビジュアライゼーションを生み出すには、どちらも非常に重要です。ただ、それぞれには満たさなければならない特定のニーズがあります。
- プレゼンテーション: 情報ビジュアルを使ったコミュニケーションです。このビジュアル表現をうまく機能させるためには、発表者と聞き手が必要です。
- ビジュアライゼーション: これは比較的新しいコンセプトで、その背後にある目標はビジュアルを介して考えることです。人々は質問され、それに対して答えを提供することで、このインタラクティブなエクスペリエンスに参加するよう促されます。
現在のプロフェッショナルは、膨大なデータを使用してデータドリブンな意思決定を行うことが求められています。その中で、データビジュアライゼーションのさらなる進展が期待されています。最終的に、人間の本当の強みは、誰もが理解できる方法で重要なデータを伝える想像力と能力にあり、情報ビジュアライゼーションはそれを実現するのに役立ちます。
より詳細な情報はこちら: ビジネスインテリジェンスにおけるデータビジュアライゼーションとその重要性
データビジュアライゼーションの目まぐるしい歴史
それでは、データビジュアライゼーションの目まぐるしい歴史を振り返っていきましょう。ここでは、以下の歴史的な時代について紹介していきます。
- 先史時代のデータビジュアライゼーション
- 紀元前366年 - 335年 ローマ時代の地図
- 紀元950年 - 1092年 天体
- 17世紀 ミヒャエル・フローラン・ファン・ラングレン
- 18世紀 ウィリアム・プレイフェア
- 19世紀 ジョン・スノー
- 20世紀の進歩
- 情報化時代
先史時代のデータビジュアライゼーション
岩に傷を付けたり、砂に絵を描いたりしたのが、グラフィックイラストの最初である可能性が高いでしょう。専門家たちは、4万年前に描かれた有名なラスコー洞窟の壁画は、狩猟や霊界への道順を示すものだと考えています。これらの絵は星座の天文図でしょう。
紀元前600年に遡る初期のバビロニアの世界地図でも、古代文明が当初粘土に描いていたことを示しています。また、エジプト、中国、ギリシャなどの古代文明では、航海のための地図が発達していました。そしてこれらは農作物の栽培計画にも利用されていました。
紀元前366年 - 335年 ローマ時代の地図
軍隊の移動を効率的に管理し、貿易をスムーズに制御するために、ローマ人は地図製作者として有名になりました。イギリスを起点にインドまで、これは帝国の道路網を図解していました。
アイコンは目的地を示し、ルートは線として描かれていました。この地図は、1931年にヘンリー・ベックがロンドンの地下鉄図のために設計した概略図に匹敵します。
紀元950年 - 1092年 天体
ヨーロッパで初めてプロットされたグラフィックスが登場したのは、それよりも800年も前のことでした。惑星の位置と時刻を格子状に表す驚くべき図が発見されたのです。
今となっては正確な意味を知るのは不可能に近いことですが、水平グリッドには時間軸が、右側には惑星の位置と軌跡が描かれていました。
一方、中国の宋の時代には、16世紀までヨーロッパでは知られていなかった独自の技術で天体を投影していました。彼らは非常に精巧に可視化された星をデザインしていましたが、上述のヨーロッパ人による星図は、この中国の星図よりも先に作られたものでした。
17世紀 ミヒャエル・フローラン・ファン・ラングレン
1644年に、フランドルの天文学者ミヒャエル・フローラン・ファン・ラングレンにより、統計学データをグラフ表現として表示するというアイデアが提唱されました。それは、一次元の線グラフでした。
表形式で提示することもできたはずなのに、ファンはこのグラフとチャートを使用して、測定値に大きなばらつきがあることを示したのです。
18世紀 ウィリアム・プレイフェア
スコットランドの政治経済学者でありエンジニアでもあるウィリアム・プレイフェアは、統計図法の父と呼ばれています。彼は1786年に、データのグラフ表現を取り入れた本を出版しました。彼は著書「Commercial and Political Atlas」で様々なグラフやチャートを紹介しています。
この本では、イギリスの貿易収支をグラフを使って表しています。驚くべきことに、人々は今でもプレイフェアが使ったいくつかの最先端のデータビジュアライゼーションを使用しています。しかし、当時のデータはその解釈の可能性を考慮することなく、一般的にただの表として示されていたことを特筆しておきます。
19世紀 ジョン・スノー
1855年に、イギリスの医師ジョン・スノーは、コレラの流行に対処するために、統計データに基づくグラフィックスを活用しました。ロンドンの地図上で、彼はコレラの各症例を点で表現しました。これは、コレラの発生源がブロードストリートの水ポンプであったことを指し示しました。
これらの点は、ほとんどの症例がブロードストリートのポンプに行き着くことを示していました。その後の調査で、コレラ患者がブロードストリートのポンプと関係があったことが証明されています。スノーが使用した地図は、プレゼンテーションスタイルとしても機能します。
20世紀の進歩
20世紀半ばになると、統計図法は一気に普及しました。しかし、その普及は統計の悪用も生み出しました。そのため、1955年にアメリカの作家であるダレル・ハフが「How to Lie with Statistics (統計でウソをつく方法)」という本を書き、悪用を強調せざるを得なくなりました。
彼はその10年後にも「Semiology of Graphics (グラフィックスの記号学)」という本を出版しましたが、この時はフランスの理論家ジャック・ベルタンによるものでした。ベルタンが注目したのは、統計マッピングでした。彼の観察によると、データビューには線、点、領域という3種類のグラフが含まれていました。
情報化時代
データビジュアライゼーションは、コンピューターの出現後に新たな高みに達しました。人々は1981年に最初の商用グラフィカルユーザーインターフェースを目撃します。特に、スプレッドシートは情報視覚化形式を完全に変えました。これは、情報テーブルから手作業なしで散布図や円グラフなどのグラフィックスやチャートを生成しました。基本的に、これは事前に生成されたグラフやチャートを使用してデータを視覚化する機能を提供し、プロセス全体をより早く簡単にしました。
昔は何時間もかけてきれいな絵を描いていましたが、今では数回クリックをするだけで何でも描くことができます。さらに、スプレッドシートアプリケーションには更新、書式設定、編集という追加機能があります。様々なエンタープライズ向けデータビジュアライゼーションソフトウェアソリューションがすぐに市場に登場し、新しいグラフ作成技術やスタイルを導入しました。
21世紀のビジネスインテリジェンス (BI) ダッシュボード
BIダッシュボードは、組織全体のユーザーがデータを理解し、便利に操作できるようにするためのレポート作成ツールです。これは、質問に答え、データドリブンな意思決定をするためのインサイトを明らかにするのに役立ちます。言い換えれば、重要な指標や重要業績評価指標をひとつの画面に表示することができます。そのため、様々な業界で情報に基づく意思決定を行うためにBIダッシュボードへの依存が高まっています。
なぜ企業はBIダッシュボードの利用を好むのでしょうか。まず第一に、これは組織のすべてのレベルにおいてデータドリブンな文化の醸成を促進します。さらに、定義された目標に沿ってビジネスがどのような成果を上げているかを伝えることができます。もちろん、複雑な関係をシンプルなフォーマットで可視化することは、常に企業が非好むポイントでもあります。
より詳細な情報はこちら: BIダッシュボードの歴史
データビジュアライゼーションアナリティクスソフトウェアを使用して競合に打ち勝つ方法
定量的情報のデータビジュアライゼーションは明らかに人類の歴史に深く根ざしています。しかし、ビジネス機能としてのデータビジュアライゼーションは、比較的近年に開発されたものです。視覚的な分析や描写を示す地図から、テーマ別の地図作成、そして数値データや統計情報に基づくグラフィックスへの進化は非常に大きなものです。
20世紀半ばまでに技術の発展、経験的観察、数学的な理論とともにグラフィックスの人気が高まり続けていることで、ビジュアライゼーションの歴史は非常に興味深いものになっていますが、これは理解したり把握したりするのにも役立ちます。
それはなぜでしょうか。今では、あらゆる場所に複雑な情報が溢れ、わたしたちの日常生活にはグラフィックスが氾濫しています。実際のところ、わたしたちは日々、次のようなチャートやグラフを目にしています。
- 棒グラフや円グラフ
- 株式市場の動向
- リアルタイムナビゲーションアプリ
- 投票状況を示す色分けされた出口調査図
時が経つにつれて、ビジュアライゼーションツールは、ビジネスの文脈であれ、より個人的なものであれ、情報を伝達するために不可欠のものになりました。これまで、同様のアナリティクスツールは非技術的ユーザーにとって、複雑で使用できるものではありませんでしたが、Yellowfinのような最新のソリューションは、データビジュアライゼーションの使用をより簡単にし、さらに多くの人々がこれを使うようにサポートすることで、データインサイトを消費、共有、発見できるようにしました。