行動を変えるためのデータの使い方

行動を変えるためのデータの使い方

政府のCOVID-19(新型コロナウィルス)対策は、データの観点からリーダーシップの失敗を示す良い例でしょう。政府関係者は、膨大なデータにアクセスする権限を持ち、意思決定に役立てることができたのに、基本的にそれらを使用して人々を導くことに失敗しています。ビジネスはここから、行動を変えるためのデータの使い方について、大きな教訓を学ぶことができます。

わたしたちは、政府が非常に単純なレベルでアウトブレイク(感染爆発)に対応しているのを見てきました。オーストラリアだけでなく、世界各国の政府が、これから何が起きるかのという文脈やロードマップを提示することなく、やらなくてはいけないことだけを人々に伝えてきました。彼らは、目にしたデータに基づきリスクを明確にすることに失敗しています。

例えば、オーストラリア政府は初期段階で、イタリアでの死者数に注目していました。しかし、彼らはそのデータの意味をまったく伝えず、その結果としてオーストラリア社会がとるべき行動についても説明しませんでした。政府は、彼らの対応を裏付けるために必要なデータの使用に失敗しました。彼らは、わたしたちが抱えている課題や、考えなくてはいけない事柄について、何も言いませんでした。例えば、彼らは経済への影響について言及する準備ができていなかったので、メディアはこれを健康危機であると定義しました。これにより政府は、経済や精神衛生、家庭内暴力など、関係する他の事柄について話すことができなくなったのです。

政府が人々を導くことがなかったため、誰もが独自にデータを解釈し、行動の時期や方法について意思決定をしなくてはいけませんでした。これがいま、政府の対策を促進しています。制限緩和の決定は、データではなく、人々が既に彼らの行動を緩和し始めているという事実に促進されています。

政府がデータを使用し、新型コロナウィルスをオーストラリアから完全に駆逐できる機会があり、そのために何をしなくてはいけないのかを明確に伝えることができていたら、状況はまったく異なっていたのかもしれません。ステイホームのような不自然なことを人々にお願いするときには、きちんとした理論的根拠を示し、数値に基づくロードマップの提示が必要不可欠です。

終息の時期を示すロードマップがなければ、人々がどのように行動すべきかを自分で選択するしかありません。これは、規制緩和が進むにつれて、何が変化するのかを理解できていない人々の様子を見れば歴然です。

わたしは、多くのビジネスリーダーも同じことをしていると思います。彼らは、意思決定の文脈を提供することなく、または何が行動を促進するのかを説明することなく、何をすべきかだけを伝えているでしょう。このような対応では、非常に短期的な行動しか変えることができません。

これはビジネスにとって重要な教訓です。組織を促進するための戦略を立てているときに、なぜこの行動を起こしているのか、何を変える必要があるのかを説明しないままでは、人々の権利が奪われてしまいます。

上級管理職にとって、組織再編や戦略の変更のような広範な意思決定を、組織を巻き込むことなく実行するのは非常に簡単なことです。これは典型的な変更管理の問題であり、変更管理のメカニズムとしてデータを使用することは、非常に過小評価されていると思います。

その良い例として、環境が変化したことで収益が減少するであろうという非常にシンプルな文言で人々を解雇している組織が増加しています。彼らは、組織のどの部門が付加価値を創出し、なぜ一部の行動に注力しているのかを具体的に述べていません。

人々の意思決定を促進し、彼らを導くデータや文脈を提供することで、組織にとって何が重要なのか、自分の仕事や行動がどのようにパフォーマンスの向上に貢献しているのかを理解してもらうことができます。そうすることで、彼らは自分のパフォーマンスがうまくいっているときや、自分の行動が組織に与える影響を把握することができます。

ほんのわずかな文脈がデータの価値を下げる

ブログを参照して、文脈がデータの理解を変革する方法について確認しましょう。

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