ビジネスインテリジェンス向けロケーションアナリティクス

ビジネスインテリジェンス向けロケーションアナリティクス

ビジネスインテリジェンス (BI) 業界は、ビッグデータという概念とその可能性をしっかりと捉えています。そして、プールに捨てられ、泳いでいるうちに顔にまとわりついてくる絆創膏のように離れてくれません。

しかし、上の画像が示すように、この脅迫概念がわたしたちの視野を狭め、BI市場やその有用性をより全体的に捉える妨げになっている可能性はないでしょうか。

オースティン・パワーズの有名な言葉にあるように、大きさではなく、使い方が重要です。

つまり、膨大なデータの収集に固執するのを止めて、より優れた、詳細な、インサイトに満ちたアナリティクスを行い、手元の情報を強化することにもう少し注意を向けるべき時が来たのではないでしょうか。

 

ロケーションアナリティクスによりデータに多次元的なインサイトを加える

ロケーションアナリティクス、またはロケーションインテリジェンスと呼ばれる統合されたマッピング機能は、従来のBIデータとロケーションベースの情報を組み合わせることを可能にします。その意義は2つあります。これは、重要な関係性を明らかにするために、他の重要なロケーションベースの情報を企業のデータと共にプロットできるようにすることで、既存のデータに他の重要な次元だけでなく、さらにコンテキストも追加します。

IDCなどによると、企業のデータの約80%は空間的に重要であるため、ロケーションアナリティクスのベネフィットは、様々な業界やビジネス機能で活用することができます。

小売業から鉱業や探査業、金融サービス業や医療機関、運輸や物流、顧客分析や広告・マーケティングプロモーション、販売地域デザインやサブライチェーン管理、フィールドサービス計画や追跡など、様々な分野での活用が可能です。Steve Benner (Location Intelligence Instituteの創設者) の記事「ロケーションテクノロジーやロケーションインテリジェンスが実現できること (What location technology, and location intelligence, can do for you)」で説明しているように、その用途は無限大です。

例えば、サプライチェーン管理を最適化する場合、製造業者、物流倉庫、小売店をマッピングし、関連する輸送ルートと受注品目、倉庫内在庫、輸送中在庫および使用可能な輸送車両との相互参照を行うことで、タイムリーな搬送の数を増やし、効率的な発送を促進させることができます。最速の輸送ルートの決定、効果的な予測の有効化 (店舗の場所と周辺人口の規模を一致させることは、潜在的な収益性を決定するためのガイドとして使用することができます)、(地域別の特定の製品の消費率に基づいた) 倉庫プロセスと在庫フローの最適化は、その他の重要なロケーションベース評価の可能性です。

しかし、ロケーションアナリティクスは、「最も収益性の高い顧客はどこにいるか?」、「次の店舗の出店に最適な場所はどこか?」、「わたしの車はどこへ...?」といった重要な質問への回答として役立つだけではありません。

これはまた、既存の企業のデータセットとサードパーティの地理情報との間など、これまでに特定されていなかったパターンや相互関係を理解できるようにすることで、これまでに考えもしなかった質問を投げかけられるようになり、そこからインサイトを得ることができます。この点について例を挙げて説明していきましょう。

 

ロケーションインテリジェンスを用いた貧困と平均寿命の関係性の評価

アメリカのHealthData.govのウェブサイトでは、位置情報に富んだデータセットを数多く提供しています。その中でも医療的に興味深いデータのひとつとして、米国疾病対策センターが提供する「肥満、心臓病、がんと闘うための地域健康状態指標 (CHSI: Community Health Status Indicators)」があります。このデータセットは「地域社会の主要な健康指標を提供し、地域社会の健康を改善するための行動について対話を促す」もので、平均寿命や病気の有病率を様々な環境要因や行動要因と比較することによって、個々の郡コミュニティの健康状態を評価できるようになっています。実際CHSIのレポートには、アメリカに3,141ある各郡の200を超える指標が含まれています。

 

詳細なベースレイヤー: 高速な多層マッピングを可能にすることで、ロケーションベースのデータに視点を提供

このようなインサイトを地域別に有意義にプロットするには、データポイントをマップ上にオーバーレイする機能、またはベースレイヤーが必要です。このように使い慣れたフレームワークがなければ、可視化されたデータは意味のあるメッセージを伝えるために必要なコンテキストを欠いてしまいます。

Yellowfin 7.1で強化されたマッピング機能の主な追加機能のひとつとして、世界地図のベースレイヤーがあります。基本的にこの改善により、迅速に簡単に多層マップを作成できるようになりました。Google Mapのようなサードパーティのソースからマップレイヤーを取得する代わりに、Yellowfinはシェイプファイルを使用してイメージを作成するようになりました。その利点は何でしょうか。これは、複数レイヤーのマップをベースレイヤーとともにPDFに直接エクスポートすることで、同僚とのコラボレーションや共有を可能にします。また、ウェブベースのサードパーティプロバイダーからマップレイヤーを取得 (または購入) する必要がないため、マップベースの解析をオフラインで実行することができます。これは、イントラネット環境でデータを探索する場合に非常に便利です。

次のような理由から、コンテンツ作成プロセスやクエリーパフォーマンスも高速になります。

  • 多層マップを作成するために、個別のレポートを作成する必要がない
  • 異なるマップタイプを素早く簡単に切り替え可能
  • 多層マップに対して個別のレポートを実行する必要がない

 

アメリカの郡別貧困率

CHSIのデータを詳細なベースレイヤーと組み合わせて使用することで、アメリカの郡別の貧困率を可視化することができます。1世帯当たりの所得は、1群当たりの平均値としてプロットされています。適用された緑から赤のカラースケールは、アメリカの公式貧困ライン以下で生活している各群の人口の割合を示しており、スケールの上限は30%に設定されています。2014年、アメリカ政府による「貧困」の定義は、地理的条件に左右されず、四人家族の「課税前収入」の合計が$23,850とされています。これには、公営住宅、メディケイド、フードスタンプなどを含む、キャピタルゲインおよび非現金給付は含まれていません。

アメリカ南部の国境沿いの郡は、公式貧困ライン以下で暮らす人々の割合が高いことが一目瞭然です。ただし、アリゾナ州とカリフォルニア州内の郡にいくつかの例外が含まれます。

他に注目すべき点としては、ケンタッキー州内の大半の郡でかなりの数の人々が貧困ライン以下で暮らしているという事実が挙げられます。同様に、サウスダコタ州の住民も大変なようで、ジーバッハ郡 (33%)、トッド郡 (34%)、シャノン郡 (36%)では、住民の30%以上が貧困状態にあります。

 

アメリカの郡別平均寿命

アメリカの郡別平均寿命を評価する場合、容易に識別できる数多くのパターンや相関関係があります。

アメリカ南部の国境の東側に集まった郡は、他の地域に比べて明らかに平均寿命が短いです。このデータセットで注目すべき値は、サウスダコタ州のシャノン郡、ベネット郡、ジャクソン郡、トッド郡、メレット郡で、いずれも平均寿命が67歳と低いことです。

興味深いことに、これらのパターンは貧困とも強い相関を示しています。

 

貧困と平均寿命の相関を探る

経済的に困窮している南部の多くの郡では、平均寿命が最も低いところもあります。同様の関係は、サウスダコタ州の複数の郡にも見られます。

詳細なベースレイヤーと連動したロケーションインテリジェンス機能がなければ、CHSIデータセット内のこれらのパターンや相関関係は、認識されないままになっていたかもしれません。

しかし、ロケーションアナリティクスは、それ自体が魅力的で、潜在的に実用的/有用である一方で、こうしたパターンや相関関係を特定する機能により、より深く、より洗練された質問をすることができるようになります。そしてこれが、ロケーションアナリティクスが真の価値を発揮するところです。

現在では、貧困と平均寿命の間に相関関係があるのはなぜなのかなど、これまで考えられていなかった質問をすることができます。さらに重要なことは、なぜ特定の南部の郡やサウスダコタ州の郡が最も深刻な影響を受けているのかということです。どのような環境的、行動的、経済的、社会的、文化的要因がこれらのグループ化に寄与しているのでしょうか。逆に、アメリカとメキシコの国境の西側に位置する郡の間では、経済的困難と平均寿命との関係がそれほど強くないのはなぜでしょうか。

アメリカ国勢調査局の予備データは、民族のグループ分けに関連するいくつかのパターンを示しており、これが今回の調査結果に寄与している可能性があります。例えば、アメリカとメキシコの国境沿いに位置する郡では、ヒスパニック/メキシコ系住民の割合が大幅に高く、世帯収入が低く平均寿命が低いサウスダコタ州の郡は、ネイティブアメリカン人口が高いです。さらに、アメリカ南部の国境の東側に沿った多くの郡には、アフリカ系アメリカ人が多く住んでいます。

また、民族性が平均所得や平均寿命を決定する重要な要素であると仮定すると、どの社会政治的・経済的力学が有利または不利を支えているのでしょうか。これらは今回の論点ではないとしても、興味深い質問です。

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