拡張アナリティクスの実用的なメリット

拡張アナリティクスの実用的なメリット

実際のところ、拡張アナリティクスは、組織にどのようなメリットをもたらすのでしょうか。今回はアナリティクスライフサイクル全体にわたり、ユーザビリティや時間の節約、その価値など、拡張アナリティクスによる数多くの実用的なメリットを紹介します。

拡張アナリティクスは、自動化、人工知能(AI: Artificial Intelligence)、機械学習(ML: Machine Learning)、自然言語生成(NLG: Natural Language Generation)のような新興技術を使用し、データ操作や監視、分析タスクを自動化して、データリテラシーを強化します。

前回のブログでは、拡張アナリティクスとは何か、これは最新のビジネスインテリジェンスにどのような意味をもたらすのかについて紹介しました。本記事では、アナリティクスライフサイクルの3つの柱(準備、分析、インサイトデリバリー)を通して、拡張アナリティクスがビジネスにもたらす数多くの実用的なメリットについて紹介します。

 

#1 - 拡張データ準備

これまで、データベース管理者は、複数のソースから重要なデータを収集し、下流のシステムやアナリティクスツールと統合するために慎重に準備をしてきました。

拡張データ準備は、この手順を手動プロセスに依存しないように変換し、準備フェーズの各ステップのベストプラクティスに確実に従うようにする、拡張アナリティクスのコンポーネントです。

 

拡張アナリティクスがデータ準備を強化する方法

自動データプロファイリング自動プロファイリングでは、データのクリーニング、充実化、操作、モデル化に最適なアプローチを推奨できます。チームの既存の知識と組み合わせることで、これはデータ管理(カタログ作成、メタデータ、データ品質)を根本的に改善し、データ準備プロセスを継続的に洗練させることができます。例として、Yellowfin データ準備は、アクション推奨機能の一部として、データを最適に修正し、まとめるための自動推奨を提供します。

反復の少ない自動検出拡張データ準備は、スキーマの物理的な結合や比較計算のような、ありふれた日常作業だが、必要なデータトランスフォーメーションステップを制御することができます。アルゴリズムがスキーマを自動検出するため、手作業を必要とすることなく、異なるソースからのデータを結合できます。

合理化されたデータの調和拡張データ準備により、システム管理者は、自動化と機械主導アルゴリズムを使用して、アドホックや、外部または信頼されたソースから、従来の調和アプローチを使用するよりも素早く、より多くのデータを統合できます。Gartnerによる拡張データ準備の例では、消費者向けパッケージ製品(CPG: Consumer Packaged Goods)業界の企業が、様々なデータシステム(POSシステム、価格設定、Nielsen)にわたるデータにアクセスし、これをクリーニングしてモデル化し、統合するために、これまでは5人で5週間を要していましたが、拡張データ準備の導入により、このプロセスを1人で1時間の作業に短縮し、しかもワンクリックで更新できるようになった事例を紹介しています。

 

#2 - 拡張分析

より幅広いビジネスに導入する前に、準備されたデータを確認し、分析するのは、従来データアナリストの作業でした。しかし、現在の企業には膨大なデータが蓄積されているため、すべての関連データをあらゆる角度からタイムリーに確認するのは不可能です。

 

拡張分析がデータ分析を強化する方法

自動ビジュアライゼーションアナリストは、分析作業のために自動ビジュアライゼーションを活用できます。これらの文脈化されたビジュアライゼーションは、その数値を表現するための最適なオプションに基づき、拡張分析の機械学習機能を使用して自動的に生成されます。これにより、アナリストは大幅に時間を節約し、データをより深く理解することができます。

継続的な「常駐」分析マシンが常にデータの監視や分析を実行するように設定できるようになりました。ある種の変化(急増や変動)を検出すると、自動的に異常を解析し、それを表面化させます。アナリストが時間をかけて関連する変更をすべてのインスタンスで確認する場合のように、時間の不足や分析疲れにより見逃しが発生する可能性はありません。

バイアスの低減アナリストが答えを探すときには、(分析のとっかかりが必要なため)常に仮定をしています。拡張分析は、統計的に重要な要素に焦点を当てて、より広範囲のデータを自動的に分析することでバイアスを低減し、将来的な検索作業の幅を広げるのに役立ちます。アナリストの手作業による監視と並行して自動分析を適用することで、重要なインサイトを見逃すリスクを軽減します。

インサイト取得までの時間データのすべての組み合わせを手作業でテストする代わりに、アナリストは高度なMLアルゴリズムを適用して、隠れた相関やクラスター、外れ値や関係性、セグメントを自動検出することができます。統計的に最も重要な発見は、アナリストのさらなる解釈とアクションのために最適化されたスマートビジュアライゼーションを通して提示されます。これにより、専門家が関連性の高い情報を掘り下げて調査し、ユーザーにより詳細なデータを提供できます。また、処理速度も大幅に向上します。拡張分析を使用した実際の影響を示す例として、Yellowfinの拡張アナリティクス機能(シグナル、自動インサイト)により、航空機部品メーカーのアナリストは、製造上の問題につながる隠れたパターンを特定し、従来よりも80%早く対処できるようになりました。また、これにより、データを分析する担当者のコスト意識が高まり、ビジネスの収益を向上させる機会につながりました。

 

#3 - 拡張インサイトデリバリー

データからパターンを見つけ出すことは、干し草の中から針を探し出すようなものです。これは容易なことではなく、常にタイムリーに実施できるタスクでもありません。拡張インサイトデリバリーにより、ビジネスユーザーは、従来の手作業よりも素早く針がどこにあるのかを発見できるだけでなく、そこに何があるのか、なぜそれが重要なのかを理解し、技術チームのサポートを求めて行ったり来たりするこれまでのような障害に影響を受けることなく、作業を実行できるようになります。

 

拡張インサイトデリバリーがインサイトディスカバリーを強化する方法

予測可能な発見拡張アナリティクスの自動化および機械主導の機能は、データのすべての組み合わせを探索しても疲れることはなく、バイアスにも左右されず、ユーザーが高度に集約されたダッシュボードやグラフを手作業で閲覧しても明らかにできないかもしれない外れ値を含む意味のある変化を、発生と同時にユーザーに通知することができます。定常的な分析では常に保証できない潜在的な問題やインサイトに対して、信頼性の高い発見を提供し、ユーザーがアナリストの介入を求める必要性を軽減します。例えば、Yellowfinのデジタルチームは、Google Analyticsにあらかじめダッシュボードを構築し、ウェブサイトへのトラフィックを集約した概要を提供していました。しかし通常のユーザーが、集約されたビジュアライゼーションから異常を確認するのは困難でした。そこでわたしたちは、Yellowfin シグナルを設定し、ページビューの予期せぬ急増の監視や通知、分析を自動化しました。すぐにシグナルの自動分析により、わたしたちが有料キャンページを実施していない(と思っていた)地域から、有料広告を実施していることを示す自動アラートを受け取りました。そこで、広告代理店に確認をしてみると、彼らの手違いにより、わたしたちが選択した地域のみに有料広告を限定していなかったことが判明しました。シグナルおよびYellowfinの拡張インサイトデリバリー機能がなければ、高度に集約化されたダッシュボードから、データの針を探すようなことになったでしょう。拡張アナリティクスは、このように隠れたインサイトを一貫して表面化するのに役立ちます。

迅速に説明された回答自動インサイトのような拡張インサイトデリバリー機能は、NLGを活用して、様々な知識を持つユーザーが理解できるように、発見したものを細分化するハイレベルな説明や比較を動的に生成します。自動生成されたビジュアライゼーション、差異分析、計算式の作成を組み合わせることで、データにクエリーを実行する際に、迅速で視覚的な理解を提供します。最も重要なことは、ユーザーのデータリテラシー向上をサポートすることで、さらなるデータドリブンな意思決定と、組織の全体的なデータ主導文化を促進することです。

パーソナライズされたインサイトランキングアルゴリズムは、より多くのユーザーがアナリティクスツールと対話することで学び、時間経過とともに最も関連するものを高くランク付けするようになります。このような拡張機能を導入することで、ユーザーはビジネス指標のどの重要な分野に注目すべきかを正確に理解できるようになり、時間経過とともに、自動化されたBIが、分析するためのより適切な情報を提供していることを確認できます。これにより、これまでは見えてこなかったインサイトへの道が徐々に切り開かれていきます。

 

拡張アナリティクス:2021年のエンタープライズにとって不可欠になった理由

世界的な調査会社であるGartnerは、来年には拡張アナリティクスが、データアナリティクスおよびBIプラットフォームの新規購入をけん引する主要な要因になると予測しており、業界のリーダーたちが、もはや遠い未来のことだとは捉えていない分析機能の分野であることを明らかにしています。

拡張アナリティクスが、現在の組織にメリットをもたらす多くの実用的な方法に触れておくことで、将来の導入に備えたより良い準備ができ、アナリティクスのニーズが進化し続ける中で、競争優位性を維持することができます。

拡張アナリティクスとは何か

拡張アナリティクスを独自の事例に合わせるためにサポートをお求めの場合は、まずこちらのビデオをご参照ください。手作業での分析を削減し、より高品質なインサイトを提供する方法をご紹介します。

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