不動産管理向けデータ分析: SocientaによるYellowfin 導入の成功事例
背景
Socientaは、不動産および組合管理会社向けに業務パフォーマンス管理SaaS製品を提供するプロップテック企業です。
2019年に設立されたSocientaのデジタルソリューションは、(会計、カスタマーエクスペリエンス、財務、リース、調達/ベンダー管理など) 専門的な業務モジュールを提供することで、顧客が1から数百もの不動産物件の管理を1つのプラットフォームで行う支援をしています。
Socientaの継続的な使命は、会計担当者、調達チーム、カスタマーエクスペリエンスチーム、テナント、家主が不動産業務を最新化できるようにすることです。この使命の一環として、Socientaは、クライアントのデータおよびレポーティング要件を満たすためにビジネスインテリジェンス (BI) モジュールを追加することを決定し、いくつかの重要な基準に基づいてYellowfinを選択しました。
JGUチームとYellowfinの開発者は、データモデル、ETLなど、すべての構築を支援してくれました。Yellowfinの主な利点は、Power BIでは複雑すぎたホワイトラベル化と当社のソリューションへの組み込みでした。また、Yellowfinのマルチテナント機能や、Yellowfinとのパートナーシップにおける商業的価値もはるかに有益でした。
Socienta CEO Ghassan Talhouk
課題
ビジネスの可視性の向上とビジネスインテリジェンスの一元化
不動産業界の多くの企業は、業務用ソフトウェアの断片的な性質に起因するデータ関連の障害に繰り返し直面しています。重要なデータは、通常、複数の独立した業務システムに分散されて保存されているため、アクセス、共有、分析の機能が迅速かつ容易に利用できないことがありました。これにより、以下のような課題が生じていました。
- コストがかかり、アクセスが困難なデータサイロの増殖
- 手作業で時間のかかるデータ準備とインサイト取得プロセス
- より優れたデータ主導の意思決定を行うためのビジネス全体の見通しの欠如
これまで、Socientaの顧客の中には、既存のツールでは必要なレベルの可視性を提供できなかったため、意思決定のためのレポーティングやインサイトの提供をSocientaに依存していました。しかし、Socientaでは、クライアントの様々なシステムから手動でデータを取得し、カスタマイズしたレポートを作成する必要があったため、レポートが作成される頃にはデータが古くなっていることがよくありました。
「当社にとっての大きな課題は、お客様のビジネス情報を1箇所で、しかも経済的な方法で可視化することでした」と、SocientaのCEOであるGhassan Talhoukは言います。「ここで言う経済的というのは、一度開発すれば、お客様は永遠に使い続けられるということです。この課題が、ビジネスインテリジェンスソリューションを見つける旅の始まりでした。」
ソリューション
Yellowfinによるホワイトラベル化と組み込みアナリティクス
2021年、Socientaは同地域における競合の業務管理システムを評価し、顧客のデータ要件を満たすために、既存のソフトウェアプラットフォームにビジネスインテリジェンスソリューションを組み込むことを決定しました。その際に、次のようないくつかの基準に基づいて選択しました。
- 簡単にアクセスできるダッシュボードとデータビジュアライゼーション
- ホワイトラベル化および組み込みアナリティクス機能
「まず、私の戦略はBIソリューションを導入することでした。なぜなら、Socientaの最終目標はベンチマークや相関関係を把握できるようにすることだったからです」と、Ghassanは言います。「ソフトウェアを構築し、時間をかけて拡張していく中で、BIダッシュボードは常に念頭に置いていたモジュールでした。」
Socientaはソリューションを模索する中で、顧客が直面する様々なデータに関する課題に対応できる能力と、洗練されたデータ分析ツールによってSocientaのサービスを将来にわたって安全かつ効率的にする能力に基づいて、Power BIとYellowfinという2つの競合製品に絞り込みました。
「私たちは競合との差別化を図り、単なる業務管理システムから意思決定支援システムへと変化したいと考えていました」と、Ghassanは言います。「これを実現するために、私たちは既存のソフトウェアにビジネスインテリジェンスモジュールを追加し、カスタマーエクスペリエンスレベルに関わるあらゆる管理会社の誰もが財務、入居率、パフォーマンスレベルから、自社または管理するコミュニティで起こっていることをすべて理解できるダッシュボードを作成したいと考えました。」
Socientaのこの取り組みを支援するために、Yellowfin EMEA地域のパートナーであるJGUは、2021年の初頭にSocientaと協力し、Yellowfin BIとMicrosoft Power BIの可能性を比較して、どのようにすれば要件をよりよく満たすことができるかを理解してもらう支援をしました。
「私は9年間という長期にわたりMicrosoft に勤務していたので、Power BIに注目しました」と、Ghassanは説明します。「そのため、Power BIを熟知していました。Eric Tausend (JGUのデータアナリティクスストラテジスト) と話をしていた時、彼は「Yellowfinを紹介させてください。きっと気に入ると思いますよ」と言ったのです。」
導入
より優れたデータ準備、マルチテナント機能、BIダッシュボードの解放
最終的に、JGUとのさらなる協議の後、Socientaは2021年10月にYellowfinのコアライセンスを購入することを決定し (Yellowfinの価格詳細についてはこちらを参照)、統合計画を迅速に進め、半年かけてYellowfinを組み込み、データベースを統合して、クライアントのニーズに合わせたダッシュボードの構築を行いました。
「正直なところ、技術的な実装は比較的容易でした」と、Ghassanは言います。「JGUチームとYellowfinの開発者は、データモデル、ETLなど、すべての構築を支援してくれました。Yellowfinの主な利点は、Power BIでは複雑すぎたホワイトラベル化と当社のソリューションへの組み込みでした。また、Yellowfinのマルチテナント機能や、Yellowfinとのパートナーシップにおける商業的価値もはるかに有益でした。」
Yellowfinが組み込まれたことで、Socientaのチームは比較的迅速にダッシュボードを構築できるようになり、Yellowfinの強みを迅速に理解して活用することで、全体的な実装を合理化することができました。「JGUとYellowfinは私たちと協力して、実際のユースケースシナリオをいくつか作成し、自分たちのプロジェクトのようにチームをトレーニングしてくれました。私たちは、パートナーとしてプロジェクトに取り組みました。」
結果
BIを組み込んだ意思決定支援プラットフォーム
Socientaは、Yellowfin 組み込みアナリティクスを使用して、単なる業務管理システムだったSaaSプラットフォームを、意思決定支援システムへと進化させることに成功しました。また、新しいビジネスインテリジェンスモジュールを構築し、以下のようなクライアント向けの新しい機能と利点を提供することができるようになりました。
- 完全に組み込まれたダッシュボードと拡張されたデータビジュアライゼーション機能
- 不動産管理クライアント向けにカスタマイズされたレポーティングによるシームレスなユーザーエクスペリエンス
- Socientaの既存のプラットフォームの外観や機能に一致するホワイトラベル化されたBI
Socientaは、最新のモジュールであるSocienta ビジネスインテリジェンスを通じて、顧客にアナリティクス機能を提供しています。このモジュールには、収益ダッシュボード、不動産ダッシュボード、不動産管理ダッシュボードなど、顧客のユースケースに合わせて特別に設計されたダッシュボードのコレクションが含まれています。「現在、当社のお客様はダッシュボードをクリックして表示し、階層構造の上から下まで掘り下げて、物件、国、地域別に問題の原因を確認することができます」と、Ghassanはいいます。「他社にはない機能の例として、SocientaのBIモジュールでは、二酸化炭素排出量を測定します。CEOは前年比でこれを追跡し、ドリルダウンによりその要因を突き止めることができます。これは、メンテナンスの問題から入居率に至るまで、あらゆるものに適用されます。CEOは、自社ビルの入居率をビルのフロアレベルまで迅速に把握することができます。」
また、SocientaはYellowfinの導入を自社のプロセス改善にも活用しています。「私たちは、Yellowfinを使用して内部ダッシュボードを構築し、新しいBIモジュールの顧客の利用状況を監視しています。特定のダッシュボードや機能の使用率を分析することで、カスタマーエクスペリエンスの向上や、製品開発の合理化にも役立っています」と、Ghassanは言います。
Socientaに顧客から寄せられたフィードバックで最も多かったのは、「お客様はYellowfinのシンプルさと可視性を気に入っています」と、Ghassanは言います。「私たちは非常にシンプルな方法で構築しましたから。」
今後
Socientaは、顧客のデータニーズの進化、製品に関する知識の蓄積、不動産管理市場がAI分析へとシフトし続ける現状を受けて、ガイド付きNLQなどのYellowfinの自動化機能やAI対応機能の活用をしていく予定です。
「現在、多くのお客様が、AIを求めているとお話しいただいていますが、私たちは「どのようなユースケースに必要でしょうか?」と尋ねています。Socientaでは、ベンチマーク、相関、予測保全のために、Yellowfinの自然言語クエリーを使用したいと考えています。これは、何が起きているのかをよりよく把握するためです」と、Ghassanは締めくくります。
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