Yellowfin 対 Grafana Helix: BMC Smart Reporting ユーザーに最適なのはどちらか?

Yellowfin 対 Grafana Helix: BMC Smart Reporting ユーザーに最適なのはどちらか?

BMC Remedy製品の一部としてバンドルされているSmart Reportingは、約1,000社のグローバル企業で使用され、ITおよびサービス管理運用に関するインサイトを提供しています。ご存知ないかもしれませんが、Yellowfinは10年にわたりBMC Smart Reportingを支えてきました。

これらの企業の多くは、Yellowfinの強力なセルフサービスアナリティクス機能を使用して独自のビジネスプロセスやニーズに特化したカスタマイズされたレポートを実装しているだけでなく、Smart Reportingで提供されるそのまま使える優れたコンテンツを活用してきました。

ここ数年、BMCは大規模な製品近代化イニシアチブに着手し、自社の製品を統合されたHelix SaaS (Software-as-a-Service) プラットフォームに移行することを決定しました。この取り組みの一環として、BMCはGrafanaオープンソースをベースにした新しいダッシュボードおよびレポート作成ソリューションを構築しました。現在BMCの顧客には下記のようにいくつかの選択肢があります。

  1. 新しいGrafanaソリューションへの移行
  2. 少なくともしばらくの間は従来のSmart Reportingの使用を継続
  3. Yellowfin BIが提供する最新のYellowfin バージョン9にアップグレード
  4. 上記を組み合わせたハイブリッド型のアプローチを採用

 

BMCのパートナーや顧客はシンプルなアプローチを好むかと思いますが、どのような大規模な変革にも複数の考慮事項があります。良いニュースとして、顧客のニーズを満たし、ROIも実現するオプションがあります。本ブログでは、それらのオプション (Smart Reporting, Helix, Yellowfin) を比較し、長期的な決断を下すのに役立つ情報を提供します。

 

Grafana Helix ツールの進化には時間が必要

BMCはGrafana対応のHelixダッシュボードに多大な投資を行い、堅牢な製品を提供してきました。しかし現実には、このツールは最新のBIプラットフォームと比較するとまだ未熟であり、その目的を果たすことはできないでしょう。小規模で新しい顧客であれば、提供されるダッシュボードやレポートでニーズを満たすことができるでしょうが、より高度な機能を求める企業では、より目的に合ったBIツールとHelixを併用したいと考えるでしょう。

BMCはHelixの改善を継続するための積極的なロードマップを発表しています。コアプラットフォームとダッシュボードソリューションの両方が、今後数年間で進化し、改善されていくでしょう。Yellowfin BIはBMCのパートナーであるため、BMCの顧客が他の選択肢と比較して価値を最大化できるように、YellowfinのソリューションがHelixを補完できるよう取り組んでいきます。

より詳細な情報はこちら: セキュアなBI統合を解放: BMC Remedy/Helix ユーザーにとってYellowfinへのアップグレードが最良の選択である理由

Yellowfin ダッシュボードとBMC Helix (Grafana) ダッシュボードの視覚的比較

 

Smart Reportingへの投資を維持し、変更にかかるコストを最小限に抑える

ほとんどの企業は、他の企業と共通する重複した要件を持つ一方で、それぞれに独自の課題や運用環境、構造などを持っています。Smart Reportingが提供するそのまま使えるコンテンツは、多くの場合適切な「出発点」を提供しますが、このような独自のビジネス要件を完全に満たすことはありません。

大部分のSmart Reportingの顧客は、特定のニーズを満たすためにレポートやダッシュボードを開発することで、そのまま使えるソリューションを強化しています。しかし、これらのソリューションを構築し、ビジネスに導入するためには、開発やテスト、ユーザーのトレーニングに多くの時間が費やされることになります。

YellowfinとGrafanaの間には移行パスがないため、Grafanaソリューションに移行するためには、すべてのカスタムレポートの再構築が必要になります。これには、すべてのレポートを再テストして正確さを担保することや、すべてのユーザーを新しいシステムで再トレーニングするための重要な変更管理アクティビティが含まれます。YellowfinはGrafanaよりもはるかに多くの機能を備えているため、多くのレポートやダッシュボードを似たような方法で実装できない可能性が高いです。例えば、Grafanaではドリルダウンやドリルエニウェア機能はサポートされていないため、これらの機能を使用して作成されたレポートを置き換えることができません。

Yellowfinは導入における優れた柔軟性も提供します。ビジネスの特定のニーズやデータ保護要件に基づいて、任意のクラウドプラットフォームで実行するか、オンプレミスにデプロイするかを選択できます。

最後に、Yellowfinの組み込みBIソリューションはアナリストから高い評価を受けており、Gartner BIとアナリティクスのマジッククアドラントに8回選出されています (うち3回のビジョナリー (概念先行型) を含む)。Yellowfinは、業界をリードするレポート作成およびダッシュボード、そして高度なアナリティクスおよびコラボレーション機能を提供します。

最終的には、YellowfinがサポートしているSmart Reporting向けのリリースに移行することが、カスタマイズされたレポート作成に対するこれまでの投資を維持し、Grafana Helixへの移行と比較して、ソリューションの変更に伴う多額のコストを回避する唯一の方法です。

 

最新のYellowfin リリースを活用

BMCは、2022年末に公式にサポートが終了したYellowfin バージョン8でSmart Reportingを維持することを選択し、現在はBMCの顧客のみを対象とした延長サポートを行っています。

Yellowfin バージョン9は2019年末にリリースされ、ダッシュボードやPDFエクスポート機能の刷新など、プラットフォームの大幅なアップグレードを実施しています。バージョン9のリリース以降、Yellowfinは、ガイド付き自然言語クエリー (ガイド付きNLQ) ソリューションを含む革新的な機能を導入し続けています。ガイド付きNLQは、NLQソリューションの革新的なアプローチであり、セットアップや使用が容易でありながら、他のBIベンダーソリューションではサポートされていない、複雑なクエリーを簡単に作成する機能を提供しています。

Yellowfinがサポートしているリリースへ移行することで、顧客は次の点を活用し、必要に応じてソリューションをさらに拡張することができます。

キャンバスダッシュボードおよびコードモード – 優れたダッシュボードデザインを作成する驚異的な柔軟性だけでなく、ローコードアプローチを使用してダッシュボードを拡張し、カスタムデザイン要素とソースシステムへの書き込みを可能にします。

シグナル – 完全に自動化された解析を設定する機能であるYellowfin シグナルは、データをスキャンし、高度なアルゴリズムを使用して重要な変化や外れ値、傾向の変化などを検出し、購読しているユーザーに自動化されたアラートを提供します。

プレゼンテーションおよびストーリー – ダッシュボードはすべてのユーザーに向けたものではないため、具体的にはビジネスの文脈を欠いています。Yellowfinは、関連する文脈とともにデータをより効果的に伝えるためにデザインされた革新的なデータストーリーテリング機能を開発しました。ストーリーは、データの背後にあるストーリーを伝えるためのブログ形式のユーザーインターフェースを提供し、プレゼントは、聞き手にデータを提示するためにデザインされたスライドショーエクスペリエンスを提供します。

ガイド付きNLQ – IT部門に変更を依頼することなく新しいインサイトを生み出す機能は、ビジネスの機敏性にとって重要ですが、ほとんどのビジネスユーザーにはそのスキルがありません。ガイド付きNLQは、システムから支援されたプロンプトを使用して、ビジネスユーザーが質問を作成するための独自のインターフェースを提供し、非技術ユーザーのための真のセルフサービスを可能にします。

新しく強力な機能を利用できるだけでなく、最新のリリースを維持することは、不具合修正やセキュリティパッチを最新の状態に保つことを意味し、不具合のない最も安全なエクスペリエンスを確立することになります。

BMC Smart ReportingをYellowfinに拡張する方法については、オンデマンドのウェビナーをご視聴ください。

 

業界をリードするBIソリューションのパワーと柔軟性を継続して活用

Yellowfinは、アナリティクスビジネスにおける20年以上の経験があります。そして、何千もの顧客にレポートやダッシュボードを提供してきた深い伝統があります。そのソリューションは進化を続け、プラットフォームには何千もの顧客のアイデアが実装されています。

Grafanaでは提供されていない機能 (例: キャンバスダッシュボード、NLQ、シグナル、ストーリー、プレゼンテーション、ガイド付きNLQなど) を提供するだけでなく、詳細レベルでは容易に明らかにならないかもしれない大きな製品ギャップがあります。

その主な違いは以下の通りです。

  • 強力なクエリー生成機能 – Yellowfinは、高度なドラッグ&ドロップレポートビルダーを使用することで、あらゆるサブクエリーや高度な計算式、さらにはひとつのクエリーで複数のソースからのデータをブレンドする機能など、ほぼすべてのタイプのクエリーを生成する機能を備えています。Grafanaは、手動でコーディングされたSQL、または比較的単純なレポートビルダーフォームに依存しています。
  • 広範なビジュアライゼーション機能 – Yellowfinには豊富なグラフライブラリが同梱されており、ひとつのクエリーから複数のグラフを効率的に作成できます。Yellowfinはまた、FusionChartsのようなサードパーティ製のグラフライブラリを使用できるように簡単に拡張可能であり、追加のグラフやマッピングオプションを提供します。
  • 高度なレポートのインタラクション機能 – 詳細へのドリルダウン、ドリルエニウェア、ドリルスルーはYellowfinで簡単に設定することができます。これらの機能は、Grafanaでは、データリンクを使用することで限定的にしかサポートされません。Yellowfinには、シリーズ選択、高度なフィルター設定、さらには自動インサイトを通じてグラフのデータポイントをクリックすることで自動的にインサイトを生成する機能など、その他の高度なインタラクション機能も備えています。
  • ピクセルパーフェクトなエクスポート – Yellowfinには広範なエクスポート機能があります。PDFへのエクスポートは、ダッシュボードとレポートの両方でピクセルパーフェクトであり、Yellowfinに表示されるレポートのレイアウトを正確に維持します。XLSへのエクスポートもExcelで開いた際にレポートの書式が保持されます。Grafanaのエクスポートでは、Grafanaに表示される書式は保持されません。
  • 高度なブロードキャスト機能 – Yellowfinには広範なブロードキャスト機能があり、アラートルールに基づく条件付きブロードキャストをサポートする機能、クエリーから受信者一覧を作成する機能、任意の書式 (PDF, XLS, DOCX, HTML, リンク) でのエクスポート機能、さらには、パフォーマンス向上のためにエクスポートにおける負荷を別のサーバノードで実行する機能などを備えています。
  • 豊富な書式設定とカスタマイズ機能 – 見た目に美しいレポートやダッシュボードの作成は、ユーザーの使用を促進する鍵になります。Yellowfinは、合計や小計の表示位置、見た目のあらゆる側面の書式など (フォント、色、背景色など) 、希望通りにレポートを定義するための広範な機能を備えています。また、ダッシュボードキャンバスでは、複雑なカスタムデザインを作成することができ、オブジェクトをピクセル単位で配置したり、オーバーラップしたデザインを作成することも可能です。
  • きめ細かいセキュリティとマルチテナント – Yellowfinは、広範かつ包括的なセキュリティモデルを備えており、(Grafanaではサポートされていない) ロウベースセキュリティを使用することで、特定のカラム (列) やロウ (行) に至るまでデータセット全体を保護できます。また、Yellowfinにはマルチテナント設定をすることができ、複数の企業でひとつのYellowfinを共有しながら、それぞれのデータを分離して保護することができます。
  • 高度なAPIと組み込み – Yellowfinは、サーバコンテンツにアクセスして操作するためのREST APIとSOAP APIの両方、およびアプリケーションやウェブページにコンテンツを組み込むための高度なJSAPIを含む、広範なAPIを備えています。また、Yellowfinは、企業のブランドに合わせて完全にリブランディングすることも可能です。

 

Yellowfinの技術的機能に関するすべての情報は、Yellowfin Wikiをご参照ください。

 

Smart Reportingを他のデータソースと組み合わせることでより深いインサイトを取得

BMC Smart Reporting ユーザーの中にはご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、このソリューションは単一のデータソースに固定されていました。これに対して、Yellowfinは、クラウドベースであれ、オンプレミスであれ、事実上あらゆるデータプラットフォームに接続することが可能であり、CDATAとのパートナーシップを通して、SaaSアプリケーションへ接続することもできます。Yellowfinがサポートしているリリースに移行することで、ライセンスをアップグレードし、任意の数のデータソースに接続することができます。Yellowfinは、異なるデータソースからのデータをひとつのダッシュボードで組み合わせたり、異なるデータソースからのデータをひとつのクエリーでブレンドすることができます。

BMCからのITSMデータを他のデータと組み合わせることで、これまでに発見されていなかった相互関係やビジネスにおけるインサイトを見つけることができるだけでなく、ビジネスユーザーに統一されたレポートインターフェースを提供します。

より詳細な情報はこちら: BMC Remedy向けカスタムITSMダッシュボードの構築

 

Yellowfin 対 Grafana: 主要機能の比較概要

以下の表では、Yellowfin BIと既存のGrafana対応Helixダッシュボードとの機能の違いを簡潔に示しています。これらすべての機能がユーザーに必要となるわけではありませんが、BMCの顧客がHelixソリューションの一部としてYellowfin BIを検討したいと思わせる理由を強調しています。

 

Yellowfin 対 BMC Helix: 比較まとめ

BMCの顧客に提示されている選択肢を振り返ると、BMCの顧客はHelix導入の準備をしつつ、Yellowfin 9.0を採用することで、即座に最大限の成果を上げることのできるハイブリッドなアプローチが推奨されます。

Grafanaのツールは今後改善されていくことになると思いますが、すぐに導入を実施することで、最小限の労力や投資で機能向上を図ることができます。

ITSMの状況は急速に変化しており、システムやツールを横断して機能する柔軟なBIソリューションを備えることは、IT組織に俊敏性をもたらします。

 

BMC Remedy / Helix ユーザーのためのYellowfin

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