TEARS Foundationは、Yellowfin BIでデータ取得をデジタル化し、レポーティングを向上

背景

TEARS Foundationは南アフリカに拠点を置く非営利団体 (NPO) で、家庭内暴力、ジェンダーに基づく暴力、性的暴行、児童性的虐待の被害者に対して、秘密厳守の危機介入、権利擁護、カウンセリング、予防教育サービスへのアクセスを提供しています。

2012年に設立されて以来、創業者兼ディレクターのMara Glennieは、虐待の生存者を適切な支援者につなぐネットワークを構築してきました。TEARSは、レイプや性的虐待のすべての被害者を支援するために、無料の医療、法律、心理サービスのネットワークからなる専門的なデータベースを提供し、照合できるようにしています。

「紙から電子システムへ移行したYellowfinとの道のりは、基本的に誰も失望させないためでした。わたしたちは、すべてのクライアントに毎回、時間内に確実に到達したいと思っていました。月曜日にクライアントに電話をする必要があるとスケジュールすると、今では一貫してそのためのポップアップが表示されるようになりました。これは、誰も取り残されないようにするために、本当にわたしたちの原動力となっています。」

TEARS Foundation 創設者 Mara Glennie

課題

デジタルデータベース、アナリティクスソリューション、レポーティングエクスペリエンスの不足

TEARS Foundationは、南アフリカ全土のジェンダーに基づく暴力 (GBV: Gender-Based Violence) のデータを報告し、情報源と照合した統計情報の正確性を確保するうえで、いくつかの課題に直面していました。

  • GBVに関するデータが不足し、既存の研究では具体的なデータがなかったり、詳細が省略されたりしていた。
  • 紙ベースのプロセス (コミュニケーション、ファイリング、レポーティング)
  • 資金提供者にデータを提示するためのデジタルレポーティングソリューションがなかった。

 

「わたしたちの最大の悩みは、このように詳細なGBV情報を把握するデータシステムがないことでした」と、TEARS Foundation 創設者のMara Glennieは説明します。「TEARSはかつて紙ベースの組織でしたが、最終的にわたしたちが気付いたのは、重要なファイルはたくさんあるのに、それが放置されたりフォローアップされていなかったり、間違った場所に配置されたりしていることでした。」

やがてTEARSは、年齢、性別、人種、GBVの種類など、非常に具体的なパラメーターを照合して報告するための、より優れた内部機能を求めていることを認識し、このように繰り返し発生する課題を克服するのに役立つデータソリューションの必要性を評価しました。

「わたしたちは問題を解決するために、2016年に顧客関係管理 (CRM: Customer Relationship Management) ソフトウェアを探し始めたのですが、既成のCRMソリューションの多くは、わたしたちのユースケース (フォローアップのスケジュールやコメント、統計情報を取得して報告する必要がある多くの種類のジェンダーに基づく暴力) には適していないことが分かりました。わたしたちには、より高性能なものが必要でした。」

ソリューション

より優れたデータ取得能力を備えた可用性のある組み込みBI

TEARSは、2019年12月にソフトウェア開発会社のMIPと提携することで、GBVをより詳細に把握するために同社が希望するソフトウェアシステムを開発する一方、すべての情報を正確かつ視覚的に報告する方法を調査しました。

2021年8月、MIPはTEARSにYellowfinを紹介しました。Yellowfinは南アフリカを拠点とするYellowfinの販売代理店であるAIGSを通じて、TEARSに組み込みアナリティクスソリューションを無償で提供しました。AIGSはすぐに、TEARS、MIP、Yellowfin間の関係を管理し、TEARSが求めるより詳細なアナリティクスに対する期待やニーズ、ビジネス要件を伝える役割を担いました。

「当初わたしたちは、GBV関連の情報を取得できるCRMソリューションのみを探していました」と、Maraは言います。「MIPが参画し、もっと優れたものを構築できると言ってくれたときに、わたしたちの旅が本格的にスタートしました。もちろん、その後、MIPは、Yellowfin 組み込みビジネスインテリジェンス (BI) ダッシュボードを提供するAIGS独自の専門知識についてもアドバイスしてくれました。」

TEARSは2020年9月に、最初のベータシステムであるDAISY (Digital Access to Information System) をリリースしました。DAISYは、TEARSの介入専門家が顧客情報をCRMに入力して取り込むことで、データ取り込み画面や入力、ワークフローを開発するために使用され、同社のコールセンターのあらゆる側面、およびその他の情報源を通じて収集されたデータの管理を促進します。

「紙ベースのシステムから電子システムに移行するのは素晴らしいことでしたが、既存のデータを新しいシステムに取り込み、整理するのに多くの時間を費やしました」と、Maraは言います。「TEARSは7,000ものファイルをDAISYに取り込まなくてはいけませんでしたが、移行中にすべての情報が正しく取り込まれたわけではなく、いくつかの重要なファイルが抜け落ちてしまいました」

導入

データプライバシーを組み込んだシームレスな組み込みBI

時間の経過とともに、TEARSとMIPの両社は、データ取得とワークフロープロセスの標準化、性別のスペルミスなどの問題への対処など、関連するシステムの多くをさらに強化しました。「MIPは、TEARS チームがそれぞれのケース数をより簡単に確認できるように、特定のケースタイプにあらかじめドロップダウンのオプションを追加しました。また、クライアントが匿名にしないことに同意した場合に、ユーザーがシステム上の特定のクライアントを取得できるようにしました。これにより、TEARSは様々なケースのクライアントを参照し、そのデータをYellowfin ダッシュボードで使用することができます」と、MIPシステムデザインおよびプロセスエンジニアのMelissa Spencerは説明します。

Maraによれば、最後のポイントであるクライアントのデータプライバシーは、DAISYソリューションの中核的な要素でした。「システムもチームも、クライアントの個人情報は識別子としてしか使用しませんが、それを削除して、インシデントの内容、発生日時、結果といった側面のみを報告することにしました。」

MIPのDAISYシステムとYellowfin ダッシュボードの統合は、独自の道のりであったと、AIGS Insights セールスおよびマーケティングディレクターのGustav Piaterは言います。「AIGSは、TEARSが日常的に管理しているものと取得している情報を評価し、運用タイプのレポートを作成して、ドロップダウンオプションとして性別を取得して選択し、地理的な位置や住所のような一般の人々が提出する可能性のある他のデータを活用しました。個人を匿名化して非公開にしたいと考えていますが、効果的なレポーティングのためには、どのようなタイプの、どこで、いつ、何がといったすべての要素を把握する必要がありました。」

「AIGSが参画し、Yellowfinの機能を詳細化してくれたのは素晴らしいことでした」と、Maraは振り返ります。「わたしたちは、ダッシュボードで何を見たらよいのか分からなかったので、AIGSはわたしたちが取得しているデータを調査し、レポーティングで何ができるのかを提案してくれました。今では、ダッシュボードがレポーティングの取り組みに与える影響を理解しています。20人を支援したと誰かに伝えるのと、何が実施されたのかについて完全に内訳が記載された説得力のあるダッシュボードを経営陣に見せるのでは、大きな違いがあるからです。」

結果

データドリブンな意思決定とGBV情報把握の改善

現在TEARSは、DAISYシステムとYellowfin ダッシュボードにより大きな成熟を遂げています。同社は、以下に示すように、レポーティングを大幅に改善しました。

  • DAISYを使用して、より広範なGBVデータを収集および入力する機能の向上
  • Yellowfin ダッシュボードを使用して、資金提供者に当該データを報告し、提示する機能の向上
  • TEARSポータル内でより豊かなデータエコシステムに貢献できる複数の組織との新たなパートナーシップの可能性

 

「このようなアナリティクスを導入したことがなかったので、当初は何を見たいのかも分かりませんでした」と、Maraは言います。「新しいデータ取得システムとダッシュボードが使えるようになり、何がうまくいっていないのかを見つけることができるようになると、MIP、AIGS、Yellowfinがその過程でアドバイスをしてくれました。彼らの助けに非常に感謝しています。」

今後

同社が見据えている次の段階では、この大幅に拡張されたデータセットの可能性を活用することに焦点を当てています。AIGSとYellowfinは、より多くの情報に基づいた意思決定を行うためにTEARSに適切な機能を提供することで、資金調達や財務状況などの追加的な側面を含むようにレポーティングを拡張し、インシデントデータ分析のみに留まらないようにすることを目指しています。

最終的にMaraにとって、TEARSがより優れたデータ取得ソリューションを開発する主な原動力は、彼らがサービスを提供する人々のためでした。「紙から電子システムへ移行したYellowfinとの道のりは、基本的に誰も失望させないためでした。わたしたちは、すべてのクライアントに毎回、時間内に確実に到達したいと思っていました。月曜日にクライアントに電話をする必要があるとスケジュールすると、今では一貫してそのためのポップアップが表示されるようになりました。これは、誰も取り残されないようにするために、本当にわたしたちの原動力となっています。」

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