脱Accessとは?進めるべき理由とステップ・代替ツールを解説

脱Accessとは?進めるべき理由とステップ・代替ツールを解説

  • 脱Accessとは何か、わかりやすく教えて欲しい
  • 脱Accessの進め方を知りたい
  • 脱Accessの代替ツールには何があるだろう

このような考えをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

Microsoft のAccessは、フォームに従って決められた形式で入力するツールのため、ミスの発生頻度を低くおさえられます。そのため、Accessを使ってデータベースを作成して、必要な情報の検索などデータ活用をしている方もいるでしょう。

しかし、Accessはプログラミング知識が必要で属人化しやすかったり、スマホ利用ができなかったりするなどの問題があり、他のツールを検討する企業も増えています。脱Accessするときには、正しいステップで進めることと、適したツールの選定が重要です。

この記事では、世界で約29,000社以上にBIツールを展開し、企業の業務効率化や自動化をサポートしているYellowfinが脱Accessについて、概要・進めるべき理由・ステップ、おすすめの代替ツールについて詳しく解説します。

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脱Accessとは

脱Accessとは

脱Accessとは、Microsoft Accessから別のソフトウェアやシステムへ移行することです。主にデータベース管理システムを別のシステムに更改する際に行われます。

Accessは、比較的小規模なデータベース用に設計されています。そのため、データ量が増加したりデータ活用の要件が変わったりがきっかけで、企業はAccessを辞めてより高度なシステムへ移行したい、と考えるようになるでしょう。

脱Accessするためには、データベースの移行・設定・マスタの移行、再設定、そして新しいシステム初期構築やカスタマイズ設定などが必要です。

PostgreSQ・SQL Server・Oracleなど、単純にデータベースのみAccessから移行することもありますし、データベースに蓄積したデータを企業の意思決定に役立てたい場合は、データ分析ツールを選択することもあります。

 

脱Accessをするべき7つの理由

脱Accessをするべき7つの理由

ここからは脱Accessをするべき理由について、以下7点紹介します。

  • 共同編集不可
  • 高い専門知識が必要
  • 属人化
  • 容量制限
  • デバイス制限
  • 移行対応
  • 膨大な導入コスト

それぞれ、解説していきます。

 

共同編集不可

1つ目は、共同編集ができないことです。

Accessでは、複数のユーザーが同時にデータベースを共有して、プログラムを作成することができません。そのため、主に担当者一人でAccess上でデータベースを作成、更新し続けることが多くなります。

Accessを使用するにはプログラミング知識やデータベースの設計、開発、運用知識が必要です。Accessを使い続ければ、運用できる技術者も限られてしまうでしょう。

共同編集が困難であることから、より複数人かつ柔軟に作業ができるデータベースシステムに移行したい、と脱Accessを考える企業も多いです。クラウド環境にデータベースシステムを構築すれば、複数のユーザーがリアルタイムで共同作業できます。専門的な知識がなくてもWebブラウザがあれば、簡単に操作できるため、データ管理・活用をより効率的かつ効果的に行えるのです。

 

属人化

2つ目は、属人化です。

Accessは、カスタマイズ性が高く、個々の担当者が自身の好きなようにカスタマイズして使用することが多いです。そのため、担当者が退職や異動してしまうと、業務の引き継ぎが難しくなります。以前の担当者がデータベースの設計や管理に詳しかった場合、引き継いだ担当者がこれらのシステムを短期間で理解し、適切にメンテナンスするのが困難になるでしょう。

属人化は、業務が継続できなくなり、組織にとって大きな問題となり得ます。業務の引き継ぎがスムーズに行われず、新たな担当者がシステムを正しく理解できなかった場合、データの管理・更新が遅れる可能性もあるでしょう。

属人化への対策のために脱Accessして、標準化されたデータベースシステムやクラウドベースのソリューションに移行する企業も多いです。

誰でも扱えるデータベースシステムやソリューションを導入することで、多くの従業員がシステムを扱えるようになれば、データの一元管理や活用もしやすくなるでしょう。担当者が変わっても、業務の引き継ぎがスムーズに行え、システムの維持管理が効率的になります。

 

容量制限

3つ目は、容量制限です。

Microsoft Accessには、2GBのデータ容量制限があります。

Accessで扱うデータ量が増加すれば、データベースの容量が逼迫してしまい、追加データを格納できなくなるなど、組織にとって大きな問題となるでしょう。Accessは主に、小規模データベース用に設計されているため、中規模から大規模なビジネスにとって2GBの容量制限が障壁となってしまうのです。

2GBの容量制限に近づくと、パフォーマンスの低下・データベースのクラッシュ・データの損失のリスクの可能性が高まります。

そのため、大容量のデータを扱う必要がある組織は、脱Accessをして、より堅牢なデータベースソリューションへの移行を考えます。SQL ServerやMySQLのようなデータベース実装可能なシステムを導入することで、データ管理の要件を満たせるでしょう。データ容量の制限に縛られることもなくなり、ビジネスの拡大・進化へと対応できるのです。

 

デバイス制限

4つ目は、デバイス制限です。

Microsoft Accessは主にデスクトップ環境での使用に限定されています。スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスから、直接アクセスすることはできません。

外出先やリモートワーク環境から、データにアクセスできないと、生産性も低下するでしょう。営業など客先対応で外出する従業員が必要な情報にアクセスできなければ、業務に大きな影響を及ぼすかもしれません。

そのような場合、企業は脱Accessして、モバイルに対応したデータベースシステムや、クラウドベースのデータベースソリューションに移行することが解決策となります。これらのシステムは、モバイルをはじめとしたさまざまなデバイスから、必要なデータにアクセスできるようになり、業務の柔軟性と効率性を高められます。

 

移行対応

5つ目は、移行対応です。

Accessでは定期的にアップデート作業が発生します。Microsoft Accessの新しいバージョンがリリースされるたびに、既存のデータベースシステムを最新バージョンにアップグレードする必要があるのです。このような場合、複雑なデータベース構造や大量のデータを扱っていると更新に時間がかかってしまうだけでなく、技術的な難易度も高いです。

また、バージョンアップの際には、データの移行・機能の再構築・互換性のチェックなど、多くの手順を踏む必要があります。ビジネスの日常運用に影響を与える可能性があり、移行の間、重要なデータベースリソースが使用できないこともあるでしょう。

このような課題に直面した企業は、脱Accessをして、クラウドベースのデータベースシステムを選ぶところも多いでしょう。クラウドベースのシステムは、自動でバージョンアップを行うため、企業はシステムのメンテナンスにかかる時間や労力も必要ありません。また、常時最新バージョンで運用できるため、セキュリティやパフォーマンスの面でもメリットが大きいでしょう。

 

膨大な導入コスト

6つ目は、膨大な導入コストです。

Accessは、ソフトウェアそのもののコストは少なくて済むものの、システムの拡張やカスタマイズが必要だと判断した場合、導入コストが高額になることもあります。特に、ビジネスの規模が大きいほど、より高度なデータベース機能やセキュリティの強化、複数ユーザーのサポートなどの要求が高まります。

導入時にハードウェア追加、開発に伴う人材リソースの追加などを判断しなければならないことも多いでしょう。また、担当者がAccessの技術知識を習得するための教育やサポート費用も不可欠です。

ソフトウェア自体のコストは低いものの、Access関連の費用が追加となり、、導入費用が高くなる可能性があります。そのため、脱Accessをして、クラウド環境のソリューションに移行する企業も多いのです。クラウドのデータベースソリューションでは、初期導入コストが低く、スケーラビリティやメンテナンスの面でも費用を抑えられます。

また、追加のハードウェア投資を必要としません。定期的なアップデートやメンテナンスも、提供プロバイダ側で管理するため、運用コストも削減できるでしょう。

 

脱Accessの実施ステップ

脱Accessの実施ステップ

ここからは、脱Accessの実施ステップについて、以下を解説します。

  • 目的の明確化
  • スケジュール計画
  • ツール選定
  • 設計
  • 作業計画
  • 設定・データ移行
  • 動作確認テスト
  • 切り替え・本稼働

 

目的の明確化

脱Accessステップの1つ目は、目的の明確化です。

なぜAccessからの移行が必要なのか、どのような課題や制約を解決したいのかを具体的に定義します。目的を明確にすることで、新しいデータベースシステムに必要となる機能や要件が明確になるのです。

たとえば、データ容量の制限・デバイスの互換・複数ユーザーによる同時アクセスのサポート・運用コストの削減など、具体的な目的に基づいて、新しいシステムが持つべき特性や機能を決定していきます。これにより、市場にあるさまざまなシステム・サービスから、自社に最も適したデータベースソリューションを選択しやすくなるでしょう。

目的を明確にすることで、組織は成功に向けて明確な道筋を描き脱Accessのプロジェクトをスムーズに進められるのです。

 

スケジュール計画

脱Accessステップの2つ目は、スケジュール計画です。

スケジュール計画では、Accessから他のデータベースソリューションへ移行する際に必要なタスクを洗い出して、時間軸に沿って整理していきます。たとえば、データ移行の準備・必要なシステムの選定・データの移行実行、新システムへの移行後のテスト・担当者へのトレーニング、そして最終的なシステムの切り替えなどが含まれます。

スケジュール計画は、プロジェクトの全体像を把握し、各フェーズの期間とリソースの割り当てを明確にするためにも不可欠です。

効果的なスケジュール策定をすることで、プロジェクトのリスクを最小限に抑え、予期せぬ遅延やコストの増加を防げるでしょう。

 

ツール選定

脱Accessステップの3つ目は、ツール選定です。

Accessから移行するときは、自社のビジネスにおける特定のニーズや、目標を満たせるデータベースツール選定が重要です。たとえば、データ容量の制限・モバイルデバイスのサポート・複数ユーザーによるアクセスの容易さ・セキュリティの強化など、特定の機能や要件に焦点を当てる必要があります。

自社に適したツールかどうかを見極めるためには、それぞれのシステム・ソリューションのメリットとデメリットを比較し、コストパフォーマンスのバランスを見ていくことが大切です。たとえば、大規模なデータを扱う必要がある場合、SQL ServerやMySQLなどに対応したソリューションが必要かもしれません。また、蓄積されたデータを活用したい場合、データ分析機能も搭載されていることが望ましいです。柔軟なアクセスと簡単な操作性を重視する場合、クラウドベースのソリューションが適切な選択肢となるでしょう。

目的に沿ったツールの選定は、移行プロジェクトの成功に不可欠です。自社に適したツールを選ぶことで、データ管理の効率化、パフォーマンスの向上、ユーザーエクスペリエンス改善を実現できるでしょう。

 

設計

脱Accessステップの4つ目は、設計です。

設計では、既存のAccessデータベースと新しいデータベースツール間の互換性を評価し、データ構造・機能・プロセスの差異を特定していきます。

設計をしっかりと行うことで、移行によって生じるリスクを事前に特定でき、データベースの移行もスムーズに進む可能性が高まります。

設計では、組織の現状と今後のニーズを考慮した上で、必要なデータモデル・インターフェース・セキュリティ設定を策定します。新しいシステムがビジネスの要件を満たし、ユーザビリティやパフォーマンスの向上を図るためにも不可欠でしょう。

設計を通じて、移行先のシステムが既存のデータ設定を反映し、スムーズな移行と効率的な運用を実現するための基盤を作っていきます。また、設計時に移行プロセス中のリスクを最小限に抑え、期間とコストを効果的に管理することも可能です。

 

作業計画

脱Accessステップの5つ目は、作業計画です。

作業計画では、Accessから新しいデータベースシステムへの移行に必要な具体的なタスクを特定し、詳細な作業リストに落とし込んでいきます。たとえば、データのエクスポートとインポート・既存のクエリやレポートの変換・アプリケーションの再構築・管理者やユーザーへの教育などが含まれます。

作業計画には、リスク管理や品質保証のためのステップが含まれ、プロジェクトの進行を段階的に管理し、各タスクの責任者と期限を明確にするためにも不可欠です。

効果的な作業計画をすれば、プロジェクトの透明性を高め、組織内の関係者間でのコミュニケーションも向上するでしょう。正確な作業計画によって、脱Accessの成功率が高まり、スムーズに移行できます。

 

設定・データ移行

脱Accessステップの6つ目は、設定・データ移行です。

設定・データ移行ステップでは、Accessデータベースから新しいシステムへと、データを転送していきます。データ移行には、テーブル・クエリ・フォーム・レポート・その他重要なデータ要素が含まれます。

設定・データ移行はデータの整合性と品質を保つためにも、慎重な計画・実施が重要です。

データの損失や破損が発生するリスクを最小限に抑えるためにも、事前にデータのバックアップを取得しましょう。

移行作業は、業務への影響を最小限に抑えるようにスケジューリングすることも大切です。そうすることで、新しいシステムへの移行や、新しいデータベースへの切り替えもスムーズになります。

 

動作確認テスト

脱Accessステップの7つ目は、動作確認テストです。

動作確認テストでは、移行したデータが新しい環境で正確に扱われているか、既存の機能が正しく動作するか、新しいシステムがビジネスの要件を満たしているかなどを確認していきます。システムに潜在的な問題がある場合には、ここの段階で特定しリリースまでに修正していくのです。

テストフェーズは、実際にデータベースのデータを扱うユーザーの参加が望ましいです。ユーザーが日常的に行う作業を模倣することで、新しいシステムが実際の業務環境に適しているか、より正確に評価できます。

 

切り替え・本稼働

脱Accessステップの8つ目は、切り替え・本稼働です。

切り替え・本稼働では、すべての設定・データ移行・動作確認テストが完了し、新しいデータベースシステムで問題ないことを確認したのち、新システムに切り替えて正式に運用を開始します。Accessシステムを完全に停止して、新しいシステムを日々の業務に取り入れていきます。

本番稼働を開始すると、新システムの全機能が、実際のビジネス環境で稼働します。そのため、切り替え前にすべての関係者が新システムの使用に慣れるように適切なトレーニングとサポートを実施しておくことが重要です。

本稼働直後は、初期不良や不具合などが発生しやすい状況です。問題が発生したら、迅速に対応できるよう体制を整えておきましょう。

 

脱Accessに役立つツール

脱Accessに役立つツール

脱Accessには、Yellowfinの利用をおすすめします。

Yellowfin アプリケーションは、一連のモジュールで構成されており、データをインポートする必要がなく、既存のデータソースのデータで機能します。PostgreSQL、SQL Server やOracle をはじめ、さまざまなデータベースに対応可能です。

クラウドに対応したBI(Business Inteligence:ビジネスインテリジェンス)では、企業が保有するさまざまなデータを分析して、ビジネスのさまざまなシーンに活かせます。

蓄積されたデータの変化を自動でキャッチして、その背景を伝えることも可能です。シンプルな操作ができるため、誰でもすぐに慣れて管理も簡単になるでしょう。モバイルデバイスにも対応しているため、いつでもどこからでもデータにアクセスできます。

Yellowfinは、世界50ヶ国以上で約29,000社以上に導入いただいており、企業の業務効率化や自動化をしっかりとサポートしている、という確かな実績があります。

 

まとめ

まとめ

本記事では、脱Accessの理由・ステップ・おすすめツールを紹介しました。

脱Accessとは、Microsoft Accessから別のツールへ移行することです。脱Accessを考える主な理由は、共同編集ができないこと、専門知識が必要なため属人化しやすいことが挙げられます。また、2GBのデータ容量制限や、モバイルから接続できないなどのデバイス制限の影響も大きいでしょう。バージョンアップが必要で手間に感じたり、導入・運用コストも多くなりがちです。

脱Accessを成功するポイントとして、自社の目的に沿ったツールを選ぶことが大切です。Yellowfinを導入すれば、これまで蓄積された膨大なデータにも簡単にアクセスし、必要な情報を取り出して、シンプルな動作で分析できるようになるでしょう。

 

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