セルフサービスアナリティクス: 5つの主要なメリットと改善点
セルフサービスビジネスインテリジェンス (BI) とも呼ばれるセルフサービスアナリティクスは、データへのアクセスや分析、共有のプロセスを一般的なユーザー (顧客、従業員など) とデータの専門家 (IT部門、開発者、アナリストなど) の両方に開放する理想的なソリューションです。
ローコード・ノーコードのプラットフォームや機能を特徴とするセルフサービスBIを提供するアナリティクスは、データドリブンな意思決定のメリットを、既にデータやアナリティクスに関する高度な知識を持つ人たち以外に拡大するために重要です。
しかし、多くの企業にとって、セルフサービスアナリティクスの概念は、どのようなメリットをもたらすのかを含めて、当然ながらまだ新しいものです。そこで本ブログでは、セルフサービスアナリティクスがもたらす5つの主要なメリットを挙げ、それがどのように役立つのか、そしてなぜ今これが必要となるのかについて詳しく紹介します。
目次
セルフサービスアナリティクス vs 従来のBI: 振り返り
セルフサービスアナリティクスが何かについては、以前のブログで詳細に紹介しているので、本ブログを読み進める前に是非ご確認をお願いします。
簡単にまとめると、セルフサービスアナリティクスとは、データアナリティクスに対する最新のアプローチであり、アナリティクスツールに明るくない一般的なユーザーと技術的なユーザーの両方が、実際にツールを使用するための幅広い専門知識や技能を必要とすることなく、データを閲覧し、探索して、共有できるようにすることを意味します。
これまで、アナリティクスソリューションは、データアナリストやデータの専門家を念頭に置いて作られてきました。そのため、データをより深く分析したり、データにアクセスしたりできるのは、ビジネスにおいて極少数の人々に限られ、これはデータドリブンな文化の発展を妨げてきました。
また、ビジネスユーザーはデータの説明やインサイトを明らかにするために、IT部門やデータの専門家に頼るのが一般的でした。その結果、次のような問題が生じました。
- アナリティクスワークフローの負担や責任をすべて技術部門に押し付けることで、彼らがビジネスの他の重要な分野に注力する時間が少なくなった。
- ユーザーや顧客がダッシュボードやレポートの作成、修正、説明を必要とするたびに、IT部門に依頼をしなくてはいけなくなった。
- より多くの人々 (顧客、社内の非技術系ユーザーなど) が、意思決定やインサイトの発見のためにビジネスデータを独自に使用することができなくなった。
技術系ユーザーも一般的なユーザーも使用できるアナリティクスツールを作成するという軸は、このような従来の障壁を取り除き、データドリブンなワークフローを実現することを目的としています。セルフサービスBIがもたらすその他の多くのメリットも重要です。以下にその詳細を紹介していきます。
メリット1 – セルフサービスBIはすべての人々にデータを民主化する
セルフサービスアナリティクスの最も重要なメリットは、これがすべての人々にデータを民主化することです。
従来のBIツールは、データへのアクセス、探索、分析を、ビジネスにおける少数の技術エリートに厳しく制限します。セルフサービスBIが目指しているのは、一般的なビジネスユーザーがデータニーズに応じて独自にアナリティクスを使用できるようにすることです。
つまり、ユーザーや顧客は、既存の知識や技術的スキルに関係なく、より簡単にダッシュボードやレポートにアクセスして分析や構築を行い、必要な時 (意思決定へのサポートが必要な時) に必要なインサイトを得ることができるようになります。これにより、アナリストがデータを探索してくれるのを待つことなく、自分たちで実現することができます。
多くの企業では、ユーザーがビジネスデータを活用するのに苦労しています。これは、データが従来はアクセスしにくく、技術的に難しいアナリティクスツールセットによりサイロ化されていたためです。これは、Yellowfinのような最新のセルフサービスBIソリューションにより急速に変化しています。
メリット2 – セルフサービスアナリティクスは敏捷性と効率性を高める
従来のBIツールでは、一般的なユーザーは、自分たちでクエリーの発行やレポートの作成をすることができず、これらの依頼がIT部門で対応されるまで待たなくてはいけませんでした。このアプローチの課題は、データがユーザーに提供されるまでに古くなっていたり、既に必要とされなくなっていることが多く、ユーザーが完全に最新のデータを利用できないままアクションを起こさなくてはいけなかったことです。
セルフサービスBIとは、データへのアクセスやレポートの作成、クエリーの実行などのプロセスが、基本的に個々のユーザーに対してオンデマンドで提供されることを意味します。ユーザーの役割 (経営層、マーケティング、セールス、管理) やスキルレベル (専門家、中級者、初心者) に関わらず、セルフサービスBIツールは、より多くの人々がデータを探索し、傾向やパターンを分析して、専門家が対応するまで待たなくてはならないようなインサイトや機会の特定ができるよう、合理化され、調整されています。これにより、アナリティクスプロセスに遅れが生じなくなり、重要な意思決定を行うための全体的な敏捷性と効率性が向上します。
より詳細な情報はこちら: ガイド付きNLQがすべてのユーザーに真のセルフサービスアナリティクスをもたらす方法
メリット3 – セルフサービスアナリティクスは真に単一のソースを提供する
セルフサービスアナリティクスソリューションは、BIツールを使用するすべての顧客やユーザーが、同じバージョンのビジネスに重要なデータにアクセスし、探索できるようにサポートします。
複数のWordドキュメントやExcelスプレッドシート、CRMやERP、HRシステムからの異なるデータ (これらが異なる部門間でさらに断片化されていることは言うまでもない) を使用して作業を行うことなく、セルフサービスアナリティクスソリューションは、データがより正確で、一貫性があり、使用に適していることを確認するのに役立ちます。
セルフサービスBIにより、ビジネスに関わるあらゆるユーザーがリアルタイムで即座に更新される正確で信頼性の高いデータにアクセスできるようになることで、コラボレーション、コンテキスト、生産性が向上します。
メリット4 – セルフサービスアナリティクスはIT部門の負担を軽減する
セルフサービスアナリティクスは、アナリティクスユーザーや顧客だけにメリットがあるわけではありません。
従来のBIツールの大半は、その特有の複雑さと合理的なUIの欠如により、アナリストや開発者がユーザー向けにレポートやダッシュボードを作成する必要がありました。
それと比べてセルフサービスBIツールは、レポートやダッシュボード、データビジュアライゼーション、データストーリーを通じて、ユーザーや顧客がはるかに簡単にデータにアクセス、作成、探索、分析、共有できるようにします。
これは何を意味するのでしょうか。
社内の専門家であるIT部門や開発者チームは、非技術系ユーザーが答えを見つける必要がある度に定型的なレポートを作成したり、データを説明したりする必要がなくなり、これらの対応に割く時間を軽減させることができます。またこれにより、データ準備の改善や、データガバナンスの強化、アナリティクスユーザーエクスペリエンスの合理化など、ビジネスの他の重要な分野に集中できる時間が増えることになります。
セルフサービスBIプラットフォームは、高度な専門家によるレポート作成や、データクリーニング、データ分析のプロセスを大幅に短縮できるため、技術的なユーザーにも大いにメリットがあります。
より詳細な情報はこちら: 既存のアナリティクスダッシュボードが時代遅れになっている6つのサイン
メリット5 – セルフサービスアナリティクスはデータを通じて人々を導く
より優れたビジネス上の意思決定を行うためには、数字の背後にあるストーリーを理解することが不可欠です。セルフサービスアナリティクスソリューションは、より多くの人々にダッシュボードやレポート、データストーリーテリング機能を開放していますが、これらのツールを利用できるようにするだけでは十分ではありません。一部のユーザーは、これらのツールを効果的に使用できるようにするために、さらなるガイダンスが必要です。
Yellowfinのような最新のBIソリューションは、非技術系のビジネスユーザーを念頭に置いてデザインされるようになってきています。拡張アナリティクス (人工知能、自動化、機械学習) などの高度なテクノロジーとユーザーフレンドリーなデザイン (ローコード・ノーコード、ドラッグ&ドロップUX) を組み合わせて、データアクセスの複雑さを軽減し、より多くの人々がデータを探索、分析、理解し、意思決定に活用できるようにすることを目指しています。
ユーザーはダッシュボードの作成やレポートの構築、傾向の特定やデータストーリーの共有などを独自に行うことができるため、データ探索やデータ分析のプロセスが大幅に簡素化されます。例えば、Yellowfinのガイド付きNLQでは、ユーザーはインサイトを得るためにデータにクエリを発行するだけでなく、正しい質問をするためにどのパラメーターを使用する必要があるかをピンポイントで支援してもらうことができます。
このようなセルフサービスアナリティクスソリューションがあれば、エンドユーザーをインサイトやデータの使用方法に簡単に導くことができるため、IT部門や開発者チームがレポートを作成したり、データの意味を説明したりすることへのユーザーの依存を大幅に減らすことができます。
セルフサービスアナリティクス: なぜ今これが必要なのか
恐らくデータを最も必要としているのは、データやアナリティクスを専門とする人たちではありません。しかし、従来のBIツールでは、データ工学やSQLの技術的な知識なしではUIが操作できないため、データへのアクセスやそこからのインサイトの取得は一部の専門家にしかできませんでした。
その結果はどうなるでしょう。
大部分の人々は、レポートの作成や分析のために技術系ユーザーに依頼をするしかなくなるため、静的なスプレッドシートを使ってやり過ごすか、最悪の場合、どのような形式のデータにも基づかない意思決定を行わなくてはいけません。
セルフサービスBIは、データの閲覧や分析のプロセスをより利用しやすくすることで、専門家ではない人々がより多くのビジネス上の意思決定を行えるように導きます。
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