アナリティクスアプリケーションの価格を設定する方法

アナリティクスアプリケーションの価格を設定する方法

自社のアナリティクスアプリケーションにとって最善かつ最も望ましい結果は、商業的なリターンをもたらし、セールスチームが販売しやすく、さらに顧客が購入しやすくなるようにすることです。このような成果を達成するためには、適切な価格設定が必要です。

アナリティクスアプリケーションの価格設定には様々な方法がありますが、最も重要なことは、常に自社独自のユースケースやビジネス要件に最も理にかなったアプローチを見つけることです。そして、顧客にとって価値が分かりやすく、セールス担当者にとって販売しやすい価格を設定したいものです。

本ブログでは、自社独自のアナリティクスアプリケーションの価格設定と販売方法について紹介します。

 

アナリティクスアプリケーションとは何か?

価格について詳細に見ていく前に、アナリティクスアプリケーションとは何かを再確認しておきましょう。

アナリティクスアプリケーションとは、セルフサービスダッシュボードやレポート、ビジュアライゼーションなどのビジネスインテリジェンス (BI) 機能をあらかじめパッケージ化したものであり、既存のビジネスソフトウェアに組み込まれています。これらのBI機能は、エンドユーザーがデータにアクセスできるようにすることを目的としており、彼らが日常業務で使用しているトランザクションシステム内で、パフォーマンスを測定し、インサイトを分析して、確かな指標に基づいてより適切な情報を基にした意思決定を行うことができます。

今日、ほとんどの企業は、アプリケーションにアナリティクス機能を統合し、既存製品に付加価値を与えるために、専門の組み込みアナリティクスソリューションの採用を選択しています。そのような組み込みアナリティクスソリューションのひとつがYellowfin BIです。

より詳細な情報はこちら: アナリティクスアプリケーションとは何か?

 

既存のアナリティクスアプリケーションに適切な価格設定オプションはどれか?

既存のソフトウェアにアナリティクスを統合する場合、できるだけ多くの顧客にこれを見てもらい、キラー機能として認めてもらいたいものです。しかし、製品はそれぞれに異なり、業界に応じてユースケースやビジネス要件も異なります。そのため、価格設定は、ソフトウェアの発売を計画し、成功させるために重要な要素であり、このステップを適切に行うためにある程度の時間をかけることが基本です。

アナリティクスアプリケーションの価格を設定するには、一般的に以下6つのオプションがあります。

  1. モジュール価格 – 既存のアプリケーションのアナリティクス機能に対して追加料金を請求します (価格アドオン)。
  2. 基本価格 – アナリティクスアプリケーションをコア製品にバンドルし、その分基本料金を増額します。
  3. 無料 – アナリティクスアプリケーションをコア製品にバンドルしますが、基本料金を上げることなく、そのコストを吸収します。
  4. 機能分割 – アナリティクスアプリケーションの各コンポーネントに対して、複数の料金を請求します (例えば、ダッシュボードと自動分析で価格が異なります)。
  5. データ分割 – 顧客がアクセスする特定のタイプのデータに対してのみ課金します。例えば、エグゼクティブレベルのデータには高い料金を、業務データには低い料金を設定します。
  6. コンテンツ分割 – 顧客が使用するコンテンツに対して課金します。例えば、エグゼクティブダッシュボードには高い料金を、業務ダッシュボードには低い料金を設定します。

 

これらの価格設定方法にはそれぞれメリットとデメリットがありますが、最終的な目標は同じです。それは、ビジネスにとって最高の商業的成果を達成することです。

 

アナリティクスアプリケーションの価格設定を決定する方法

既存のアプリケーションにアナリティクスを組み込んで提供する目的は明確です。それは付加された価値を顧客に示すことです。ここでの課題は、ソフトウェアのアナリティクス機能の価格設定が高すぎたり、低すぎたりしないか、あるいは、提供する価値を正しく位置付けることができるか、顧客ベースの購入への選択を妨げていないかどうかです。

アナリティクスアプリケーションの価格設定オプションを選択する際には、組み込みアナリティクスソリューションの構築、保守、開発にかかる継続的な投資を考慮し、特に全体的なアプリケーションパッケージの一部としてコストを吸収することを考えている場合は、時間をかけて組織への投資収益率 (ROI: Return On Investiment) を計画します。

例えば、コアソフトウェアの潜在的な売上がアナリティクス機能への投資を相殺しない場合、企業はアナリティクスの提供を収益アイテムではなくコストセンターとみなす可能性があります。この場合、CFO (最高財務責任者) が将来の開発のために資金提供を許可する可能性も低いでしょう。

また、アプリケーションの既存の価格モデルも考慮に入れましょう。自社の強みと、顧客が既に把握し理解していることを生かすことが重要です。例えば、既存の価格設定モデルがFTE (フルタイム当量) に基づいている場合、データやサーバコアに基づく新しい価格設定の導入は、顧客とセールスチームの両方に混乱を招く可能性があります。

最終的に、最も重要なことは、顧客を混乱させないことです。例えば、既存のユーザーが日常業務で既に使用しているソフトウェアのアナリティクス面を統合することで、さらに多くの価値を実現できる方法を示すことにより、その可視性と価値を最大化しながら、アナリティクスアプリケーションが提供する最良の機能が制限されて顧客に伝わるのを防がなくてはいけません。

 

ユーザーオプションとしてのアナリティクスの導入方法

新しく組み込まれたアナリティクスの価値を顧客に紹介するには、様々な方法があります。アプリケーションのアナリティクス部分を付加価値オプションとして有料で提供したり、限定的な機能を無料で提供してプレビューとして機能させることもできます。アナリティクスは、販売パッケージの一部として個人または限定されたグループのユーザーに提供され、人々がその価値を見出し始めると、組織全体に広がっていく可能性があります。

価格設定をシンプルにすることで、セールスチームは自信を持って製品を販売し、顧客満足を得ることができるでしょう。

アナリティクス製品の価格を高くし過ぎたり、位置付けが間違っていたりすると、顧客のアナリティクスアプリケーションの購入を妨げる可能性があるため、第一印象を明確にすることが非常に重要になります。アナリティクス製品を見ないことにはその価値を把握できないため、ビジネスがどのようにアナリティクスを提示し、顧客ベース独自のニーズにアピールできるかを判断するために、適切な時間を費やしましょう。

 

アナリティクスアプリケーションの価格設定をシンプルにする理由

アナリティクスアプリケーションの価格設定で最も重要なことは、容易に購入できることです。セールス担当者が価格設定について混乱している場合は、顧客にも同じことが考えられると想定しておきましょう。

販売しやすいものは、顧客にとって購入しやすいものでもあります。何かを販売しやすくするために重要なことは、バリュープロポジションを明確にすることです。そのため、Yellowfinは、価格を決定する際に、アナリティクスアプリケーションをコア製品から切り離すことが一般的であると考えています。これは、アナリティクスアプリケーションを個別に見て、明確な価値を与えなくてはいけません。その価値は、社内でも明確にすることができ、顧客の理解に役立つものでもある必要があります。

スタンドアロンのアナリティクスアプリケーションの価値を社内で明確にすることができれば、この機能にお金と時間を費やしている理由を正当化することもできます。モジュールアプローチを採用することで、ビジネスはアナリティクスに付随する収益とそのROIを明確に識別できます。これにより、将来のリソースの割り当て方法の決定を、より簡単にできる可能性があります。

同様に、顧客がどのような情報を取得し、それがより良い意思決定にどのように役立つかを理解できれば、彼らの社内関係者に組み込みアナリティクスのROIを明確に示し、購入の意思を高めることができるようになります。

優れた組み込みアナリティクスアプリケーションを最初から最後まで構築し、販売する方法についての詳細は、こちらの無料ガイド – 組み込みアナリティクス究極のガイドを参照することを推奨します。

こちらからPDF形式のホワイトペーパーとしてダウンロードすることもできます。

 

価格モデルの一貫性を保つ

既存の価格モデルから始めるのが最適です。既存のモデルがユーザー数に基づいている場合、これが新しい価格モデルの基礎となるでしょう。まったく新しいモデルの導入は、顧客やセールスチームを混乱させるだけです。既存の顧客に付加価値を提供しようとしているのであって、新たな交渉の場を作ったり、顧客に競合他社の製品を検討させる余地を与えようとしているわけではありません。

そのため、モジュール型の価格設定には利点があります。これは、アナリティクスソリューションに個別の価格ポイントを作成します。つまり、コア製品にはXの価値があり、アナリティクスソリューションには追加のYの価値があるということです。これにより、追加の価値に対して顧客が支払う金額が明確になります。

モジュール型の価格設定では、機能、データ、コンテンツごとに製品を分割することで、様々なレベルの価格設定を追加することもできます。つまり、コンテンツを作成する機能的なユーザーは、ダッシュボードやレポートを閲覧するだけのユーザーより高い価格を請求されることになるかもしれません。同様に、データまたはコンテンツの分割は、データまたはコンテンツを異なるブロックで販売することになります。経営陣にとってはるかに価値のあるエグゼクティブデータは、価値が低いと認識されている業務データよりも高い価格で提供される可能性があります。

最も一貫性のある価格設定アプローチは、単にアナリティクス機能をコア製品に取り込むことかもしれませんが、これが必ずしも最良の商用オプションである必要はありません。これは販売を容易にし、顧客はコア製品からより多くの価値を得られるかもしれませんが、その分アナリティクスが与える価値を認識できないかもしれません。基本的に、アナリティクスコンポーネントの価値を個別に評価しなければ、そこから最大限の収益を得ることはできないでしょう。

さらに、アナリティクス機能をより広範な製品の価格設定に吸収すると、社内で問題が発生する可能性があります。損益の観点から見ると、アナリティクスは明確な価値が付与されていないコストセンターのひとつに過ぎません。これにより、より多くの時間とリソースをかける必要が出てくるため、社内で販売における承認を得るのが困難になるかもしれません。

 

アナリティクスアプリケーションの価格設定: まとめ

どの価格モデルを採用するかに関わらず、最終的な目標は常にビジネスと顧客にとって最善の成果を達成することです。

製品はセールス担当者にとって販売しやすく、提供する価値を顧客が識別できるくらいにシンプルである必要があります。セールス担当者が気持ちよく販売し、顧客満足度を向上させ、それにより収益を増加させることが、あらゆる価格戦略における最終目標です。

 

Yellowfin 組み込みBIの価格設定方法

Yellowfinは、シンプルで予測可能かつ拡張可能な価格設定となっています。ソフトウェア製品の価値を高める一連の専用機能にアクセスするために、隠れたアドオンなどはありません。より詳細な情報をお求めの場合は、是非お問い合わせください。

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