アナリティクスは未来へ戻るのだろうか?
今年のGartner マジッククアドラント(MQ)(リンク先は英語)からわたしが学んだ最大のポイントは、企業、アナリスト、ベンダーがアナリティクスは直線的ではないことに気が付いたことです。
数多くの企業が人工知能や拡張アナリティクスに注目していますが、これらは他のタイプのアナリティクスに取って代わるものではありません。基礎となるレポートやガバナンスが機能していない場合、洗練された高度な自動アナリティクスを提供する意味はあまりありません。
※動画は英語です。
BIには3つのモードがあります。モード1は既存のレポート、ダッシュボード、そして中央集約されたガバナンスです。モード2は、セルフサービスとデータディスカバリー。そしてモード3は、高度な自動アナリティクスとAIです。
モードを保持しない
これらは長い間、直線的な道のりであると考えられてきました。まずモード1から始まり、次にモード2、最後にモード3へ進み、後ろに戻ることはないと思われていました。しかし、実際のところこれは、マズローの欲求階層のようなものです。モード1では既存のレポートやダッシュボードが必要です。これは、モード2でセルフサービスを行うための強固な基盤になるからです。それから、モード3でデータ探索や自主的なディスカバリーを実施する前に、これをうまく機能させる必要があります。
原点に戻り、強固な基礎を構築
そのため、現在の市場ではモード1への回帰が見られます。このモードの機能には、人々の仕事に必要なデータへのアクセスを可能にする、ガバナンスやエンタープライズセキュリティが含まれます。
これは、前に進むために一歩下がっているようなものです。
企業の課題は、安定した基礎や優れた探索製品のセットを持つことであり、これにより拡張アナリティクスへの道を進むことができます。
大部分の企業が複数の製品を購入することで3つすべてのモードを準備しようとしていますが、これらがお互いに連携することはありません。IBMやOracleのようなベンダーは複数のツールを持っていますが、これらは連携していません。製品には同じロゴが付いていますが、アーキテクチャはそれぞれに異なっています。そのため、企業はシステムインテグレーションに多大な費用を費やしていますが、それは一貫した企業戦略とは言えません。彼らは企業にさらなる費用と複雑さをもたらしているだけです。
複雑さを取り除く
Yellowfinでは常に、優れた基礎を持たずにソリューションのセットを構築することは不可能であると考えてきました。そこでわたしたちは、企業のニーズを基にして、オールインワンの製品スタックを開発しました。まずはレポートとダッシュボードを開発し、それからセルフサービスとデータディスカバリーを追加して、現在は製品に拡張アナリティクスを導入しました。これにより、Yellowfinの顧客はYellowfin シグナルから自動データディスカバリーを得られる一方で、その配下にあるすべてのインフラの強みを利用できます。
企業はいまや、これが彼らに必要なものであることに気が付き始めました。彼らは高度なアナリティクスの提供を始めるまえに、まずはすべての人々に基礎を提供しなくてはいけません。MQでGartnerが述べているように、3つすべてを提供できるようになることは、アナリティクスを前に進める決め手になります。
分析成熟への3段階
分析成熟度の3段階についてこちらで確認します。3つの段階について詳しく説明しています。