Gartner アナリティクス&BI Showfloor Showdown:平均寿命を支える主要な要因の分析
今となっては非常に昔のことのように感じられますが、今年開催されたGartner データおよびアナリティクスのシドニーサミットで、YellowfinはIBMやOracleと並び、初めてアナリティクス&BI Showfloor Showdownに参加しました。
比較を容易にするため、またインサイトに満ちた楽しいセッションを提供するために、登壇者にはWHO健康指標データセットが提示され、そこから得られた平均寿命を支える変数への解釈について参加者へプレゼンテーションが行われました。
Yellowfin チームは、このシドニーサミットで行ったデモで、自分たちのホームグラウンドに集中しました。デモでは、オーストラリアの平均寿命は、健康に関する総支出および政府支出の増加や、喫煙率の低下、抗レトロウィルス治療へのアクセスの大幅な増加傾向、および最も重要な要因として乳児死亡率の低下を含む健康指標に影響され、上昇していることを示しました。
これは素晴らしい情報ですが、オーストラリアのような国では、予想できた要因です。そこでチームは、平均寿命を左右する可能性のある他の興味深い健康指標を調べ、回避可能な死と、予防可能な入院という2つの指標を見つけました。
そして、これらの指標から、驚くべきインサイトを得ることができました。
自動インサイトでセルフサービスアナリティクスを強化
昔であれば、「金塊」を見つけ出すために、何時間にもおよぶ手動視覚検索を実施していました。幸いなことに、現在はBIソリューションの自動化に頼ることができるため、多くの時間や労力を節約できます。
データを右クリックして、Yellowfinに回避可能な死の数値の自動分析を実行させるだけで、自動インサイト(Assisted Insights: AI)は、スマートアルゴリズムを使用して素早くデータをスキャンし、最も重要なインサイトを、自動生成されたビジュアライゼーションとナラティブとともに表示します。
これらすべてが数秒で提供されます。
ータモデルの別の部分から浮かび上がった興味深いインサイトは、回避可能な死と週平均所得との間の逆相関性を示唆し、州と領域にわたり以下のように示されました。
世帯収入が低いほど、死亡者総数は高くなり、特にオーストラリアの広大で遠隔な地域であるノーザンテリトリーでは高い傾向を示しました。このグラフから、週平均収入が1,000ドル増加することで、死亡者数に大きな違いをもたらしていることが分かります。
自動生成されたデータセット、ビジュアライゼーション、ナラティブは、クリックひとつで高度なレポートビルダーに取り込むことができます。ここでは、予防可能な入院のデータも加えて繰り返し自動インサイトを使用することでさらなる分析を行い、次のような発見をしました。
- 回避可能な死の数値については、上位4位すべてがノーザンテリトリーの地域であり、主にダリー-ティウィ-西アーネム、東アーネム、バークリー、キャサリンから来ていました。
- 回避可能な死で上位地域の半数以上は、予防可能な入院の上位にも入っていました。
- 予防可能な入院の主な原因は慢性疾患であり、慢性閉塞性肺疾患(COPD:Chronic Obstructive Pulmonary Disease)が圧倒的に多い理由でした。
未知の情報のためにデータを継続的に監視
これらの健康指標に対して質問をすることで、自動インサイトはこれらインサイトの発見に必要な労力と時間を大幅に削減しました。
しかし、このような作業を日々行うデータ分析チームが、他の10の健康指標も分析しなければいけないとしたらどうでしょうか。それが、50または数百だったら。データの次元性が作業を複雑にしているため、すべてを監視し、同時に分析まで拡張することは不可能です。
これらの作業を代わりに実行してくれる、自動化されたビジネスモニタリングツールがあるとしたらどうでしょうか。
このようなツールは、すべての健康指標データセットを継続的に監視し、発生と同時にデータの重要な変化を即座にチームへ通知します。そしてこれは、Yellowfin シグナルで実現可能です。
分析に使用したデータセットにYellowfin シグナルを設定することで、何を見つけることができたでしょうか。そこからは、ノーザンテリトリーでの慢性疾患が増加しており、特にCOPDが増加していることを示すアラートが通知されました。それだけでなく、同じ地域で予防可能な入院も増加しているという相関関係が確認されました。
後から考えてみると、シグナルを設定するプロセスから開始していたら、分析の「結論」にさらに早く到達することができていたでしょう。しかし、わたしたちはデモの持ち時間である10分を埋めなくてはいけなかったのです。
人間のコンテキストを使用してデータストーリーを伝える
分析が結論に近づくにつれて、わたしたちはこれらの事実やインサイトをデータから取得しました。
しかし、それが本質的に意味することは何なのでしょうか。なぜ慢性疾患なのか。なぜCOPDなのか。なぜノーザンテリトリーなのか。ここから読み解けることは何でしょうか。
ダッシュボードを確認するだけで、本質的に意味することを聞き手に解釈させるのではなく、わたしたちはYellowfin ストーリーを使用することで、外部調査とデータに関するコンテキストと合わせて、実際に何が起きているのかをストーリーのように伝えました。
上述のビデオではさらに詳しく紹介していますが、基本的に政府の調査によると、これらの地域や統計の一部ではCOPDがより一般的(約2.5倍)で、そこに存在する健康上の不平等に影響を受けています。これらの同じ地域では、COPDの最も有意な危険因子は喫煙であることが判明しており、これも遠隔地域で高く、特に社会経済的に不利な人々の間で高いことが分かっています。
まとめ
10分ですべてをお見せするのは難しいですが、わたしたちはYellowfinの革新的な製品を紹介しただけでなく、最も影響力の大きな場面で自動化を活用し、必要に応じて人間のコンテキストを取り入れて拡張アナリティクスを活用することが、いかに簡単であるかも示すことができました。
わたしたちは、Gartner データ&アナリティクスサミットにおいて、Showfloor Showdownに参加することができ、非常に光栄に思っています。これは、Yellowfinがどのようにイノベーションを継続し、データを通して組織を変革するサポートをしているのかを、アナリティクス業界に示す絶好の機会です。Yellowfin 9.2でYellowfinがリリースした詳細を確認し、Yellowfinの拡張アナリティクスとデータストーリーテリングによる最新のイノベーションにご興味のある方は、Gartnerのエキスパートに是非ご相談ください。
今年の始めに、YellowfinはGartner アナリティクスおよびBIプラットフォームのマジッククアドラントにおいて、ビジョナリー(概念先行型)に選出されました。こちらでは、それまでの軌跡の振り返っています。合わせてご確認ください。