新型コロナウイルスの影響による4つのデータアナリティクス予測
新型コロナウイルスの世界的な蔓延は、データの利用方法を含めて、私たちの仕事のやり方を永久に変えてしまいました。この危機のさなか、アナリティクス業界は独自のパラダイムシフトを経験しています。
過去20年間、アナリティクス業界に劇的なイノベーションはほとんど起きていませんでしたが、この世界的な危機により、いくつか加速しているものがあります。本ブログでは、Yellowfin CEO Glen Rabieが、この継続的な軌跡に基づき、ビジネスインテリジェンス (BI) 業界に関する4つの予測を紹介します。
目次
トレンド#1: 拡張ユーザーの台頭
ビジネスインテリジェンス (BI) およびアナリティクスベンダーにとって、考え方のパラダイムシフトである拡張ユーザーの台頭により、組み込みおよび文脈的アナリティクスがアナリティクス業界を牽引するようになるでしょう。
これまで、多くのソリューションはアナリストのスキルセットを中心に構築されてきたため、技術者ではないビジネスユーザーに対するセルフサービスBIの有効性は限られていました。現在BIソリューションは、ビジネスユーザーのアナリティクスエクスペリエンスを強化するために新しい機能を導入しています。これらのツールは、強力な自動化機能、コンテキスト機能、モバイル機能、自然言語機能を活用して、BIをワークフローの一部としてより合理化し、確実にするサポートをします。
事前定義されたグラフやレポートは、従来アナリティクスユーザーがデータを監視し、探索して、分析するための主要な方法として考えられてきました。拡張ユーザーが他と異なるのは、彼らはデータを分析するための主要なあるいは唯一の方法として、静的で高レベルなダッシュボードに頼る必要がなくなったことです。その代わりにユーザーは、データを探索する際に、自動アラートや自然言語クエリー (NLQ) などの高度な拡張機能に簡単にアクセスできるようになり、データを積極的に表示し、説明して、分析することができます。
より詳細な情報はこちら: 拡張ユーザーとは何か?
トレンド#2: 既存のBIベンダーの統合は継続
拡張ユーザーの台頭を背景に、2021年以降も大幅な業界再編が続くと予想されています。既にChartio (2021年2月にAtlassianに買収) 、IzendaおよびLogi Analytics (2021年4月にinsightsoftwareに買収) など、いくつかの主要なデータアナリティクスベンダーが、エンタープライズソフトウェア企業に買収されるのを見てきました。
実際のところ、ビジネスアナリティクスはエンタープライズソフトウェア製品の中核的優先事項となりつつあり、データに精通した専門家だけでなく、すべてのエンドユーザーにBI機能を提供することの価値を認識するリーダーが増加しています。
トレンド#3: 独立系アナリティクスベンダーにさらなる機会
BIおよびアナリティクスプラットフォームの統合が進んだことで、組み込みアナリティクス分野には、YellowfinやSisenseといった少数のベンダーしか残っていません。これにより、独立系ベンダーの市場規模が大幅に拡大し、価格競争が緩和されていくことが予想されます。
準備段階として、Yellowfinは自動ビジネスモニタリング (シグナル) 、モバイルアプリ、データストーリーテリング(ストーリーおよびプレゼント)、そして近日リリース予定の自然言語クエリー製品など、拡張ユーザーの台頭に合わせて、最も包括的な組み込みアナリティクススイートを提供することで、この機会を活用するために規模を拡大しています。
トレンド#4: ターンキーソリューションがニューノーマルに
大手アナリスト企業によると、新型コロナウイルスのパンデミックが始まった頃には、アナリティクスに関する問い合わせが43%増加したものの、その結果として業界全体での成長はほとんどありませんでした。
これまで企業は独自のデータレポートを作成していましたが、ニューノーマルでは、ターンキーソリューションとしても知られる、パッケージ済み製品でアナリティクスが管理されるようになることが予想されます。
企業は、業界またはビジネス部門向けに構築されたビジネスインテリジェンスおよびアナリティクス機能により多くのコストをかけることになりますが、素早く価値をもたらすターンキーソリューションも購入するようになるでしょう。これは、世界的な危機以前に企業がデータを管理していた方法とは正反対です。
データストーリーテリングと拡張アナリティクスはBIの未来をどのように形作っているのか
拡張アナリティクスのAIおよび自動化機能が、現在のビジネスインテリジェンス (BI) の会話を支配している一方で、データストーリーテリングは急速に重要な話題になりつつあり、両者が組み合わさることで、BIの未来を再構築しようとしています。