データの (分析) 準備は整っていますか?

もしそうでないなら、どうすればよいでしょうか

Yellowfinでは、ビジネスインテリジェンス (BI) やアナリティクスの旅路を歩み始めたばかりの人々や企業から多くのお問い合わせをいただきますが、その多くはどこに進みたいのかについて漠然としたアイデアしか持っておりません。

恐らく、経営陣から「ダッシュボードを作成してほしい」と言われたり、ビジネスがスプレッドシートの沼に陥っていることに気づき始め、手っ取り早い解決策を探しているのでしょう。

もし、当てはまる部分があるのであれば、是非この先を読み進めてください。ビジネスインテリジェンスへの道を歩み始める方法と、あなたのユースケースに最適なBIソリューションについて、最高のヒントを紹介します。

ビジネスインテリジェンスへの道

ビジネスインテリジェンスとは一体何でしょうか?

陳腐に聞こえるかもしれませんが、ビジネスインテリジェンスとは、インテリジェントにビジネスを行うことに尽きると思います。

つまり、データを効果的に活用することで、望むビジネス上の成果を実現する可能性を最大限に高めることを意味します。この言葉を念頭に置きながら、これから紹介するヒントを見ていきましょう。

ここでは2つの重要な概念があります。(1) あなたが望むビジネス上の成果と (2) データです。ビジネスインテリジェンスの事例をエレベーターピッチ (短いプレゼンテーション) で説明すると、次のようになります。

  • データを効果的に活用しているビジネスは成功します。そうでない場合は... そうはなりません。
  • わたしたちは何を目指しているのか、つまり、わたしたちが求めるビジネス上の成果を明確にしなければなりません。
  • 成功をどのように測定するか (測定基準 / KPI) を決めます。
  • 高品質のデータと、それを整理し、処理して、提示するための適切なツールが必要です。
  • 最後に、ビジネス全体でデータドリブンな文化を育む必要があります。

30年前、わたしがデータ業界でキャリアを開始したとき、これがほとんどすべてでした。今日では、誰もが、本当に成功するためにはデータを活用する必要があることを把握しています。もはや、パフォーマンスを監視するだけでは十分ではありません。適切なビジネス成果を促進する必要があり、そのためにはデータを使用してビジネス上の意思決定をサポートしなくてはいけません。

BIには、意思決定や成果の向上に役立つ様々なユースケースがあります。以下にいくつか例を挙げます。

  • 予測分析を使用することで、事業計画の意思決定に情報を提供することができます。製品をどのくらい生産すべきか?どのくらい注文すべきか?どれくらい売れそうか?
  • 機械学習 (ML) モデルを使用して結果を予測し、意思決定を推奨することで、ビジネスプロセスのあらゆる段階の意思決定をサポートできます。
  • これらの情報をすべて、人々が実際にビジネス上の意思決定を行うアプリケーションに組み込むことで、データドリブンへの道が最も抵抗の少ない道になるように保証します。

このBIとアナリティクスの拡張された見方は、これまでのものに取って代わるのではなく、その上に構築されます。この拡張された旅路の初期段階は同じです。それでは、最初のステップを詳しく見ていきましょう。

BIおよびアナリティクス向けにデータを準備するための10のヒント

ビジネスデータの分析準備を整えるためには、データが正確で、アクセス可能であり、価値あるインサイトを生み出すために利用可能であることを確認するための、いくつかの重要なステップが必要になります。ここでは、そのうちのいくつかのヒントを紹介します。

1. 明確な目標の定義

  • 目標の明確化: アナリティクスで何を達成したいのかを理解します。回答する必要がある具体的なビジネス上の質問を定義します。
  • 主要業績評価指標 (KPI): ビジネス目標に沿ったKPIを設定します。

この段階でビジネス用語集を作成し、ビジネス目標やKPIの草案を定義する際に使用するすべての重要なビジネス用語の定義について全員が同意できるようにすることをお勧めします。

なぜ草案なのかというと、チームがデータの収集や整理を本格的に行うようになると、データが最初の定義とはまったく合わないことに気づくのがほぼ確実だからです。

そのようなことがあっても気を落とさないようにしましょう。しかし、データ収集の進捗に合わせて、KPIや重要なビジネス用語を修正する計画を立てましょう。

始めたばかりの場合は、簡単なスプレッドシートや表を使用することができますが、定義された用語の数が増えるにつれて、専用のデータガバナンスツールを調査したくなるかもしれません。以下Ideraのビデオガイドには、より詳細な内容が紹介されています。

2. データ収集と統合

  • ソースの特定: 社内データベース、顧客関係管理 (CRM) システム、外部データソースなど、すべてのデータソースを特定します。
  • 一貫したデータ収集: 一貫性を確保するために、データ収集のための標準化されたプロセスを導入します。
  • データ統合: データ統合ツールを使用して、様々なソースからのデータを、一元化されたリポジトリに結合します。

データの抽出と移動に使用されるツールは、ETLまたはELTツールと呼ばれることがよくあります。ETLとELTの主な違いは、データ変換がどこで行われるかであり、ツール内もしくはデータベース内のいずれかになります。それぞれのアプローチには長所と短所があり、これは今回の対象範囲を超えていますが、複数のソースからデータを抽出する必要がある場合、ETLまたはELTの使用は、主にメンテナンスの容易さという利点があります。

多くのデータソースからデータを統合する必要がある場合は、以下のビデオを参照してください。WhereScape REDを使用して、データウェアハウスを構築する方法を説明しています。

このタイプのアーキテクチャーは、すべてのデータを活用したい大規模で成熟したビジネスのニーズに対応するように設計されていることに注意してください。必ずしも最初からすべてのレイヤーを実装する必要はありませんが、手戻りを最小限に抑えたい場合は検討する価値があります。

3. データクリーニングおよび品質管理

  • データクリーニング: 重複を排除し、エラーを修正して、欠損値を埋めます。自動化ツールを使用して、このプロセスを合理化します。
  • データ検証: データの正確性と完全性を定期的に検証します。
  • データ品質: 高いデータ品質標準を維持するためのルールとプロトコルを確立します。

ここで重要なポイントは、全体的な目標、つまり、データを使用してビジネス上の意思決定をサポートすること、を忘れないことです。

データ品質と一貫性を確保する必要性は、アナリティクスに使用する前にソースシステムからデータを抽出し、データウェアハウスに格納する主な理由の1つです。可能な限り、ソースシステムでデータ品質の問題に対処することが最善ですが、データウェアハウスはYellowfinのようなBIツールとともに、品質問題の特定、データ品質の継続的なモニタリング、データ品質改善の取り組みのサポートに役立つツールになります。

4. データの構造化と保存

  • データモデリング: データを論理的かつ効率的に整理するデータモデルを作成します。
  • データベース管理: データ量と複雑さに適したデータベース管理システム (DBMS) を選択します。
  • データウェアハウス: 大量の構造化データを保存し、クエリやレポーティングに最適化できるデータウェアハウスを検討します。

通常、ビジネスアプリケーションは、更新処理 (レコードの追加や変更) に最適化された形式で情報を格納します。ビジネスアプリケーションデータデータベース上で直接分析クエリを実行すると、ビジネスアプリケーションとレポーティングシステムの両方でパフォーマンス問題が発生することがよくあります。これが、ビジネスアプリケーションからデータを抽出し、更新ではなく読み取りに最適化されたテーブル構造を持つデータウェアハウスに格納することを推奨するもう1つの理由です。

5. データセキュリティおよびコンプライアンスの確保

  • データセキュリティ: データを侵害から保護するために、暗号化、アクセス制御、定期的なセキュリティ監査など、強力なセキュリティ対策を実施します。
  • データコンプライアンス: データの取り扱いに関する方針や手順を定め、関連規制 (GDPRやCCPAなど) へのコンプライアンスを確保します。

データはビジネスであると言われますが、その通りです。あなたもサイバー犯罪者もそれを把握していますが、潜在的により重要なものがあるとすれば、それはあなたの評判です。顧客のデータを失う (または悪用する) と、すぐに顧客がいなくなってしまうでしょう。

顧客のデータに対して何ができて、何ができない / してはならないかを理解することは、データを安全に保つことと同様に重要です。Yellowfinには、セキュリティポリシーの実装に役立つように設計された多くのデータセキュリティ機能がありますが、まずはそれらがどのようにあるべきかを慎重に考える必要があります。What is data security in analytics

6. データガバナンスの実装

  • データの所有者: データの正確性とガバナンスに責任を持つデータ所有者を割り当てます。
  • 方針と手順: 明確なデータガバナンス方針と手順を策定します。
  • データスチュワードシップ: データ品質と使用状況を監督するデータスチュワードを任命します。

小規模な企業や組織であれば、これらの役割を専任にすることは難しいかもしれませんが、だからといって、これらの概念が関係ないというわけではありません。データガバナンスとは何かを理解し、少なくとも最初は、既存のスタッフに責任を割り当てる方法を慎重に検討しましょう。

7. 高度なツールや技術の活用

  • データアナリティクスツール: 予測分析、機械学習、データビジュアライゼーションなどの高度な機能を提供する堅牢なアナリティクスツールに投資します。
  • ビジネスインテリジェンスプラットフォーム: レポートやダッシュボードの作成にBIプラットフォームを使用することで、関係者がデータインサイトにアクセスできるようにします。

Yellowfinはビジネスインテリジェンスプラットフォームであり、実用的なアナリティクスインサイトを作成するためのツールや、BIソリューションとしての多数の主要機能を備えています。これはオープンプラットフォームであり、より専門的な予測分析や機械学習を提供する他のツールと簡単に組み合わせて、高度なアナリティクスダッシュボードやレポートを提供することができます。

8. トレーニングおよびスキル開発

  • 従業員トレーニング: 従業員にデータリテラシーやアナリティクスツールの使用に関するトレーニングを実施します。
  • 専門家の採用: データアナリティクスに精通したデータサイエンティストやアナリストの採用を検討します。

YellowfinのようなBIベンダーと提携することで、BIおよびアナリティクスの旅路のあらゆる段階でビジネスを支援する専門コンサルタントを紹介することができます。

9. データアクセシビリティ

  • 使いやすいインターフェース: データおよびアナリティクスツールが、非技術者ユーザーにも使いやすいインターフェースを備えていることを確認します。
  • アクセス制御: ロールベースのアクセス制御 (RBAC) を実装して、権限を持つ担当者のみが機密データにアクセスできるようにします。

Yellowfinは、ロールベースのアクセス制御やロウレベルデータセキュリティを含む、安全で統制された環境の中で、ユーザに合わせてカスタマイズされたBIエクスペリエンスを提供できる非常に高い柔軟性を提供します。

10. 継続的な監視と改善

  • 定期的な監査: 定期的なデータ監査を実施することで、あらゆる問題を特定して是正します。
  • フィードバックループ: フィードバックループを確立し、ユーザーの意見やパフォーマンス指標に基づいてデータプロセスを継続的に改善します。

この一例が、Yellowfin 監査ダッシュボードであり、どのレポートやダッシュボードが使用されているか、どのユーザーが最もアクティブで、どのユーザーが最もアクティブでないかを特定するのに役立ちます。これらの情報を活用することで、コンテンツの更新や改善に取り組み、ユーザーにトレーニングや動機付けを行うことができます。

データReadyのアナリティクス: 次のステップ

これらのヒントに従うことで、ビジネスデータを分析できるように準備し、有意義なインサイトを導き出して、データドリブンな意思決定を効果的に行うことができます。

データモデリングの必要性についてまだ確信が持てない場合は、ケント・グラツィアーノ (「データ戦士」) とジェイミー・ノウルズによるウェビナーをご覧ください。

データを分析向けに準備するためのサポートが必要な場合は、実装パートナーの紹介についてお問い合わせください。個別のご用件についておうかがいし、今後の進め方についてアドバイスさせていただきます。

上記のステップのほとんど、またはすべてを既に完了し、アナリティクスを開始できるBIプラットフォームをお探しの場合は、是非ご相談ください。最大限お役に立てるように、以下のような質問をさせていただきます。

  • どのようなビジネス上の問題を解決する必要がありますか。
  • これらの問題を解決するために、どのようなアナリティクスが必要だとお考えですか。
  • 必要なデータはありますか。そしてそこにアクセスできますか。
  • これらのアナリティクスはどのような付加価値を提供しますか。明確なビジネスプロセスの一部を形成するのでしょうか。
  • これらは意思決定プロセスの質をどのように向上させますか。
  • 既存のアプリケーションにこれらのアナリティクスを組み込む必要がありますか。

これらの質問のほとんどに答えることができ、データが利用可能であれば、次のステップとして最適なのは、POCプロジェクトを定義して、YellowfinWhereScapeがサポートできることをご確認いただくことです。

Yellowfin and Wherescape Data Integration

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著者について

ロバート・ジョーンズは、30年以上にわたって様々な開発およびアーキテクチャー業務に携わってきた経験豊富なITプロフェッショナルです。

ロブは、データベース、統合ツール、データモデリング、データガバナンスツールを含む幅広いデータ管理技術と、IDおよびアクセス管理、プロセスモデリング、クラウドプラットフォーム、ネットワーキング、エンタープライズアーキテクチャーなど、多くの隣接する技術を扱ってきました。

Yellowfinに入社する前は、John Lewis Partnership (イギリスの大手小売組織) の新しいデータプラットフォームを開発する大規模プロジェクトのソリューションアーキテクトを務めていました。このプロジェクトは、Google クラウドプラットフォーム上でホストされ、Google クラウドストレージ、BigQuery、Snowflake、Looker、Collibraを含み、すべてがPing Federate SSOで統合されています。

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