Yellowfin 9.12 リリースハイライト
Yellowfin 9.12は、多数の不具合修正、データコネクターの追加、およびお客様からの要望による機能強化が盛り込まれた大規模なリリースです。
本リリースの最大の変更点は、エクスポートとブロードキャスト機能です。Yellowfinは既に卓越したレポーティング機能を誇っていますが、9.12ではこの分野での機能追加とパフォーマンス向上が実施されています。
Yellowfinは、あらゆるデータソースに接続することができます。9.12では、Qubole データレイクに特化したサポートを追加し、計算フィールド、高度な関数、パラメーターなど、手動でコーディングされたSQLで構築されたビューで高度な機能を使用できるようにしました。
9.12では、UIの合理化と最新化によって全体的なユーザーエクスペリエンスを向上させるという直近のテーマを引き継いでいます。コンテンツを検索する際のクリック数を減らすために、閲覧ページを改良し、グラフやその他の領域のUIも改善しました。9.12は、REST APIをさらに強力にするための拡張機能により、組み込みユーザー向けの機能を追加しました。
本ブログでは、9.12 リリースにおけるいくつかのハイライトを紹介します。アップデートの全容は、リリースノートをご確認ください (現在翻訳対応中のため原文(英語)にリンクします。ご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんが、対応完了次第差し替えますので、今しばらくお待ちください)。
閲覧ページのアップデート
よりモダンな閲覧ページは、Yellowfin 9.10で初めて導入されました (より詳細な情報はこちら)。本リリースでは、主要な機能を実行するためのクリック数を減らすことで、より効率的なUIに改良しました。これには、以下が含まれます。
- コンテンツタイプのドロップダウン操作を調整し、すべてのコンテンツまたは特定のコンテンツを選択するために必要なクリック数を削減しました。
- 新しいユーザー設定により、ページの訪問やセッションをまたいでもコンテンツタイプの選択を保持できるようにしました。
- サムネイル表示時、最近アクセスしたコンテンツがない場合、この項目を非表示にしました。
- 閲覧ページのお気に入りコンテンツを、ユーザーのデフォルトエントリーページとして設定できるようにしました。
- 開発者向けに、閲覧ページのコンテンツアイテムメニューに、アイテムのUUIDをクリップボードにコピーできるメニューを追加しました。これは、JSAPIを使用してコンテンツを組み込んだり、Web サービスを使用してコンテンツを操作したりするときに便利です。
グラフのアップデート
グラフは、あらゆるBIツールのコアコンポーネントの1つです。Yellowfinは、グラフの書式設定やカスタマイズが可能な比類ない機能を備えた豊富なグラフを提供します。9.12では、Yellowfin ユーザーのエクスペリエンスを向上させるために、いくつかのグラフ機能を追加しました。
これには、以下が含まれます。
- 様々なグラフで読みやすくするために、軸ラベルの長さを短縮する方法を改善しました。
- 様々なグラフのラベルのデフォルトのフォントを設定する機能を追加し、グラフ作成にかかる時間を短縮しました。
- グラフのタイトルに太字/斜体のデフォルトを設定する機能を追加しました。
- 積み上げ横棒グラフ、積み上げ縦棒グラフ、3D積み上げ縦棒グラフのディメンション (次元) 値が多いグラフのディメンションをトリミングする機能を追加しました。
エクスポートに関する改善
外部ファイルへのコンテンツのエクスポートは、BIツールの重要な部分です。Yellowfinは、この分野における広範な機能を追加し、以下のような幅広い改良を加えました。
- ブロードキャストが複数のユーザーやグループに対して行われる場合、レポートの不要な実行を排除することで、ダッシュボードエクスポートのパフォーマンスを最適化しました。
- レポートベースの受信者一覧を使用してダッシュボードをブロードキャストする機能が追加されました (この機能は以前までレポートに対してのみ有効でした)。
- 受信者一覧に直接入力された外部の電子メールアドレスにレポートをブロードキャストする機能を追加しました。
- レポートベースの受信者一覧からブロードキャストする場合、デフォルトの電子メールアドレスを使用するのではなく、電子メールアドレスの宛名にカラム (列) 選択する機能を追加しました。
- ダッシュボードをXLSにエクスポートまたはブロードキャストする機能を追加しました。ダッシュボードに含まれる各レポートやグラフは、XLSファイルの個別のタブに追加されます。
- すべてのエクスポートのデフォルトの設定を管理コンソール配下の1つの場所に統合し、将来のメンテナンスが容易になるように、すべてのレガシーエクスポート設定を新しいプラグインアーキテクチャーに移動しました。
- すべてのエクスポート (以前はPDFのみ) のバックグラウンド処理が拡張されました。これには、実行時間の長いエクスポートをキャンセルしたり、電子メールに転送したりできる進捗通知ポップアップが含まれます。
- クライアント組織ごとに異なるエクスポートのデフォルトを設定できるようになりました。
- プレビュー: ダッシュボードの各レポートをPDFにエクスポートし、それらのPDFを1つのファイルに統合する新しいPDFエクスポートオプションがダッシュボードに追加されました。デフォルトのレポート形式 (閲覧ページからレポートを開いた時に表示される形式) は、ダッシュボードのレポートごとにエクスポートされます。この機能はプレビュー中であり、今後のリリースで動作が変更される可能性があります。
REST API アップデート
Yellowfin REST APIを使用することで、新しいクライアントやユーザーのオンボーディングなど、主要な運用タスクを自動化できます。お客様のご要望にお応えして、REST APIにいくつかの改良を行いました。これには、以下が含まれます。
- ユーザーの電子メールアドレスに基づいてユーザーの詳細を取得できる新しいエンドポイント /api/rpc/users/user-details-by-email/email を追加しました。
- /api/admin/users/{userId} を拡張し、ユーザーの日付形式をプログラムで設定できるようにしました。
- インポート/エクスポート Web サービスは、最後に変更された日時を返すように変更されました。これにより、環境間で複製する必要がある変更を判断するために、コンテンツを比較できるようになりました。
ビューおよびデータソース
Yellowfinでは、技術的なデータベース構造の上にビジネスのメタデータレイヤーを作成するためにビューを作成します。大きく分けて、2種類のビューを作成することができます。
- ドラッグ&ドロップビュー: ER図のようにデータモデルを作成します。
- フリーハンドSQLビュー: 以前は、計算フィールド、計算フィルター、パラメーター、グループ化されたデータ、日付関数など、一部の高度なビュー機能はドラッグ&ドロップビューのみで使用可能でした。9.12では、これらの機能を拡張し、フリーハンドSQLビューでも使用できるようになりました。
今回のリリースでは、Qubole データソースも認定されています。Quboleは、機械学習、ストリーミング、アドホック分析のための、シンプルでオープン、セキュアなデータレイクプラットフォームです。より詳細な情報は、Quboleの公式ウェブサイトでご確認ください。
その他のアップデート
その他、お客様からのご要望にお応えして、以下のようなアップデートも実施しています。
- ダッシュボードをお気に入りに登録しているユーザーのアイコンを非表示にする機能を追加しました。これにより、他のユーザーの匿名性を保護することができます。
- 新しい定義済み日付フィルター期間 – 前年初から前年同日(暦上), 前年同月初から前年同日 を追加しました。
- レポートビルダーで計算フィールドのコピーを作成できる機能を追加し、レポート作成の効率を向上させました。
- ユーザーに電子メールで送信されるパスワード忘れのリンクの有効期限を設定する機能を追加しました。これは以前、4日間に固定されていました。
その他の情報
Yellowfinの最新リリースのビルドはこちらからアクセスできます。
本リリースおよびYellowfin バージョン9のすべてのリリースノートは、こちらからご確認ください。
Yellowfinの以前のバージョンからバージョン9にアップグレードする場合は、変更管理ドキュメントを必ずご確認ください。
Yellowfinの使い方について、より詳細な情報は、Yellowfin Wikiをご確認ください。