拡大する「在宅」勤務環境におけるコラボレーティブBIの重要性
世界が一変しました。その原因は、実に明白でしょう。そして、数週間に渡る在宅勤務により、職場に戻れるようになる頃には、新しい働き方が待っているかもしれません。多くの人々はこの時期を、組織がそれぞれに機能する方法へと変化していく時期だと考えています。企業は、多数の従業員が在宅で勤務しても、効果的に業務を遂行できることを目の当たりにしてきました。一夜にして、コラボレーションテクノロジーは受け入れられ、ワークフローは調整されて、「在宅勤務」に反対していた人々は、実際のところ、これが機能することを(機能しない部分も含めて)目の当たりにしました。
こういった状況で、オフィスの面積を縮小するか、少なくとも、オフィスの規模に比例して従業員数を増やすことを検討するよいタイミングだと思います。わたしがもしも代理店を経営していれば、一緒に(またはリモートで)働く方法を完全に変更したことでしょう。そのため、遠隔地の従業員がさらに増えると予想されるなかで、コラボレーションBI(ビジネスインテリジェンス)の概念がより重要になります。
多くの大企業では、アナリティクスソフトウェアへの支出が増加しているにも関わらず、最終的にはデータドリブン経営の導入に失敗していることが広く知られています。これは、対面で働いていた頃の出来事です。しかし、経済的に試されるこの状況下において、在宅勤務環境が拡大し、より多様な労働力へと切り替わっていく中で、より勤勉でデータドリブンな意思決定へのニーズが高まっていくことでしょう。
コラボレーティブなBIとは何か?
コラボレーティブBI(ビジネスインテリジェンス)、またはソーシャルビジネスインテリジェンスの定義は、「ビジネスインテリジェンスソフトウェアと、コラボレーションツールの統合」です。これをより詳細に言い換えると、「企業全体に渡る広範囲の人々が、ビジネスデータに発生する変化やインサイトを確認し、議論して、それに基づきアクションを実行できるようにするツール」です。わたしは、企業がデータ主導になれる唯一の方法は、「インサイトチーム」や、主要な意思決定者だけでなく、社内のすべての人々が、データから引き出されたインサイトや学び、実行されたアクションにアクセスできるようにすることだと強く確信しているため、これは非常に重要なことです。
SlackやZoom、Jiraなど、より効果的な在宅勤務を促進するツールは数多く存在しますが、これらは、人々がオフィスでコーヒーを片手にインサイトについて行う議論と比べて、真のコラボレーティブBIのプロセスをサポートしません。信頼性やコンテキスト、組織的な可視性を確保するために、コラボレーションはデータやインサイトが存在する場所で起こり、保存されなくてはいけません。新型コロナウィルスによる感染が広がる以前の日々のように、
真のコラボレーティブBIは、ただの会話に頼ることはできません。なぜなら、そうはできないことを、わたしたちは知っているからです。問題は、人々や、彼らがよりデータを使用するようになるという希望的な企業方針ではなく、統制された環境において、日常的なビジネスユーザーを含むすべての人々に適した方法で、データインサイトに関するコラボレーションを実現できる能力です。
BIプラットフォームは、このプロセスをどのようにサポートするべきか
これまでBIソフトウェアは、組織がデータに関して効果的にコラボレーションできるプラットフォームの提供に失敗してきました。既存のBIプラットフォームが、最新で有益なコラボレーションツールを提供しないのであれば、その環境にどれだけの費用やリソースを投じたとしても、組織がデータ主導になることはないでしょう。
コラボレーションツールが、必要な議論を促進することで、組織内の大部分の人々が、データインサイトに基づく意思決定ができるか、少なくとも彼らの変わりに行われた意思決定を理解し、信頼することができなければ、大部分の組織や人々は盲目のままです。
コラボレーティブBIは、レポートやダッシュボードの注釈ではありません。また、データや、グラフ、イメージをエクスポートし、サードパーティ製コラボレーションプラットフォームや、配信システムに共有することでもありません。これが行われることで、すべてのデータ系列や、データを探索し、対話する機能は失われます。特定のインサイトに関連する会話や実行されたアクションはどこか別の場所にあり、時間が経過するにつれて学びが少なくなることでしょう。コラボレーションは、BIプラットフォーム内のツールを使用して、「データチーム」以外にも展開する必要があります。まずは、(権限を付与して)すべての人々にデータを可視化し、それをサポートするナラティブやコンテキストを作成、表示し、ディスカッションに参加して、最終的にはアクションやオーナーシップを主導したり、これを割り当てられるようにします。
この道のりを定義し、信じることが、過去数年間のYellowfinの製品開発ロードマップの重要部分が、データ専門家だけでなく、ビジネスユーザーのニーズと、そのニーズを発見し、コラボレーションする必要性に全面的に焦点を当ててきた理由を支えています。これは、わたしがYellowfinに来る前から、タイムラインや、タスク、アクティビティフィード(またはコメント)の導入とともに始まり、Yellowfin ストーリーや、Yellowfin プレゼントを含むデータストーリーテリングツールの開発や、最近リリースされた、ビジネスユーザーや開発者、アナリストやデザイナーをひとつにまとめるために構築されたコラボレーションツールである、ブループリントへと続いています。
これはビジネスユーザーにとって何を意味するのか
コラボレーティブBIとは、データアナリストチーム外のすべての人々を巻き込むことです。これは、個人の解釈に応じて開かれ、場合によっては完全に理解されていない静的なダッシュボードやレポートと、説明を提供するデータストーリーとの違いです。これは、変化を確認して、ディスカッションや質問をして、メンバーをアサインし、変化に気づいている他のユーザーを把握できる能力です。または、何かを把握し、理解したり、コンテキストの提供や、インサイトの共有により、他の人々をサポートできる能力です。これは、対面環境であるオフィスのインフォーマルな世界から起きた(または起きなかった)転換を取り出し、信頼され、セキュアなBIプラットフォーム内で表面化します。これは、データの変化を実際に目にする人々を増やすことから始めることができ、近年AI対応データディスカバリーを含む、自動ビジネスモニタリングの進歩により実現しています。これには、タスクのアサインや、データ主導プレゼンテーション、コメントや共有、お気に入り登録などのソーシャル対話機能を備えたタイムラインベースの通知を含めることができます。
結局のところ、これはわたしたち「非アナリストタイプ」が協力し、意思決定を行い、データインサイトに関するアクションを実行したり、周りの人々がどうやって、なぜそうしたのかを確認できるようにするツールです。
理論は理解しました、それではこれが実際にどのようなものなのかを見せてください
実際にこの原則を示す最善の方法は、ツール、人、プロセスを含めて、コラボレーティブBIを実践している様子を示すことです。以下の出来事は最近起きたことであり、わたしたちがYellowfinで監視しているGoogle Analyticsデータの変化から生まれました。これは、コラボレーティブBIの真の姿を如実に示しています。ここで非常に重要なことは、このインサイトに関してコラボレーションをしている人々の中で、データやインサイトチームに所属している人はひとりもいないということです。
YellowfinのAI対応データディスカバリーツールは、わたしたちのマーケティングウェブサイトで極めて重要なページのトラフィック変化を検出しました。
「プラン」ページということで興味があり、わたしは「探索」ボタンをクリックして、詳細を確認しました。重要なのは、わたしがこの変化を探しに行ったのではなく、発生と同時に、それがわたし(や他のチームメンバー)を見つけたことです。そして、142%という大幅な上昇であるにも関わらず、そのインサイトはデータに隠れていました。なぜなら、セールスプロセスにおける重要なページではあるものの、他にトラフィックの多いページが多いほど、全体的なページビューへの貢献は失われてしまうからです。コラボレーションはここから始まり、誰がこの変化を閲覧しているのか、誰がこれをウォッチしているのかを把握することができます。そこでわたしは、オーナーシップを取り、答えを探し始めました。
データの変化について、ディスカッションが行われました。
わたしは、この変化から得られるインサイトを共有するため、オーナーシップをとりました。このシグナルをフォローしている全員が、このようなディスカッションやアクションに関する通知を受信します。
それから、学びを広く社内に共有するために、データストーリーを作成しました。
そして、わたしよりも知識のある人々を、共同編集者として招待しました。
招待された共同編集者にはその依頼が通知され、さらなる貢献やレビューのために、他のユーザーを招待することもできます。
これらすべてはYellowfin内で起きたことです。セキュアで、信頼された環境なので、社内のすべての人々は会話や、ひとつのデータ変化から得られたインサイトを確認し、学ぶことができます。これがコラボレーティブBIであり、すべてがZoomによるミーティングなしで完了しています!
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