アナリティクスにアクションを導入
ビジネスインテリジェンスで非常に興味深いトピックのひとつに、組織はデータからのアクション実行を望んでいることが挙げられます。多くの人々がダッシュボードを情報源に利用していますが、既存のダッシュボードではユーザーのアクションを促進しません。そのため、インサイト(洞察)発見と、そのインサイトをもとにした意思決定とのループが閉じないことを意味します。
分析にアクションを導入する方法を考えるとき、まずはユースケースを検討しなくてはいけません。分析には基本的に2つのユースケースがあります。ビジネス戦略の理解と、運用の実行です。
ユースケース1:戦略的な分析
最初のユースケースは、意思決定や戦略的な分析に関連することであり、組織内の比較的小規模なグループに使用されます。これには、時間をかけてデータを詳細に掘り下げ、ビジネスを理解して、次に何をすべきかをより多くの人々に推奨する作業が含まれます。また、「組織としてどこにより投資をすべきか」、「何が優先事項か」、「何が機能しているのか」、「何が機能していないのか」という質問も必要になるかもしれません。
現在、多くの人々がBIアプリケーションからデータを切り取り、WordやPowerPointに貼り付けることで推奨事項を作成しています。このアプローチの問題は、結論に至る道筋が見えないため、データ系統を壊し、人々のデータへの信頼を損なう点です。中には、推奨事項の考慮ではなく、データについて質問するのにより多くの時間を割く人が出てくるかもしれません。Yellowfin プレゼントやストーリーのようなツールを使用して、ライブデータを活用した推奨事項を作成することで、ガバナンスの観点からより信頼できる、セキュアなプロセスを作成することができます。
ユースケース2:オペレーショナルな分析
次のユースケースは、各段に規範的です。それは、組織全体に関連するオペレーショナルな分析です。ここで、プロセス志向の作業者たちは、データに対応し、それぞれの仕事をうまくこなすために、特別な作業を実施しなくてはいけません。例えば、大規模な小売ネットワークの店舗責任者は、フロアでの利用者数と、顧客時間に関するレポートを受け取り、その情報をもとに、店舗にとって意味のある出勤表を作成するでしょう。
データはレポートやダッシュボードから取得されますが、これは多くの場合、トランザクションシステムやBIプラットフォームには接続されていないスプレッドシートとしてユーザーに提供されています。ユーザーは、必然的に特定の方法でデータを使用し、関連する意思決定をBIとは別の場所で行わなくてはいけません。これは、データサイエンスモデルの運用でも起こります。セールスツールからデータを抽出し、起こり得るインシデントを予測するためにモデルを適用するでしょう。しかし、人々がそのモデルをもとにアクションを起こせるように、その情報をアプリケーションに投入しなくてはならず、それは往々にしてスプレッドシートです。
データの収集や、分析およびアクションの実行が、主要なオペレーションシステムの外部で行われる場合に、問題が発生する可能性があります。スプレッドシートはオフラインのため、それが実行されたのかを制御することができません。また、スプレッドシートにはインターフェイスがないため、受け取った担当者には、このスプレッドシートが何を意味するのかが不明確です。つまり組織は、どのようなアクションが発生するのかを把握できず、何が起きたのかをトラッキングできないため、多くの貴重な作業が無駄に終わります。
これを防ぐために、データに直接アクションを構築します。これにより、プロセスワーカーは、ボタンをクリックすることで、何をしなくてはいけないのかを把握したり、管理者がBIプラットフォーム内で直接ライブデータを使用して、推奨事項を作成することができます。単一の統合されたワークフローを持つことで、彼らは自分たちでループを完了することができるようになります。これが、アナリティクスにアクションを導入することであると、わたしは思います。
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