新しいアナリティクスエクスペリエンス(AX)の創造
ダッシュボードで広がる可能性
みなさんがわたしと同じように、データを使用して意思決定を行うユーザー(ビジネスユーザー)であれば、アナリティクスエクスペリエンス、特にダッシュボードエクスペリエンスについて、「それほど素晴らしくもない」といった、微妙なものを感じることがあるでしょう。
ダッシュボードがセットアップされていても、実際には使用できないといったことを経験したことはないでしょうか。原因はそこにあったのです。つまり、「すべてのデータを使用して、より多くの情報に基づく意思決定を行いましょう」と言う割に、しかし実際のところすべてのデータを確認することはほとんどありません。データや、そこにある重要性は気付かれることなく、意思決定やアクションは直感に従って行われます。データの流入は、データ主導の意思決定が行われる素晴らしい世界を示すはずでした。しかしわたしたちは、従来の流れに従っているだけです。
同じように感じているのは、みなさんだけではありません。そして、その理由は簡単です。ダッシュボードはあまり頻繁に変更されないため、すべてのインサイトは遅れて提供されます。データは集約されて表示されるので、わたしたちに利益をもたらすかもしれない重要な詳細を示すことがありません。偶然インサイトを見付けたとしても、ダッシュボードには次のステップを導くワークフローがありません。さらに、(大部分のユーザーである)非データアナリストは、ダッシュボードの使用や、データの探索において、適切なトレーニングを受けていません。また、見映えが優れていない場合が多く、ガイドもありません。つまり、専門家に任せるのが一番です!
データカルチャーを促進するためデータの専門家に頼ることこそが、実は大部分のビジネスがデータ主導になれずにいる根本的な原因です。
このような苦境に立たされているのは、わたしたちのようなBI企業の責任です。わたしたちは、問題を抱えています。それは、BI業界のイノベーションが、30年前に終了しているということです。ダッシュボードのUIは多少良く見えるかもしれませんが、ビジネスユーザーに提供されているものの内容はまったく同じです。そのため、ビジネスは未だにデータ主導になれずにいます。
Yellowfinでは、エンドツーエンドのBIプロセスについて考えることで、この状況を変えようとしてきました。BIプロセスでは、ビジネスユーザーがデータからどのようにして価値を得ているのか、ということまで、データのすべてを考慮します。そして、データアナリストだけでなく、すべてのユーザーのニーズに配慮した、イノベーティブなアナリティクス製品のスイートを開発しています。これは、最近リリースを発表した、Yellowfin 9のダッシュボードで非常に明確になっており、最も一般的なツールのひとつに関連性を持たせたい、というわたしたちの願いを捉えています。
ビジネスユーザーとアナリストへさらに優れたエクスペリエンスを
自動分析という形式で従来のダッシュボードに機械学習を導入したことで、自身で分析が行えるダッシュボードが作成可能になりました。わたしのようなビジネスユーザーは、当たり前を超えた変化を取り上げることはありませんが、従来のダッシュボードに自動インサイトの検出機能が搭載されていれば、その必要はありません。何かを発見したとしても、自動インサイトが自然言語を用いて変化に影響を与えた可能性のある要因を説明してくれます。これは、監視からディスカバリー(検出)まで、ダッシュボードエクスペリエンスを即座に変更させ、ユーザーに定期的に確認すべき理由をもたらします。何かを見付けようとしてむやみに探し回るのではなく、自動化が見るべき場所を教えてくれます。
ダッシュボードにワークフローを統合できるアクションボタンも導入しました。これにより、ダッシュボード上でアクションを実行できます。Google Analyticsでウェブトラフィックを監視し、パフォーマンスの悪いページについてJiraでタスクを立てたり、Slackに連携できるダッシュボードを想像してみてください。すべてがダッシュボードで完結します。(そして、わたしたちはこれらを実現できる環境を構築しました)。
これら2つの機能は、従来を一変する、ダッシュボード最大のイノベーションと言えるかもしれません。
デザイナーへさらに優れたエクスペリエンスを
わたしたちは、「デザインは重要」であり、人々は見映えが良いものの使用(や購入)を好むと確信しています。これまで、真に素晴らしい見映えのダッシュボードの構築は少々困難なプロセスでした。Yellowfinは、デザイナーや開発者が求めていた柔軟性や自由度を備えた、ピクセルパーフェクトなダッシュボードエクスペリエンスを構築するために必要なツールキットを提供します。
新たにダッシュボードビルダーの一部として追加されたフリーレイアウト形式のキャンバスによってデザインの自由度は増しました。ほとんどすべてのBIツールのダッシュボードデザインはグリッド形式であるため、この柔軟性によりダッシュボード設計上の制約の多くを解消します。
これらの機能により、特定の企業ブランドや製品要件を満たす必要があるダッシュボードを簡単に構築できるようになります。ダッシュボードをソフトウェアに組み込む場合や、ダッシュボードが企業システムの一部であると感じられるようにするためには、この機能が必須です。
開発者へさらに優れたエクスペリエンスを
Yellowfinには、開発者にとってのダッシュボードエクスペリエンスの変更点について、より優れた説明のできる者が他にいるので、ここでの詳細の紹介は割愛します。ちなみにそれは、開発者にとって使いやすく、オープンで拡張可能なYellowfinプラットフォームである「コードモード」が含まれます。コードモードは、ダッシュボードが生成したコード(HTML、JavaScript、CSS)を確認し、開発者が使用できる言語での機能拡張を可能にします。
エクスペリエンスの観点から、開発者は新しい言語を習得する必要はなく、日々の作業と同じように他のユーザーとコラボレーションできます。デザイナーと開発者の技術をアナリティクスに応用できるようにするための重要な要素は、彼らが普段と同じ用に作業できる環境を整えることでした。
コラボレーションを促進するエクスペリエンス
最終的にYellowfin 9を開発した目的は、様々なスキルを持つより多くの人々が、さらなる利用率やエンゲージメント率の向上につながる優れたダッシュボードエクスペリエンスの創造に貢献できるようサポートすることです。
コラボレーションツールであるブループリントを使用することで、ビジネスユーザーは、ドラッグ可能なプロトタイプウィジェットを用いて、必要になりそうなものを「スケッチ」すると同時に、そこへ配置したいものをアナリストへ正確に説明できます。プロトタイプをクリックし、レポート作成を開始することで、アナリストはより複雑なレポート作成のニーズを満たすシンプルなグラフを迅速に作成できます。
この方法により、実際に構築するスキルを必要とすることなく、ダッシュボードに必要とされる要件を驚くほど簡単かつ正確に定義することができます。そして、ビジネスユーザーや、彼らにコンテンツを提供するアナリスト、デザイナー、開発者間のギャップを埋めることができます。
最後に、デザイナーや開発者は、組み込みデザインや開発者ツールを使用して、ダッシュボードを構築し、拡張することができます。
さらに優れたアナリティクスエクスペリエンスを
わたしたちのダッシュボードに対するイノベーティブなアプローチは、ダッシュボードがより簡単で使いやすくなれば、さらに多くの人々がダッシュボードを使用するようになるだろうという信念に基づいています。これは、インサイトのディスカバリーを促進して、ユーザーの学びに関連するものを提供します。もちろん見映えにも優れています。今まで考えもしなかったようなダッシュボードを自由に使用できるようになったことで、顧客が何をするのかを非常に楽しみにしています。
Yellowfin ダッシュボードや、新機能の全容については、こちらをご参照ください。