2020年のBI業界を形作る5つのトレンド
2020年の始まりが楽しみですが、今後は次の5つがさらに起きると予想されます。
1.さらなる合併
今年は非常に多くの合併が行われましたが、来年はさらにこれが増加するでしょう。BI業界には、フロントエンドのベンダーがおよそ75社ありますが、現在の市場ですべての企業が生き残るのは至難の業です。近年、SalesforceがTableauを買収したように、多くの小規模ベンダーが既に買収されています。
メガベンダーに買収されない小規模ベンダーは、プライベート・エクイティ企業のロールアップ戦略の一部になるでしょう。彼らはここで小規模ベンダーを買収し、例えば金融サービスや医療など、特定の価値あるものへとまとめあげています。これは最終的に、特定の分野に特化した少数の大手ベンダーが現れることを意味します。
2.アプリケーションのパッケージ化
水平的なBIアプリケーションに投資をする企業は減少していくでしょう。その代わりに、高度に複雑なパッケージ化されたソリューションが増加していきます。こうした動きの一部は、サービスの販売から脱却し、レベニューストリームへの移行を目指すコンサルティング企業により推進されています。彼らはアナリティクスの分野をより大きく取り込み、様々なデータソースやモデルを、特定の業界に関する彼らの深い知識と組み合わせることを望んでいます。これらのパッケージ化されたソリューションは、特に業界のトップエンドを中心に、市場に増加していくでしょう。
3.アナリティクスではないアナリティクス
アナリティクスソフトウェアとして販売されないアナリティクスソフトウェアが台頭しています。これの良い例が、Gainsightです。彼らは、CSM(Customer Success Management: カスタマーサクセス管理)企業ですが、ダッシュボードを販売し、すべてのデータを取得して統合するインテグレーションパートナーと提携しています。これはつまり、本質的なカスタマーサクセス指標を販売しているということです。今後は、ニッチな分野に特化したスタンドアローンのベンダーが数多く現れ、表向きにはアナリティクスに見えないものを販売するようになるでしょう。これらの企業は、データドリブンな製品を別の名前で提供することで、複雑さを軽減しようとしています。
4.既存BIの切り替え
近々、SAP BusinessObjectsの製品保守期限が終了し、Oracle BIもまもなく終了することが予想されます。これにより、40,000人のSAP BusinessObjectsユーザーは、クラウド上のSAP Analyticsに移行するか、他のサービスへ切り替えるのかを選択しなくてはいけません。これは、企業が別のプラットフォームへの移行を余儀なくされたことで、ベンダーがその業界に販売する機会が生み出され、既存BIを近代化するきっかけとなっています。
5.実用的なアナリティクス
ダッシュボードの提供のみでは不十分になり、人々が次のステップに進めるように、関連するワークフローを提供できなくてはいけません。そのため、今後はこれを実現できるアプリケーションが台頭していくと確信しています。より多くのプラットフォームがダッシュボードにワークフローを組み込むようになることで、人々はより多くのことをダッシュボードから直接実行できるようになります。ユーザーは、数値の確認のみにダッシュボードを使用するのではなく、顧客への連絡や、記録の更新など、アクションを起こすために利用するようになるでしょう。これは、意思決定のループを完了したり、ダッシュボードから直接のアクション実行を可能にします。
BI業界には、ここ数年で劇的な変化が訪れています。2020年には、これら5つのトレンドが、この変化をさらに加速させることでしょう。
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