データサイエンティストではなく、データジャーナリストを増やす必要がある理由

データサイエンティストではなく、データジャーナリストを増やす必要がある理由

"アナリティクスの需要が高まる中、データサイエンティストが不足している"


アナリティクスの分野では以前から議論になっていた点です。アナリティクスソリューションの価値と能力を最大限に引き出すためには、更に多くのデータサイエンティスト、データエキスパートが必要なのでしょうか?

今回のブログでは、データサイエンティストのスキルは本当に不足しているのか?、アナリティクスの人材を採用する際、間違ったスキルセットに注目していないか?他に注目すべき重要な基準があるのか?等の疑問について考えます。

私が重要だと思うのは、「データサイエンス」と「データジャーナリスト」の2つの役割区分です。


データサイエンティストへの期待の変化

アナリティクス分野で著名なオピニオンリーダーであるトム・ダベンポートは、HBRに掲載された記事の中で次のように述べています。「データサイエンティストは、すべてのステークホルダーが理解できる言葉でコミュニケーションをし、言い方や見せ方だったり(理想的には両方)データを使ったストーリーテリングに必要な特別なスキルが、永続的に求められるようになるでしょう。」

これはは2012年に掲載された記事から抜粋されたものですが、彼の言葉は今でも真実味を帯びています。今日、データサイエンティストのスキルセットの開発には、まだ大きな制約があります。優れたデータサイエンティストは、優れたモデルの開発や鋭い洞察をし、複雑なビジネス上の問題をアナリティクスで解決することができますが、殆どの人はストーリーを語るスキルを持ち合わせていません。

データジャーナリストとは、その言葉通り新しいタイプのデータサイエンティストです。データジャーナリストは、複雑なデータ問題を解決するだけでなく、データストーリーテリングの手法を用いて説得力のあるストーリーを語り、あらゆる人を惹きつけ、数字の背後にある文脈や、ビジネスにもたらす価値を人々に理解させることができる、組織内の分析専門家です。

優れたデータジャーナリストは、情報を引き出すことが得意な調査者だけではなく、意思決定者に関心を持たせ、行動を起こさせるために個人的な解釈や知識、論拠を用いて、説得力があって消化しやすいストーリーに変えるスキルを持っています。

データジャーナリストは、数字だけを見せ相手に何かをさせるのではなく、相手に価値を見出すチャンスを与えるために一層の努力をするのです。


データストーリーテリングとデータジャーナリストのビジネスケース

アナリティクス企業の経営者と話をしていると、データを使ってビジネスを理解する上で、主に2つの課題が繰り返し浮上してきます。


  1. コンテキストの不足:ビジネスで意思決定をする際、アナリティクスとの関連が見えないことが多くあります。関連性の欠如は、結果の伝え方と関係があるかもしれません。
  2. アンバランスさ:提示された詳細が多すぎたり、少なすぎたりとアンバランスなことがあります。

 

これらの課題があるからこそ、ストーリーテリングはますます重要なスキルとみなされているのです。ストーリーは、メッセージを伝え行動を促すのに役立ちます。また、他の人を説得したり、プロジェクトへの支援を得る時にもストーリーが利用されます。だからこそ、分析コンテンツでは、ビジネス価値を引き出し、データが活躍できるように、優れたストーリーを伝える方法を知っているデータの専門家が、同様に重要なのです。

では、企業はデータサイエンティストではなく、データジャーナリストを増やすでしょうか?あるいは、データサイエンティストのスキル向上への投資や、ビジネスに影響する意思決定へとつながるストーリーに変えられるツールの提供をするでしょうか?

2025年までに、データストーリーは分析結果を利用するうえで最も一般的な方法になると予想され、多くの企業がデータストーリーに投資しています。遅れを取らない為にも、今から検討しておくべき優先事項と言えるでしょう。

データストーリーテリングと拡張アナリティクスはBIの未来をどのように形作っているのか

拡張アナリティクスのAIおよび自動化機能が、現在のビジネスインテリジェンス (BI) の会話を支配している一方で、データストーリーテリングは急速に重要な話題になりつつあり、両者が組み合わさることで、BIの未来を再構築しようとしています。

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