【CEOメッセージ】ビジネスの国際的成長を切り開く

ビジネスの新規開拓は困難がともないます。資金繰りに苦戦するだけでなく、リソースは限られ常に時間に追われることになります。それは、潤沢な資金という命綱の無い綱渡りのため、創造性や革新性、時には意外性が要求されます。

Yellowfinのビジネスを国際的に拡大する道のりの中で、わたしたちは数多くの挑戦を乗り越えてきました。当初は、異なるタイムゾーンや文化的相違がビジネスに与える影響を過小評価し、各地域に最適な人材やエントリーモデルを見つけることが、どれほど困難であるかを予見できていませんでした。

それは確かに興味深い旅であり、後天的な強みを活かせば、異なる方法で様々に対応することができるでしょう。今回は、その道のりの中でわたしたちが学んだことから、みなさんの成長や成功に繋がる、国際的なビジネス拡大の組織構成に役に立つであろう事例を紹介します。

 

1.自国の事業拡大支援体制の確立

新規市場へ時間やリソースを投資する前に、自国や本社の効果的な運営を確立しましょう。既に問題を抱えているビジネスならば、新規市場への参入によりさらなるストレスを追加してはいけません。サポートチームは適切に業務を行い、開発チームは組織が目指している方向を把握し、自国のセールスチームは効果的に機能していなくてはいけません。ビジネスと市場を確実に理解することで、新規市場でも再現できるモデルを確立することができます。

これにより、新規市場に投資できる時間とエネルギーを持つことができます。より小規模な市場へ細分化すると、成功に必要なリソースは増加します。これは、多くの企業が過小評価していることです。リソースを分割する前に、自国ビジネス機能の継続性を確立し、そのうえで新規市場へ投入できる余力を確保しましょう。スケールの観点から見ると、ビジネスを国際的に大きく拡大する必要はありませんが、拡大に必要なリソースは割り当てなくてはいけません。ビジネスを成長させるためには、新規市場に注目を与え、市場が気に入る価値を提供できるようになる必要があります。

必要となるサポートの量や、拡大に割り当てるリソースは、市場参入戦略に応じて異なります。直販戦略は、パートナーを通した間接的なモデルよりも、多くの資金とリソースを必要とします。しかし、間接的な戦略だとしても、サポートの提供や導入パートナーとの定期的な会話を必要とする、大規模なサービスコンポーネントを有する製品の場合は、膨大なリソースが必要になります。

また、一度に参入する新規市場の数も考慮しなくてはいけません。常に保守的なアプローチが得策であり、特にビジネスが小規模な場合には有効です。北米をターゲットにする場合は、北米のみに集中します。北米だけでなく、イギリス、日本、中国、南米も同時にターゲットにしようとしてはいけません。まずはひとつの市場に注力し、それが軌道に乗ってから、次の市場へ着手しましょう。これにより、経営陣を納得させ、新規オフィスを海外に開くプロセスを構築することができます。

 

2.まずはオフショアでの認知度を確立

新規市場への参入を試みる一方で、完全に基盤を築く前に、まずは市場での認知度を確立することが重要です。Yellowfinはこの方法を活用して、様々な拡大に成功してきました。北米では、人材を確保する前に、既にYellowfinを利用するユーザーが数多くいました。初期段階のイギリスでは、深夜に電話で契約を勝ち取ることから始めました。また、日本では、ディストリビューターパートナーを通じて、認知度を上げることから着手しました。

これらすべてが確固たる認知度を築き上げ、多額の投資をすることなく、市場に参入できることを証明しました。すべての市場は異なっているため、これは参入前の市場理解に非常に役立ちました。少ない労力のみで初期段階での北米で成功を成し得たのとは対照的に、この経験を日本や他の市場で活かすことはできませんでした。日本では、オーストラリア貿易投資促進庁とわたしたちのディストリビューターとの関係性構築に注力し、これが市場を学び関係性を強化する時間を与えてくれました。

完全なる新規市場に参入する場合は、ブランド認知やセールスリード構築のために、多額の資金を投資しなくてはいけません。わたしたちは、電話越しに既に関係性を構築していたため、ヨーロッパ参入時にスタッフがひとりしかいなくても、キャッシュフロー的にはポジティブでした。適切な人材を投入した時点では、市場での認知度やブランドイメージをある程度獲得していたため、既に潜在顧客にとってまったくの新参者ではありませんでした。今日では、インターネットや電話を活用することで、これを達成することが可能です。

 

3.小規模からのスタート、そして戦略的に

市場での注目や認知度を確立したら、セールスチームを投入します。これにより、セールスチームは飛び込み営業の電話をかけ続け、時間を無駄にすることもないうえに、うまく計画することができれば、瞬時にポジティブなキャッシュフローを得ることができます。市場参入時には小規模から、戦略的に開始しましょう。初期段階のソフトウェアビジネスでは、二人の人材がいれば十分です。それは、優れたセールスと強力なプリセールスです。プリセールスは、製品のすべてを熟知しているため非常に重要なポジションであり、製品のデモンストレーションを行い、販売へつなげます。

セールス担当者が、販売と同様にデモンストレーションもできると言うことがありますが、製品購入側の技術担当者と製品の詳細について話し、デモンストレーションをする場合、彼らは適切な人材とは言えません。二人がチームを組むことで、契約を勝ち取り、ビジネスを成長させることができます。

最大限の利便性を得られる場所にオフィスを配置することも重要です。イギリスでビジネスを始める場合は、田舎の小さな街にオフィスを構えてはいけません。ビジネスの中心地へ行きましょう。しかし北米では、これは異なります。90%の顧客が、あなたのオフィスの近辺にはいないため、オフィスの配置はどこでも構いません。それよりも、チームメンバーがすぐに飛行機を利用できるように、主要都市へのハブになる場所へ位置することが重要であり、国中を飛び回るための予算確保も大切です。

 

4.適切な人材をビジネスのリーダーに選定

セールスチームがビジネスを拡大し始めたら、次に大きな課題は、新規オフィスの運営を任せる適切な人材の選定です。これは、最初のセールス担当者ではない場合がほとんどであり、自身のビジネスを構築するかのように、モチベーションに溢れた人材が必要です。しかし、コミッションでモチベーションを高めるような人材ではいけません。彼らは、成功を導くチームと、20人~40人規模へ成長できるビジネスの構築に配慮できなくてはいけません。

地域的に強力な認知度を築くためには、特別な促進剤、モチベーション、地域的な考え方が必要です。支店を成長させる能力があるかどうか100%信頼できない場合は、その人物を雇ってはいけません。支店リーダーの採用に、近道はありません。彼らは、あなたに成功をもたらす礎を築くことになるからです。不適切な人材の採用は、間違いの頻発にもつながります。

わたしたちは、初期の北米オフィス開始時にこの間違いを犯したため、6か月後にはオフィスを閉めなくてはいけなくなりました。彼らにセールス能力があることは把握していましたが、これは支店を構築する能力とは非常に異なります。もし、もう一度やり直すことができるのであれば、オフィスを運営していくことになる人材の評価により時間をかけ、わたしたちが必要とするビジネス構築能力を有しているかを確認するでしょう。

オフィスを開く時には、オフィス環境が自立していることも確認しなくてはいけません。5人で構成されたチームは緊密な交流、コラボレーションの構築、オフィスの運営を実行していくうえで十分です。しかし、重要なことは、適切な5人を採用することです。

 

5.新たな市場に進出

適切な人材を選出したら、準備は万全です。飛行機に乗り込みましょう。多くの時間を市場に費やすことで、チームを成功へ導くことができます。参入する市場を厳選するのであれば、これらを適切に開発する時間とリソースを得ることができます。戦略的な成長プランと本格的な市場参入前の認知度育成により、着実にビジネスをのばしていくことができるでしょう。